鴨瀬谷山(アラレ谷から八丁大道,尾根古道と八丁川)


ミカエリソウの群生地



2009年10月4日(日) 快晴  森の旅人M



コース:
アラレ谷〜東塚谷峠〜八丁大道〜鴨瀬谷山〜鴨瀬谷山尾根古道〜コシキ峠〜八丁川コシキ峠口〜八丁林道終点〜八丁林道翁王橋〜八丁林道終点〜八丁川コシキ峠口〜コシキ峠〜丹波広域林道〜八丁大道〜東塚谷峠〜アラレ谷





 山はすでに秋の気配を漂わせクリにドングリ,アケビなどが実を落とし旬が終わったことを知らせています。今回は鴨瀬谷山へ鴨瀬谷からアラレ谷そして八丁大道を辿り登ります。そのまま八丁川へ下り,初秋の八丁林道を散策してきました。

 八丁大道に乗るには東側の奥付谷か,西側アラレ谷からのどちらかになりますが,今回はアラレ谷から上りました。アラレ谷からは地図ガイドにはっきりと図示してありますが,今回のコースは別ルートとなります。このため八丁大道東塚谷峠への道は無く一般的なコースではありません。

 京北町周山を更に国道162を北に走り抜け,里から山に景色が変わっていく中,こんな所にと思わせる喫茶店「カモセキャビン」の手前にある八丁林道口から入って行きます。「カモセキャビン」はバイク野郎の溜まり場,早朝8時半にもかかわらずバイクと車が数台停まっている。 また,林道口にはファミリーの森林の緑色の文字が目立つ看板が立っています。

八丁林道入口 カモノセキャビン

 アスファルトの林道は走りやすく,しばらくして目にする簡易浄水場の前に駐車場所を確保します。準備を整え歩き始めます。楽しみにしていたミカエリソウですが,ピンクの細長い花穂が穂先にわずかに残るだけ。1週間ほど遅かったと残念がる。谷川にはオタカラコウが,この花も時期が終わりに近く花びらの色が悪くなっている。他にシロヨメナ,アキチョウジ,ゲンノショウコも見られる。

オタカラコウ ミカエリソウ

 今回はアラレ谷側から八丁大道の東塚谷峠に達するように,谷筋を登っていきますが,取り付きは,林道工事の杭「平成11年度丹波広域林道建設促進」と「施工者 丹波広域基幹林道」の2本の杭が並んでいるところです。道は見当たらず,ミカエリソウの群生を掻き分けて登っていきます。一旦沢に下りてから谷筋を上流へ行くものの,細い谷筋と急斜面,さらに三本の大きな倒木が上部に見え行く手を阻まれます。これらの倒木を越すために巻いて行くことになります。

 谷の両側は急斜面ですが,右手の斜面をよじ登り2本の倒木をやり過ごす。谷底に下りて3本目の倒木は潜って過ぎます。この当たりでミカエリソウが見られなくなりシダの群生が取って代わります。谷筋を離れて左の法面に移り急斜面を上っていきます。やはり結構きついです。ここでも木の根っこを掴みながら上ります。谷上部になりスギ林に変わる頃,薄いながらも道が現れ,辿っていくと東塚谷峠に着きました。これまでなかった峠の標識が小さいながらも掛けてあります。北山でよく見る標識です。

急斜面が続く 東塚谷峠
八丁大道 鴨瀬谷山取付き

 八丁大道は,しっかりした道となっているため安心です。しばらくはスギ林で薄暗く斜度もあるものの,やがて広葉樹に変わる頃には,明るくなり傾斜もゆるくなる。快調に坂を登り広域林道に向います。余り歩かれていないためかクモの巣が多くかかっている,ストックを前に出し上下に振って歩きます。林道を開通させるため出た土砂を埋めた場所を通り広域林道口に出ます。

 広域林道八丁大道口の真北に鴨瀬谷山があるが,崖で上れないため一旦林道を東に下る。すぐ砥山・ズエ登り口の標識があり。林道を外れて山に入って行く坂から南を見ると愛宕三山がはっきりと見える。山道のT字分岐を西に向かうと小広い所があり,更に西に入っていくとようやく鴨瀬谷山に出ます。周囲は樹木で囲われ展望はありません。

鴨瀬谷山山頂 ズエ
尾根古道を行く コシキ峠

 一旦T字分岐に戻り,尾根古道を歩きます。道はしっかりしているものの一部不明確な場所もあります。モミの大木から東へ下ると砥山,標識のあるところは鞍部である。北に向かいスギ植林地を通る。丹念に道を確かめて進みます。ズエの標識を通過,ロープの張られた崖上を歩き二つ目の広い鞍部がコモチガタワで標識が倒れている。更に東に進むと,りっぱな台スギが現れる。やがて道が見えなくなるほど樹木が密集した所を通り抜けるとようやくコシキ峠に着いた。

 八丁川へ下る。前日の雨のため水量が多く,水位も若干高い。八丁林道終点には,5箇所の渡渉がある,最初と2回目は少し濡れた程度で済んだものの,3回目以降は20〜25センチと深く諦めて,そのまま入って渡る。そして林道終点にたどり着く。クツへの浸水は思ったより少なく助かる。

八丁川コシキ峠口 八丁川
アケボノソウ ダイモンジソウ

 八丁林道脇にはベニバナボロギク,キセルアザミが咲いている。八丁川の渓谷美をカメラに撮ったあと,足元の先を見るとアケボノソウにダイモンジソウの群生があった。ダイモンジソウを目にするのも初めてでうれしくなる。日当たりの良い林道脇の広場で昼食。林道の先を行くと常小屋があり,その先に翁王橋がある。山手には滝が見える。時間が無くなり今日は,この橋で戻ることにした。コシキ峠からは楽をするため丹波広域林道を八丁大道口まで歩き,八丁大道を通り東塚谷峠からアラレ谷へ下りました。

 ミカエリソウの満開時期を逃がし,少し残念でしたが秋の晴天の中で野草を多く楽しむことができました。再度訪れてたいと思います。