御林山から鷲峰山へ


2009年 2月8日(日) 晴れ時々くもり  森の旅人M



コース:
宇治田原町・地福谷取付〜地福谷林道〜御林山〜金胎寺〜鷲峰山(宝篋印塔)〜金胎寺〜地福谷林道〜地福谷取付





 真冬の山歩きで北山以外となると行き先が限られます,久しぶりに南山城の主峰,鷲峰山(じゅうぶざん)を目指しました。鷲峰山へは,宇治田原町内から東海自然歩道に従って行くコースがあります,今回はこの自然歩道を歩くことにしました。途中,ルートを外れますが近くの御林山にも寄って行きます。 

 地福谷の取付近くには,適当な駐車場所がないため府道62号線(宇治木屋線)の広い余裕場所に駐車しました。日曜日とは言え,田舎道なので時折車が通る程度でのんびりしています。準備後,地福谷の取付に向って府道を歩き出すと,結構遠くに止めたのか地福谷まで15分も掛かってしまった。

 東海自然歩道の地福谷取付は,府道の鎌磨橋(かまどきはし)手前から府道を離れて谷左岸の地福谷林道を進んで行きます,東海自然歩道やふるさとの森の標識が立っています。

鎌磨橋 地福谷林道入口

 緩やかな坂道を歩いて行くと目に入るのがスギの植林,と残念ながら多量のゴミの投棄。誰かが後始末する必要が出てくるのに,人の心が荒れると山も荒れてくるようだ。しばらく林道を歩いて行くと二本目の「ふるさとの森」の標識が立っており,地福谷林道を離れ木の橋を渡ります。その先には丸太で作った階段が待っており,ここの急階段では体を重く感じ,登りきると林道に出ました。御林山林道です,左(西)へ行くと御林山に着きます。広い林道で歩きやすく20分弱で取付に到着,そこは広い駐車場になっている。

御林山へ 御林山山頂

 丸太の階段を登りきると,ピンクのテープが巻かれたヒノキが3本目に入ります,御林山への目印のようでVターンで西に折り返し緩やかな山道を進んで行く,相変わらずピンクのテープが山頂へ誘ってくれているようです,最後の坂道を登りきると御林山山頂に着きました。山頂は木が伐採してあるのですが標高が401mと低いため,周囲の樹木で展望は望めません,でも三角点は設置してあります。昼食には早いので小休憩後,鷲峰山を目指します。

 御林山林道を下っていくと,地元の方が斜面の落葉刈りをしておられ声を掛けてみると,マッタケが育ちやすいように積もった落ち葉を斜面から落とし,菌に太陽がよく当たるようにとの手入れだそうだ,この時期の大事な作業らしい。しばらく話し込むと勉強になることが多かった。山中は林道が入り組んでおり御林山林道から白谷林道に入り,そして地福谷林道に出合います。東海自然歩道の標識があり鷲峰山まで3.8kmです。再び東海自然歩道(地福谷林道)を歩くことになります。

東海自然歩道標識 防火水槽

 ここからは,鷲峰山まで緩やかな長い登り道が続きます。地福谷林道はスギの植林地に沿って延びており薄暗い林道です,途中わずかな隙間から電力ケーブルを真上に見て位置を確認します。次に目に入るのが砂防ダムの前においてある防火水槽が2つ。大きく左に曲がりくねりそのまま行くと,昼の休憩場所にピッタリの東屋。トイレも併設されて文句なしですが,森の中で展望が無いのが残念です。誰もいない東屋で昼食を摂っていると,山仕事の作業員3人が軽トラックで大道寺コースからやってきました。彼らも離れた場所で昼食を摂り始めた。

スギ植林 東屋
金胎寺表札 金胎寺

 昼食後,送電用鉄塔の前を行くと多数の声が聞こえる,団体さんかと近付いて行くと塗装工の人達が昼食中だった。長い坂道の地福谷林道も終わり,広い鷲峰山林道に出る。鷲峰山まで0.6kmの標識が立っている。右手へ歩き出すとすぐに金胎寺のりっぱな表札があり金胎寺への脇道に入る。寺には入らず,寺門の前から多宝塔を目指します。多宝塔では観光客の夫婦連れが一組見て取れますが他には人影はありません。そこへ男性二人と女性二人のハイカー2組に出会いました。

多宝塔 宝篋印塔

 多宝塔の脇を通り鷲峰山最高峰の宝篋印塔(ほうきょういんとう)へ向います。ここは北側が開かれ遠く青い琵琶湖とその奥に比良山地が見て取れますが,今日はモヤがかかり山上尾根に少し雪が見える程度です。左手奥に愛宕山がさらに遠くにその姿を見せています。風が強く冷たいので長くは居られない。しばらく居て下山です。

琵琶湖と比良山地方面 鉄塔の塗装作業

 地福谷林道を下っていくと,送電用鉄塔では先程の男たちが鉄塔に登り声を出しながら塗装作業をしていたが,その姿を見ていると高所の危険作業でありながらも少しユーモラスな動きに面白みも感じます。東屋のあるカーブを曲がり一気に下って行くと,狭い林道を車が登ってくる。なんとパトカーである,林道脇に寄り通過を待つ。こんな山中で何かあったのかと思ってしまう。その後,地福谷取付から府道に出て駐車位置に戻りました。御林山は少しマイナーな山でありましたが山頂には数枚の標識が架かり,思いのほか多くの人が訪れているようでした。鷲峰山へは東海自然歩道の標識が多数立てられ問題なく歩けるでしょう。