山頂から
コース: 銀閣寺道10:10~メガネ坂10:50~中尾の滝11:00~北谷12:00=12:30~大文字山頂13:00~出逢い坂~藤見台~メガネ坂~銀閣寺道14:50 |
怒涛のような日々が少し終わり、GWはゆとりができた。去年は孫たちと中尾の滝から大文字に登ったが、今年は家人mが時間ができたからどこでも付き合うという。そもそもGWには大文字に行く予定をしていたので、道なき道だけど付いてくる?と聞くと、行くというので一緒に登った。
大文字も緑が濃くなった | メガネ坂を登る |
大文字山登山道は家族連れやグループが行き来し、入口の自転車置き場は通路にまで溢れかえっている。表登山道から一歩横に逸れると人は少なく、メガネ坂は静まり返っている。
中尾城址尾根 | 青もみじのトンネル |
中尾城址尾根の分岐に着き、ベンチで一休み。青葉を渡る風が心地よい。分岐から沢へと下り、中尾の滝へと向かう。mは上手に道を選んで先へと進む。滝で水しぶきの冷風を浴びてクールダウン。そこからは尾根道や沢道を分け入って、北谷へと向かった。
中尾の滝 |
静まりかえった奥山は、若草色や濃い緑やと様々な緑色がグラデーション。お日様を透かして緑のシャワーが降り注ぐ。北谷の谷間で昼食休憩。倒木に腰かけておにぎりをほうばる。そこへ数人のグループが来て、そこへまた知り合いらしいハイカーが加わりと、大声でおしゃべりに余念がない。今年の藤の花の出来栄えを話している様子。「去年の方が色が濃かったなあ、今年は薄いなあ」このあたりの常連さんらしい。
奥山へ分け入る | 谷へと下る |
クリンソウが色鮮やか | 今日は藤の花ツアー |
「ここは初めて来たの?」と声を掛けてきたリーダー。「いえいえ、お気に入りなのでよくきます。けれど、ここの藤の時期にはなかなか来れずにいて今日は咲いていてラッキーです。」「ロープの沢にクリンソウが咲いてますよ~」と声を掛けると大層喜ばれた。「あのロープ知ってんの?あれはわしがつけたんやで。便利やろ」とロープ話でひと盛り上がりして、左右に別れた。
咲き誇る藤 | 去年の方が色が濃かったそうだ |
下草に覆われた谷間を歩く。「よーく見たら踏み跡があるからその通りに行けばいいからねー」と前方のmに声掛けすると、おおーなかなか上手にルートファインディングしている。
尾根の道にでて、三角点山頂を目指す。山頂広場は大勢の人で賑わっていた。気温は19度もあり、暑い。丸木でできた腰掛に座り、お茶タイム。頂上からの展望はまずまずで、アベノハルカスが確認できた。山頂から出逢い坂へと下る。表登山道から裏道へと入るあたりには、注意書きの看板がいくつもかかっている。「ここからは銀閣寺に出ません」
踏み跡を探しながら歩く | 賑わう山頂 |
山頂19℃ | 裏大文字へ下る |
地形図と土地勘があればいくつものコースがあってなかなか楽しいんですけどね。なにもなしでは迷うこと必然の道。出逢い坂から幻の滝の谷へ下り、藤見台を目指す。大文字山には最近やたらと新しい山名や地名がつけられているのだが、地名であれこれ言われてもさっぱりピンとこない。
裏大文字の谷を歩く | 藤見台へ |
地形図で検討を付けて、縦横に走る山道を選びながら藤見台へ向かった。小さな支尾根の先端部分あたりが藤見台で、1本の藤の木が満開だった。そっか、ここかと下る道を探していたら、後ろからきたハイカーがこっちに行けばいいよと先導してくれた。
藤見台にて |
谷の源頭部を巻いていく。その男性は、「今日は冒険の道に行ってきたけれどここよりも細くて谷に落ちそうな危険な道やった」という。「それって、ひょっとして、以前私が表登山道から脇道へ斜面にしがみつきながら苦労して通った獣道のことじゃないのかなあ?最近取付きのところがやけに踏み跡でしっかりしているし」と思案しつつ、道案内してもらった。が、この道、私には歩いた記憶があった。いつ?なぜ?かは覚えていない。この谷を詰めたことがあったっけ。
源頭部を回り込むと支尾根の道に出て、男性が乗越して下るとすぐにメガネ坂やでという。しかし、先へ進んでいたmが支尾根の先へ行くというので、仕方なく後を追う。出たところは、中尾の滝に下る巻き道だった。
この付近はあっちこっち道を歩いたから、きっと来たことがあるんやろうな?メガネ坂の分岐でベンチに座って休憩。mに、「ここは朝登り始めに通ったところやで」というと、「覚えてない、記憶にない」という。「ええーー!ここで腰かけてお茶飲んだやん 、、、」結局mは道中なにも見てない、覚えてないらしいことが分かった。
そして曰く、「今日は歩きながらいろんなことを考えてて、このところどうしても考えがまとまらなかったり出口が見つからずずーっと悩んでいたことが、今日歩きまわって考えがまとまって結論も出てほんとうに良かった」というではないか!っていうことは、山中では他のことを考えて歩いてたのね、おーこわ。mなんかと一緒に迷いでもしたらなんの助けにもならずにたいへんや。よーく知ってる道なら連れて来れるけど、、、。その割には知らん道でもどんどん先に行くし。やっぱり一緒の山歩きは無理や と改めて発見した次第です。
メガネ坂のベンチで休憩していると、夫婦連れがやってきて、スマホをかざしながら「ここと違う?こっちと違う?」と言い合ってる。「どこへ行くんですか」と声を掛けると、銀閣寺に出たいんです という。そういいながら、ベンチから沢へ向かう道に下ろうとする。
「そっちに行ったら沢にでますよ。銀閣寺は反対側ですよ」というと、それでも旦那さんは沢へ下る道があっていると言い張っている。どこから登ってきたんですか?と聞くと、中尾の滝方面から来たとのこと。「それならば、ここを下れば沢に出てそれは滝からの沢で、また滝に出て、結局無限ループで脱出できないですよ」というと、それでも納得いかなそうな顔の旦那さん、奥さんが無理やり引っ張って銀閣寺方面に下って行った。
こわいなあーー、スマホの地図ってなにを見てはるんやろうかと気になる。グーグルの他の人の軌跡?小さな画面上での道?よくわからないけど。これって遭難予備軍やで とmに話すことだった。
混雑する銀閣寺参道 | アイスでほっ |
さてデジャブ感いっぱいの藤見台からの帰路道、どうしても釈然としないので翌週土曜日13日に逆方向から辿ってみた。メガネ坂から中尾の滝方向へ向かい支尾根を乗り越え、そこから谷の源頭部を回り込む。ということは確認した。藤見台には「好忠」のプレートがあり、その奥の小さなこぶにある「北観音」プレートを通って、七廻り谷の道へでることも。
藤見台に掛かる好忠の札 | 祇園鉾 北観音の札 |
13日は午後から予定があったので、そこまで調べて半分納得して下山。この山域、谷間と小さなピークと支尾根の複雑に入り組んだ地域で、おまけに縦横に走る山道ありので面白そう。時間をゆっくり取って歩き回ろう。
さて、この日も、山道の後ろから若い女性が付いてくる、スマホをしきりに眺めて迷っている様子。声をかけると、銀閣寺へ出たいという。方向が違うので、ルートを教えたが。地形図持ってないの?、、、と、毎回尋ねる次第です。大文字だからこそ広域の地形図を持って、予習してから歩きましょうね。