小てつがその男性と会ったのは、なんと「愛宕三角点の登り口」。
　また、稀有なところである。
　途中の何でもないところですれ違ったとか、逆に頂上だったならよくある
　話と思うのだが、三角点登り口というインターチェンジのようなところで、
　会ったのだから、不思議と思ったのだ。

　その日は雪だったのだが、男性は、本当に静かに佇んでおられた。小てつは、
　雪でも何でもガシガシになってしまうので、そのように佇める方は羨ましい
　のである。はやくそのような境地になりたいと思っていた。

　こんにちは、と声をかけ、しばらくあちこちの山域の情報交換をした。
　いつになく長話になるほど立ち止まり、それじゃあと別れたものの、どこかで
　会ったような・・・。
　別れて数メートル歩いてから、気になって聞いてみた。

「森の旅人さんですか？」

「ひょっとして、小てつさん？」

　お互い大笑い。
　実は、ほんの数日前に、下界でお会いし、数時間の談笑をしていたのである。
　山では格好も変わるので、わからなかったんですねぇ。

　
　森の旅人　Mさんとの出会いでした。


　今年の１月の話

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 記: 小てつ 】

森の旅人　Mさんとの出会いでした