芦生 赤崎中尾根(佐々里峠から灰野・トロッコ道)


赤崎中尾根の主



2009年 4月18日(土) 快晴  森の旅人M



コース:
佐々里峠〜灰野・小野村割岳分岐〜灰野〜トロッコ道〜赤崎東谷〜赤崎中尾根〜小野村割岳尾根・雷杉〜灰野・小野村割岳分岐〜佐々里峠





 佐々里峠から芦生灰野へ下りトロッコ道を赤崎谷へ,赤崎東谷から赤崎中尾根の急斜面を登り,小野村割岳尾根の雷杉に辿るコースを歩きました。 赤崎中尾根では芦生杉の多数の巨木を目にすることが出来ますが,踏跡は不明確で特に尾根上部になるにつれて地図の読解力が必要になります。

 佐々里峠辺りも春を告げる白いタムシバが点々と咲き誇っているのが目に入る。その白い花びらも山道に落花し始め,若葉で全山覆われる季節を迎えることになりました。途中の道路沿いのヤマザクラもまだ咲き始めから見頃と色々のこの頃です。

佐々里峠 灰野・佐々里峠標識
タムシバ 灰野・小野村割岳分岐

 佐々里峠の石室の脇から尾根に取り付くようにとアルミ製のハシゴが掛けてあり,急階段を登って入山を開始します。10分程で平坦部になり快適な尾根道で歩き易い道が続きます。小野村割岳分岐を通過,途中のP813は西側を進みますが,せっかくなのでP813に寄って行きます。大段谷山分岐からは灰野谷の上流部に廻り込み,ここから芦生灰野まで下り道。芦生古道と付いた分岐を過ぎて下ると大きくU字ターンし,やがて,スギ植林地の急斜面を谷まで下りました。

 しばらく沢沿いに歩いていた道もやがて沢から離れ,右手に谷を見ながら急斜面の細い道が続きます,崖の滑落部も通ります。一旦,灰野谷の西隣の谷へ回り下ってから再度,灰野谷へ戻って行きます。ようやく見慣れたスギ林のトロッコ道灰野に到着しました。

灰野谷上流 トロッコ道灰野

 赤崎谷へはトロッコ道を行きます,明るい春の陽の中にレールが続いていますが,赤崎谷では以前から崩落している西谷と東谷の橋に加え,ショートカットに設置された橋も崩落していました。厳しい冬越しの姿が見て取れます。

赤崎谷仮橋崩壊 赤崎東谷

 赤崎東谷では標識に赤い布切れが巻かれ,また取り付を示すように近くの木のも同じように巻かれています。急斜面を見上げると赤い布切れが転々と巻かれているようです。今回は踏み跡が余り無いルートを行くため,取り付き位置も心配の一つでしたが思いの他すぐ判りました。急斜面を登り始めると,両手両足を使う斜面がしばらく続き,汗も吹き出てきますが,しんどい分高度を大きく稼いで行きます。10分も登ると両手を使うこともなくなってきます。ところが尾根に着く手前で,目印として当てにしていた赤い布切れが無くなり,後は自分でルートを確認しながら上へ上へと足を運びます。注意して見ると木に巻かれたリボンが時々目に入りました,さらに登って行くとようやく尾根の平坦部に着きました。

赤崎中尾根急斜面 芦生大杉−1
芦生大杉−2 芦生大杉−3

 緩やかな尾根筋になり南へ行くと,しだいに芦生杉の大杉を次々と見るようになります。どれも長い年月の中で巨木になりその形は同じものはありません。そんな中で一番の巨木は,1本の杉から分れ複雑な姿をしている大杉です,1m位の太さの杉が5〜6本1本の巨木杉から枝分かれし立っています,圧倒されます。尾根の主のような存在感があります。その後も多彩な大杉を見ることができます。ところが上部になるに連れて尾根は広くなり目印も全く目にしなくなります,地形を読むのに気を使い愛でる余裕が無くなります。

 小ピークを右に見てしばらくの所にある大杉から,ルートを西に寄ります。斜面を登ると小野村割岳の尾根筋にある雷杉の所に出ました。無事目印の杉に出会いほっとしました。 帰路は尾根を西に進み,灰野・小野村割岳分岐から佐々里峠に向いました。

雷杉−1 雷杉−2
小野村割岳尾根筋 サクラ並木

 今回のルートになる赤崎中尾根ですが,小てつさんからいただいていたOさん作成の額入り地形図も参考にさせていただきました。額縁はさすがに持っていけませんでしたが,地形図をコピーして持参しコースの資料としました。