京都北山を中心とした山々を楽しむ okaokaclub

越畑
2024.12.21

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棚田が広がる

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日程:
・2024.12.21(土)曇り 10℃ ikomochi

コース:
・京都駅発12:08→八木着12:37=樒原行きバス12:42→越畑フレンドパーク着13:14=昼食=14:20~河原家住宅14:35~越畑14:50~宕陰小中~宕陰出張所前15:45~樒原16:00~出張所前バス停16:20=八木行きバス17:10→八木着17:50=JR八木17:59発→京都18:36着



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 新そばの季節がやって来た。青緑色がかった新そばの色を思い浮かべ、そわそわしてしまう。愛宕山の裏側の越畑まで遠いけど、えいやっとミニ旅行気分で出発。京都駅の嵯峨野線ホームは人が溢れていて1本前の電車はすでに満員の様子。次発の快速に乗ったが、こちらも徐々に乗客が増え、インバウンドも日本人客も皆さん嵯峨嵐山駅でどっと下りて行った。すごいなあ。

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観光客で混雑 嵯峨野線 嵯峨嵐山で大半が下車

 窓外を眺めていると、嵯峨野の野々宮からの竹林の道はずらっと人の波で、稲荷山千本鳥居とどっこいどっこいの感。保津峡の渓谷美を楽しみながら行く。この寒さなのに、川下りの船が2艘も漕ぎ下っている。亀岡トロッコ駅は、ホームから溢れ落ちんばかりの人人。

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寒空の下 保津川下りの船 もう1艘発見

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急流と船曳道 車窓に広がる亀岡盆地

 亀岡盆地に入ると、刈入が終わった田んぼの向こうに、愛宕山の山波が長く伸び、ずっしりと地蔵山が後尾を締めている。八木駅から京都交通バスで越畑を目指す。山越えのトンネル脇には雪の塊がちらほら残り、気温が下がっていく。かつては紅葉峠へとくねくね急坂を登っていたのだが10数年前にトンネルができて、車道も広く勾配もまだ緩い。バスはどんどん山の奥深くへと入っていく。

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JR八木駅下車 駅前で京都交通バスに乗り換え

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八木大堰橋を渡る

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地蔵山から連なる愛宕の山並み

 2つのトンネルを抜けると、山ふところにひっそりと隠れる八木町神吉へと下っていく。山裾に細長く広がる農家の家並みが美しい。集落の車道すれすれに軒が迫り、運転手さんは腕の見せ所。田んぼの遠くに地蔵山が姿を見せる。残雪がある。三頭山への登山口どんどん橋を過ぎ、大きなため池廻り田池を回り込んでいくと、もうそこは右京区越畑だ。

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神吉集落を通り抜け 地蔵山を眺め

 越畑フレンドパークのバス停で下車。昼時を過ぎており客は一段落のようす。奥にある広い掘りごたつに陣取り、辛味大根のそばセットと、ここで栽培した米を使ったお酒「越畑」を1合。そば好きのS先輩や山と仏&そば、日本酒をセットに歩く山仲間たちに鍛えられ、お酒に強くはないのだが、新そばの時期は日本酒を楽しむことにしている。

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渇水の廻り田池 越畑フレンドパーク前下車

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越畑フレンドパークまつばら 新そばが目当てです

 ゆっくり飲みながら食べていると、同じ堀炬燵に赤ちゃん連れの女性グループが相席となった。常連さんらしくおいしいものをご存じで、幾種類もの野菜の天ぷらがセットになったそばが美味しいと、教えてもらった。次回はそれにしよう。

 越畑でもうひとつの贅沢は、蕎麦がき。そば粉をお湯で思い切りねりねりして食べる。もっちり感が何とも言えない。子どもの時、祖母がおやつによく作ってくれた。力いっぱい練るのがたいへんだ。よその蕎麦屋で尋ねたら、手間がかかるからと断られた。越畑でも、手すきの時間でないと作ってくれない。食べ過ぎてお腹がぽんぽんだけれど、ほろ酔い気分で女性たちとおしゃべりしてのゆったりタイムだった。

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そばセットと越畑の酒

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そば粉で作る蕎麦がき

 店先で野菜も売っているので、こかぶを一束購入。リュックから葉先が飛び出しての道中になった。かぶはとっても甘かった。越畑に来るとき、早朝のバスで三頭山か地蔵山に登り下山して蕎麦屋のコースが望ましいのだが、バスは樒原3往復で蕎麦屋11:00~15:00でしかも売り切れご免、頑張って14:30には下山したのに売れきれましたあ の憂き目にもあった。で、なかなかに山とそばの両方どりは難題で、結局は蕎麦優先となってしまう。

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越畑案内

 エネルギーチャージをし、リュックを担ぎなおして府道50号線を樒原へと向かう。途中 京都市の登録有形文化財「河原家住宅」を眺める。1657年に建てられ民家として京都市最古の建物群は、近年カナダ人で茶の湯に通じたジョン・マギーさんがこの屋敷の大々的な修復を自費で行い、有形文化財に登録、今に蘇っている。ランドマークの大銀杏は落葉していたが、金色の落ち葉がまだ屋根瓦を覆っていた。

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河原家住宅

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河原家長屋門

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長屋門 軒下から 河原家案内板

 坂道を登り越畑集落へと辿る。日本の里100選の見事な棚田がゆるやかに広がる。前方から男性が一人 ストックを衝きながらやって来た。声を掛けると、愛宕山を越えて来たという。雪は少なかったそうで、軽快な足取りで去っていった。バスはないのでこのまま八木駅まで歩くのだろう。健脚。

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手作り座布団が温かい 愛宕山を越えてきたハイカー

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にほんの里100選

 地蔵山の裾に家が立ち並び、三郎ヶ岳との間に広がる傾斜地には棚田が続く。ぶらぶら車道を行く。車はほとんど通らず、静か。宕陰小中校を過ぎ、村の神社に立ち寄りとのんびり。天気予報では荒れて寒くなるとのことだったが、今のところ風もなく10℃で歩くにはほどよい温度で心地よい。神社の近くに住む猟師さんに、今回も会う。犬のお散歩中。街中では猟犬を飼えないのでまだここに住んでいるとのこと。犬の吠え声が時折山あいに響く。

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八坂神社由緒書 落ち葉が敷き詰められ

 激減したクリンソウを再生しようと始まったクリンソウ栽培地には、畑一面に葉を広げた苗が増えていた。もう10数年になるのかなあ。最初はしょぼしょぼ数株しかなくて心配したけど、根気強く手入れされてきたのだろう。愛宕神社への登攀口 樒原に到着。大きな鳥居は崖地に立ち、斜面に張り付くように家々が立ち並ぶ。丹波方面からの裏愛宕参拝道、亀岡から辿ってみたいと思いつつ果たせないでいる。

 去年来た時、おばあさんに出会った。樒原はいいところで何の不自由もなく暮らせ、バスで出かけるのは年に1度ほど、町は疲れるので家に帰ってくるとほっとすると自慢していたが、お元気かな。

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地蔵山登山道の谷には残雪が クリンソウ育成地

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晩秋の棚田 大嘗祭供納の田

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樒原地図

 来た道を引き返し、途中の右京区役所宕陰出張所前のベンチに陣取る。バスが来るまで小一時間ある。ここから目の前いっぱいに広がる棚田と三郎ヶ岳のパノラマを眺めるのが好き。西の空に沈み行く太陽が刻々と色を変化させていく時間が好き。今日は一日中曇り空でお日様が姿を現さなかったが、5時前には明るい陽が射して、茜色に輝く雲。西方浄土ってこういう光景かと、仏さまと金色の雲がたなびく仏画を思い浮かべてしまう。

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愛宕神社樒原鳥居 刻々と変化する夕景

 うす暗くなった田んぼでは、何やら農作業をされていて、音が響く。下りのバスが来てバス停で止まったが、「帰りに乗ります」というと走り去った。次第に夕闇が忍び寄ってきて、あたりは暗闇に包まれていく。出張所の街灯だけが明るい。コーヒーを淹れてぼんやり座っていると、気持ちが落ち着いていく。

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宕陰出張所前バス停 コーヒータイム

 この秋から老健施設にお世話になった老母が気がかり。この半年、高齢者をめぐる壁に何度もぶち当たり模索してきた。母らしく穏やかに過ごしてほしいだけなのだが、それがなかなか心配で、家に連れ帰りたいとも思う。でもあれこれ思案しても在宅介護は無理。ほかの施設に移ろうにも空きがなかったり希望する環境かもわからずで、現実は厳しい。

 母も、私が自分の介護に縛られて暮らしを大きく変えることには反対だろう。元気で山歩きしている姿を見たいだろうと思う。悩ましい母の介護問題だが、幸いに包括センターの相談員さんがとても頼りになる方で細やかなアドバイスをしてくださる。母と共倒れにならないように、なんとか踏ん張ろうと思いつつも、落ち込んでいた。

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夕闇

 この間堂々巡りで悩んでいたが、静まり返った山里の凛とした空気と佇まいに包まれていると、気持ちがほぐれてきた。諦めずに探し求めて進めば、いい方向になるようになっていくだろう。 山の向こうに沈んでいく大きな日光の塊を眺めながら、来てよかったなあと感謝の一日でした。



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