小てつのよも山話(NO.14)
「小父さん、雷話」


2008年10月6日 (月)        小てつ








「小てつさん、私も雷にやられたことあってな。」

何でも、大台ケ原に2人連れで行った時のことだそうだ。

「尾根を歩いとったんやがな、雨が降ってきた。
 二人して、傘さして歩いとったら、ゴロゴロ聞こえよった。
 気持ち悪いな〜と思った途端や。
 ピシャっと、きおってな。
 相棒の傘に落ちよったんや。
 私も3mほど吹っ飛んだ。相棒も、もちろん飛ばされよったけどな、
 丁度、傘を握っておった手に、擦り傷をおっただけでなぁ、済んだ。」

全く、奇跡である。握っていた傘は、黒焦げになり、地面に突き刺さっていた
と言うのである。

「しばらく、動けんかったで。」

当たり前である。心臓が動いていただけ儲けものだ。

「それからは、もう怖てなぁ、遠くのほうでゴロゴロ言うとってもアカン。
 腕時計やら金属のもんは、ビニール袋に入れて隠してな。
 高い木のある場所は避けて、岩陰に隠れてなぁ、
 通り過ぎるのを、待つだけや。」

小てつは、地蔵山の頂上の杉が、木っ端微塵になっているのを見てからは、
ゴロゴロきたら素直に降りる。
あんなパワーでやられたら、人間なんてひとたまりも無い。

「穂高のある場所ではな、磁石がきかへん場所があってな、落雷が多いん
 やろなぁ、地面が帯電しとるんや。」

小父さんの見解である。
皆さん、この見解が正しければ、磁石がクルクルきかない場所は、落雷多発
地帯かも知れません。そんなところでゴロゴロきたら、気をつけて下さい。
(ただ鉄鉱石の含有地域だったりして・・・?)

 でも、いらっしゃるんですよねぇ。ゴロゴロきていても平気な方。
 先日も、芦見谷を歩いていたら、ゴロゴロきたもんで、
(そうでなければ、okaokaさんの7月12日の紀行文のコース、「モミノキ尾
根」をたどり、戻る予定でしが。)
そそくさと、「首無し地蔵」に戻り、谷山林道から梨の木に下りようとして
いましたら、6,7人のグループが谷山林道を登ってこられる。

「首無し地蔵は、後、どれほどでしょう?」

 と、聞かれましたので

「後、五分ほどですが、ゴロゴロ鳴ってますんで、気をつけて下さいね。」

 と、申し上げたのですが、

「はい、判りました。」

 と、元気よく登って行かれました。
 気をつけようがないのが、雷なんですけど・・・。


秋と夏が喧嘩をして、週末になると、天候不順な頃の話


落雷回避行動につきましては、Ikomochiさんの紀行文 2007 5 3〜5
「2泊3日の芦生 グリーンシャワー」にて、詳しくレポートされて
いますので、ぜひ御参考に。



                        【 記: 小てつ 】