小てつのよも山話(NO.15)
「小父さん、比良で遊ぶ」


2008年10月13日 (月:祝)        小てつ








「小てつさん、比良は行かんのかな。」

 小てつは、「愛宕さん」が宿題をいっぱい出すもんで、とても今だ比良なんて
 行っていられない。

「比良もいい山やで。冬の見晴らしの良い日など白山まで見える。」

 行ってみたいですよ、「小女郎池」とか。

「小女郎池ねえ。あそこは、モリアオガエルがたくさんいたなぁ。」

 と、小父さん。

「でも、目の玉、赤ん坊にしゃべらす伝説ってゾッとしません?」

 と、小てつ。

「そうそう。男のために、あんなとこまで、毎日よう登らんわ。」

 と、Ikomochiさん。
(Ikomochiさ〜ん、あくまで伝説ですよ〜。)

「そんな伝説があるんかいな。私の聞いているのは、こんなんや。」

 と、小父さん。

 草津の娘さんが、堅田の坊主に恋をした。毎晩、琵琶湖を船で渡ってくる。
 そうこうするうち、坊さん修行ができんもんで、ある晩、船の目標にしてい  
 た灯篭の明かりを消してしまった。
 船は船でも、たらいのような船。目標を失い、クルクルと回っているうちに
 湖が荒れてきて沈んでしまい、娘は琵琶湖に飲まれたが、大蛇に身を変え
 比良に上がり、「小女郎池」にひそみ、毎年、坊主を恨んで「比良の八講」を
 起こすんだとか。

 どっちにしても、女の色恋の話やねぇ。怖いですねぇ〜。

「昔な、私、あそこで泳いだこと、ありますのや。」

「え〜ッ?
 底はどんなんですか?水深は?」

「底は、ドロやけど、水はきれいやった。水深は5mくらいかなぁ。」

 と、小父さん。

「なんで泳いだん?」

「暑かったんですわ。」

 それだけ・・・。

「イワナがいましたで。」


 小父さんの、この手の信じられないような話は、実は本当のことが多いので
 す。皆さんは、けっして真似をしないで下さい。


  超豪華メンバーによる宴席での話 



                        【 記: 小てつ 】

小女郎池