京都北山を中心とした山々を楽しむ okaokaclub

山中町からの無動寺参詣道(1)(谷道)
2023.04.10

大きな灯篭と石碑


日程:
・2023年4月10日(日)   晴                長岡山人

コース:
・山中歩行開始9:25ー山中上分岐9:45ー灯篭分岐10:00ー夢見が丘11:00


 以前、志賀越を報告した時(H28.3.2)、途中にある比叡山・無動寺参詣道の石造灯篭と石碑の立派さに感嘆した。江戸時代のものが残っているのは珍しいらしい。無動寺への参詣道はどこに続いていくのか、現在の地図には記載が無い。春の日差しがうららかな日、確かめに出かけた。

 山中でバスを降り、旧道を登っていく。その過程は前記報告の通りだ。旧道とバイパス道が合流するところに、山中上のバス停があり、その左を鼠谷に入っていく。

山中上バス停 志賀越の標識

 すぐに大きな堰堤があり、越えた直後、左の河原に降りていく道を進む。間もなく、志賀越と分岐する場所があり、そこに無動寺に参詣する大きな灯篭と石碑が立っている。

分岐地点の灯篭と石碑

分岐の標識

 石碑には、「左 不動明王・辨財天女 是ヨリ三十六丁」と彫られ、灯篭には「西村〇左衛門」と彫られているので、京都室町の高級呉服卸店かと思われる。〇は「總」とは読めなかった。

石造標柱 参詣道の進路

 灯篭の間を進んでいく。幅も広く、踏み固められた道である。その先に大きな堰堤があるので、堰堤左岸につけられた踏み跡を登っていくと、前の堰堤で別れた道と再び合流する。

大きな堰堤の脇を登る

広い道が続く

 その先も、歩きやすい道が続く。時には、道が侵食されているところもあるが、歩きやすいところを探して進めば難なく進める。

 また、道に沿って電柱が敷設されているので、それを目印にすれば迷わない。まあ、迷いようの無い道であるが。

浸食された部分もある

平坦な歩きやすい道

 地理院地図の破線が途切れるところに小さな堰堤が設けられている。地図には表示されていないが、同様に歩きやすい道が続いていく。傾斜も緩やかであり、多くの参詣者が利用しやすい道づくりである。道の最終部は排水路を兼ねている。

小さな堰堤を超える

排水路を登る

 間もなく、空間が開け、公園が作られている。夢見ヶ丘の附属公園である。下界の桜は終わっていたが、ちょうどここでは見ごろであった。

芝生の公園

見ごろの桜

 夢見ヶ丘では、多くの家族連れが遊んでいた。

夢見ヶ丘公園の駐車場 琵琶湖もきれいに見えた

 ここから先は、比叡山ドライブウェイとなるため、歩けない。報告の到達地とする。参詣道は、今のドライブウェイが付いている位置を尾根沿いに進み、登仙台・一本杉の場所まで上がっていたと思われる。

 現在は、ドライブウェイは歩けないため、夢見ヶ丘から東海自然歩道ルートで、いったん谷に降り、再び登り返し、府県境のドライブウェイ下のトンネルのところまで進み、さらに無動寺に向かうというルートを取らざるを得ない。

北白川からの参詣道のトンネル 同じく標識

 今回は、谷筋をたどる道であるが、次回は、同じ山中から尾根筋をたどる参詣道を紹介したい。

参詣道 位置図

                          【長岡山人 記】










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