廃村八丁(佐々里峠から5峠巡り)


巡視小屋



2009年 3月21日(土) 快晴  森の旅人M



コース:
佐々里峠〜ダンノ峠・佐々里峠分岐〜品谷山〜品谷峠〜トラゴシ峠分岐〜トラゴシ峠〜廃村八丁(巡視小屋)〜四郎五郎峠・刑部谷分岐〜四郎五郎峠〜峠谷〜ダンノ峠〜ダンノ峠・オバナ谷分岐〜ダンノ峠・佐々里峠分岐〜佐々里峠





 佐々里峠が冬季の閉鎖から開通するのを待って,さっそく品谷山を通り,品谷峠,トラゴシ峠,廃村八丁,四郎五郎峠そしてダンノ峠を巡り再び佐々里峠へ戻る5峠巡りを歩いてきました。まだ残雪も傍らに多く見られ雪深さを十分感じることができました。

 佐々里峠の路肩にも残雪がありました,そんな峠から南へいきなりの急階段を登って尾根道に取り付く。すぐ見える建物が京都府の無線中継所,脇を通りピークを通る,尾根道は踏み跡もしっかりしており歩きやすい。右手下に府道のU字カーブが見える。ピークを二つ三つと越えて少しずつ高度を上げる。やがて樹木の隙間から品谷山が見えてくる。ダンノ峠・佐々里峠分岐ピーク手前では急坂は登らずに,支尾根へ続く巻き道を選択する。支尾根に着くと正面には青色のネットフェンス,左手には侵入防止用のロープが張られている。右手のピークに向うとダンノ峠との分岐に着く,ここからも北側に道路が良く見えてその奥には芦生の山並みが見える。南側の佐々里峠分岐に向う,ここは小広く休憩地に適している。

佐々里峠 京都府無線中継所
ダンノ峠・佐々里峠分岐 愛宕三山遠望

 南西側を下って行く,品谷山への尾根道が始まる,すぐにP866を通り進行方向は西へ。この当たりは南側が開けており,天気も快晴,視界も最高で愛宕三山が良く見える。そして尾根上として珍しく岩にコケが張り付き庭石のような印象の残る場所を通る。北側の谷にシカが三頭見えたがすぐに姿を消した。細い尾根道が続き北側にはブナノ木峠が見える。少し広くなったピークから一旦下り,尾根で初めて残雪を踏む。広い尾根を進むとその先に品谷山頂に到着。真っ青な空に風も無く,鳥のさえずりだけ耳に入る。静寂の中に気を集中させる。小休止後,品谷峠目指し南側へ下る。下った鞍部には,ブナの大木が主のように構える。急坂を登り,さらにピークを一つ越した先の鞍部が品谷峠である。

尾根道のコケ 品谷山山頂
品谷峠 トラゴシ峠分岐

 トラゴシ峠へはここから更に尾根を西へ向う,目の前の急坂を登り一段高い尾根道に着く。南側はヒノキ林になっている,尾根が細い分薄いが踏み跡もあり,またテープもあるため思ったよりルート的には楽である。P827手前のピークがトラゴシ峠の分岐になっている。よく見かけるKGCの標識が置かれている。北側は雑木で少し見通し悪いが,芦生の森が広く見て取れる。雑木の木が低ければよい眺めである。ここからは西のP827への道が続いている。

アセビ道 P776

 トラゴシ峠へ南下して行く,倒木もあるが山道として悪くないが,さらに踏み跡は薄くなる。順調に下って行く,急坂のピークがあり手前に脇道があったので,楽をしようとピークの迂回路を進み,尚も尾根を下るものの,あれだけあったテープが全く見かけない。おかしい。地図で確認すると,どうもトラゴシ峠への尾根に乗り損ねたらしい。坂道を登り返しピークへ戻るとテープがあり,このピーク上で方向転向しトラゴシ峠方面に向っていた。このあとアセビで道が全面覆われ分かりにくい箇所がありますが,そのまま進んでいきます。再びすっきりした尾根道になります。大穴の脇を通り,アセビの多い道になりやがてP766に到着。ここまでくるとトラゴシ峠まで一気に下ると着きます。

トラゴシ峠は峠らしくない変哲のない方向転換地です。しかし,標識も多く掛けられていて多数の人がやって来ているようです。西に下ってきた道をV字で東に進み尾根を乗り換えます。小広場から尾根を下ると,左手に下り道が現れこの道を下ると廃村八丁巡視小屋の裏手の川に出ます。渡渉すると巡視小屋にようやく到着です。

トラゴシ峠 廃村八丁への尾根分岐

 残念なことに今日は,村長もSさんも不在で誰もいません。雪は南側に少し残る程度でこの時期としては,いつも以上に少ないのではと思われます。12時前で予定どおりにここで昼食を摂ります。天気もよく暖かく気持ちよいのですが,昼食後は手持ちぶさたで体をほぐしたあと出発です。丁度単独男性が入れ替わりにやってきました。

 三角小屋広場へ向うと,夫婦連れと小学生を含む7〜8人のファミリーがやってきました。挨拶をしてから四郎五郎峠と刑部谷分岐へ向います。川沿いのスギ植林地では残雪が多く,また倒木も多くこの冬の厳しさを知らせています。分岐から四郎五郎峠へは川を何度も渡渉し取り付を目指します。この谷沿いも残雪は多くありますが,問題ありません。取り付きからは今日一番の長い急坂を登ります,その上倒木が多く道を塞ぎ更に時間が掛かります。四郎五郎峠に着くと汗が吹き出て一休み,持ってきた濡れタオルで顔を拭きすっきりとします。

四郎五郎峠 峠谷枯れ大木

 四郎五郎峠を下り峠谷に入ると,広い谷を占める木で独特の雰囲気があります。同志社大研修室小屋前のシンボル,モミの枯れ大木もまだ残っています。この谷沿いにも斜面には残雪が見られます。ダンノ峠への溝状の道は雪で一杯になっています。

峠谷の残雪 ダンノ峠

 ダンノ峠から佐々里峠へ戻るため北斜面を直登し,尾根に取り付きます。穴のあいた大きなスギの木を見るとダンノ峠・オバナ谷分岐に着きます。北側に白いネットフェンスが張られ,このネットフェンス沿いに西へ向います。アップダウンを繰り返して急坂になる所では青色のネットフェンスに変わり一気に上り詰めると支尾根の分岐に着きます。一旦ダンノ峠・佐々里峠分岐まで行き,帰路はこの分岐から急坂を下り佐々里峠に戻ることにしました。この急坂は帰路に使うのが正解かも,但し余裕があれば。今日周回してきて感じることは,この佐々里峠への尾根道がよく歩かれ踏まれていることがよくわかります。

 本当の春本番はこれからで春の花を見ることはありませんでしたが,木々の先はふくらんでおり一気に春をこれから楽しませてくれることでしょう。