雪の小塩山


2008年2月11日(月:祝) 晴れ   森の旅人M



コース:
南春日町〜小塩山天皇陵道登山道〜小塩山(天皇陵)〜鉄塔広場〜大原野森林公園森の案内所〜東尾根ルート〜イヌブナの林〜東尾根杉谷分岐〜府道〜金蔵寺〜南春日町





 週末に降った雪が思いのほか大雪だったので,気にしながらの西山でありましたが,やはり麓の石作町で通行止めの看板が立っていた。近くにいたおばさんに声を掛けると凍結していて無理しない方がいいのではと言われ本日のルート変更を余儀なくされる。金蔵寺まで車で行きたかったが,南春日町から天皇陵道を使う登山となった。

 霧で見えなかった山頂も見る間に全体を現してきた,それに伴って青空一杯の天気になり良好である。天気のすっきりしない日が続いていたが久しぶりの快晴で気持ちよい。天皇陵道登山口は,樫本神社のY字路を左にとり(右は大原野神社)川沿いの開けた橋を渡るとやがて東海自然歩道の標識が立っているT字路に着く。淳和天皇陵の表示が目に入る。ここから真西へ登っていくことになる。天皇陵道は初めて使うルートである,地図では一本道になっているものの実際は竹林の中を行くため,タケノコ栽培用の脇道が多く少し気をつける必要がある。

小塩山 小塩山天皇陵道登山口

 アスファルト道からコンクリ道になりやがて,緩やかな道も急坂になる。粗末な作業小屋が多くあり目に付く,最後の小屋を通り過ぎると落葉の山道になる。竹林から自然林に変わり勾配もきつくなる。尾根に乗る頃には,雪が溶けずに道の隅に残っている。樹木の隙間から洛西ニュータウンや比叡山さらに奥の真白な比良山系が見える。しばらく登ると今度は南側が開けたポイントを通る。スギとマツに囲まれた坂を登り,左手より尾根が近くに接近してきたと思う所で金蔵寺からの合流点に着いた。雪も2〜3センチあり高度が上がっていることを実感する。

金蔵寺出合 小塩山無線中継所

 登るにつれて積雪量が増えていくことがよく分かる。完全に雪道になり5センチ以上の深さとなる,なおも歩くと10センチと少しずつ深くなる。この雪の中,自転車を担いで登った猛者がいるらしく雪道にその後が残っている。いろんな人がいるものだ。車道に出る,道は凍結しているが歩くには問題ない。直進して再び山道へ入り2度目の車道合流部,少し車道を北に歩いて再度山道へ入るとすぐにアンテナ銀座に到達する。青空にアンテナがまぶしく輝いている。天皇陵へ雪の車道を歩く,車道止め前に来ると何故か2台の車が止まっていた。天皇陵へ向うと男女5人の老人に出会う。陽が当たらないので,この辺りの雪は多く15センチほどの深さになっていた。

 男女5人の行き先が重なると雪道では追い抜きが難しいため気になったが,車道へ戻り山頂を下りていくようだ。外畑・大原野森林公園の分岐からは,数人の足跡がある。雪の日でも歩く人がいるらしい。そのまま足跡どおりに行くと赤と白の鉄塔広場に着く。展望も良く視界も遠くまであり,はっきりと愛宕山・地蔵山が北に見える。そして,電力所が眼下に見ることが出来る。小休止後,大原野森林公園の案内所を目標に山頂を後にするが,この先足跡は無く,戻って行ったようだ。

淳和天皇陵 鉄塔広場

 踏み跡の無い山道を西に進むと茶色の鉄塔に間もなく着く。ここでは,南へ続く送電線路とポンポン山が近くに見える。ここから南へ一旦下り,その後西へ向う,積雪は5センチ程度でよく見ると何とか薄いながらも山道が判る。途中,再度南へ下る所からは,尾根道を下るだけ,少し分かりにくいものの赤いリボンが案内してくれる。最後は急斜面を滑り降りるとスギ林にたどり着く。そのまま小川の流れに従っていくと府道に出る。目の前は農園になっておりその向こうに森林公園の案内所が見える。

 府道を左(南東)へ行くと大原野森林公園の大きな看板があり取り付け道路を案内所に向かって入って行く。今日は祝日なので開けてくれている。休憩所の中に入ると誰もいなかったが,大きなまきストーブに火が入りとても暖かく助かる。ここで昼食を取っていると夫婦が来られ,お話を伺うと善峰寺から杉谷を通りここまで来て,昼食後は西尾根コースを歩いてポンポン山を目指す予定とのこと。

小塩山鉄塔 大原野森林公園森の案内所
まきストーブ 野山の丘

 昼食後は,雪道で尚且つ南春日町まで戻るためポンポン山は諦める。ここからは東尾根コースを歩く,昨年ポンポン山から東尾根コースを歩き途中の杉谷分岐まで歩いているので2年掛けてこのコースを完歩することになる。案内所からいきなり急勾配の登りが続き,一気にP490へ,食後としてはきつい上りである。登るにつれて積雪が増えていくことが実感できる。野山の丘(標高490m)では5センチほど,ここにはベンチが置いてある。小塩山の2基の鉄塔が良く見える。南に向う途中,尾根道の両側が伐採された所があり視界が広がる。西尾根に比べて展望があるのは東尾根コースだろう。寄生虫などの被害により伐採されたのだろうか。目標ポイントのイヌブナの林(標高540m)にもベンチが5〜6台設置してあり整備がよくされている感じがする。このあとP619にある鉄塔目指していくが,雪も深くなり20センチ近くなる。夫婦一組に途中で出会う。2基の鉄塔をやり過ごして下り立った所がようやくの杉谷分岐であった。見覚えがありようやくホットする。

愛宕山遠望 東尾根コース道
イヌブナの林 墓石置場

 南春日町へ戻るため,ここでコースアウトして府道へ出る。分岐からは踏み跡があり結構ハイカーが訪れているらしい。谷が広がりを見せると府道に近い,吹き溜まりなのか20センチ近い雪である。府道に出ると北に向う,車道はまだ一部凍結しておりノーマルタイヤではここまで来るには無理と思われる。T字路で金蔵寺方面へ向い,すぐに左折し山道に入って行く。すると多数の墓石置場になっており違和感を覚える。金蔵寺に近づくにつれて雪も無くなり駐車場に来る頃にはほとんど見られない。

 駐車場近くでウロウロする物影がありよく見るとサルの群れである。5〜6匹いるではないか雪のため里まで下りてきたのだろうか。西山では初めての遭遇だ。

金蔵寺入口 野生サル

 金蔵寺前から山道を下ると,そこにも一匹いた。ほんの5mほどで自然界のサルとしては最接近である。襲われることも注意しながら離れる。一願不動明王から竹林へ入り,車道に出たあと西山を後に南春日町まで戻りました。予想以上の雪の西山を堪能しました。