小てつのよも山話(NO.61)
「山荘の美人の湯」


そう、この山荘には風呂も完備しているのである



2009年10月1日(木)        小てつ








「ここはねぇ、小屋とは違いますのや。山荘でおますんや。」

 小てつにしてみればどちらも似たようなものなのだが、小父さんに言わすと
 W山荘WとW小屋Wには、大きな違いがあるらしい。
 確かに、入り口には「○○谷山荘 京都○稜会」と小父さんの達筆にて書か
 れた表札がある。

 表から見れば、傾斜の大木にしがみついて建っているツリーハウスのようだ
 が、実際はしっかりとした土台があって、それでも冬には霜柱が土台を持ち
 上げるので、春の雪解けにはジャッキで水平を直したり、維持をするにも大
 変だそうだ。

「今度ね、薪の釜を調達してきましたんや。
 今までは、外の宴会場の焚き火の上に、大きい寸胴が吊ってあって、
 宴会やってる最中に湯があたたまる寸法やったんやけど、
 なかなか沸くのに時間がかかりましてなぁ。
 それに一人の時にでも、W大宴会Wをせなあかんのでね。
 釜に炭をくべといたら、そこら歩いとる最中に沸き上がっとるんで、
 丁度よろしいんや。」
 
 そう、この山荘には風呂も完備しているのである。
 どこかの村長のところのドラム缶じゃない。ちゃんとした浴槽であるし、
 屋根はあるけれど露天の情緒アリアリの野趣あふれる絶景風呂である。

「イコモッチャン。丁度ええ湯加減に沸いとるよ、入っておいで。」
 
「はいは〜い。」

 一も二もないのが、この方である。いつもの山行の後もW京都タワー温泉W
 に直行の風呂好きだからでもあるのだが・・・。

「あ〜いいお湯だった、疲れがとれた。道子さんもどう?」

 (おいおい、なんちゅう悪魔の誘いや!)

「ええっ、どうしよかな。」

 (どうしようかなって、み、道子さんまで・・・。)

「入っておいでって、あがってくるころには、お鍋もできてるよ。」

 (って、お鍋は小てつが作ってるんやけど〜!)

「じゃあ、入ってこようかな。」

 (ええっ・・・道子さん。入るの・・・!)


 そういえばこのお風呂、今まで入った人は・・・、
「姫様」「Hさん」「Kさん」・・・、
 うわっ女性ばっかりや! 



 こちらの山荘のお風呂は、入ったら美人になるんじゃなくて、

W美人が入ったから、美人の湯W

 なんですかねぇ〜


 恒例となりつつある、超豪華メンバーによる宴席での話 



                        【 記: 小てつ 】

小てつにしてみれば
どちらも似たようなものなのだが