2009年3月8日(日) 小てつ
「小てつさん、もう時効の話ですけどな・・」
また、怪しそうな切り出しである。
「もう40年以上も前の、会社員してた頃の話ですわ。」
その頃に小父さんが勤めていた会社は、土曜日はいわゆる「ハンドン」、
午前中でお終いだったそうで、
「かたづけとかして、三時すぎには自由になりますんや。
それから内緒で、会社のバイクにバールを積んで、
K山に走りますんや。」 (バールは、大きい釘抜きです。)
山にバール持って行って、何するん?
「ハーケンをね、引っこ抜いてくるんですわ。
あの頃は貧乏でね、ハーケン買うんも、高うてね。
やわいお嬢さんルートのは、軒並み抜いてくるんですわ。」
小父さん、また、山でとんでもない所業をやってた訳である。
「それを鍛冶屋に持って行ってね、まっすぐに打ち直してもらうんですわ。
ほんで、また、日曜日にK山行って、新ルート開拓ですわ。
ふたつほど、私の名前のついたルートが、ありましたんやで。
男のルート、言うやつがね。」
自慢げに、「男のルート」とか、言ってるもんじゃない。
盗っ人街道やんか。
もう40年以上前の話ですので、諸官庁の方々、大目に見てやって下さい
と言う話
【 記: 小てつ 】
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ハーケン買うんも、高うてね
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