「小てつのよも山話 番外編4」
「ダッチオーブンの記 2」


小てつは「ダッチオーブン使い」である。
それは前回に書いた。実は、またそれでパンも焼く。



2009年11月22日(日)        小てつ








 小てつは「ダッチオーブン使い」である。それは前回に書いた。 
 実は、またそれでパンも焼く。超豪華メンバーによる山行の折にも、前日が
 元気なら焼いていき、皆さんの好評?を得ている。
 (山で食べるパンは何でもおいしいか・・・?)
 本当に何でもできるダッチオーブンなんだが、パンを焼くためにダッチオー
 ブンをはじめたという人もいるくらいだとか。
 
 最初はパンだけには手を出さないでおこうと心に決めていたのだが、好みの
 ' 堅いライ麦パン' を焼いてくれていた店が閉めてしまい自分で焼かなくて
 はいけなくなり手を出すことになってしまったのだ。
 他のパンはいざ知らず、ライ麦パンは固くなくてはいけないと思っている。
 噛み締めるほど味が出てこなくては・・・。
 だいたい普通ライ麦の粉だったら固くなって当たり前なのに、なんで店のは
 やわらかくなるのか逆に不思議である。それに店のライ麦パンには、入れな
 くていいのにと思うサワー系の種が入っていたりで、やはり自分の好みは自
 分で焼かなくては・・となってしまった訳だ。

 本当はパンを焼くというのは、' ザァマス奥様' の料理教室をイメージして
 敬遠していたのであるが、実際やってみるとこれがおもしろいのだ。
 粉やイーストやさ湯を入れたダッチオーブンの中に手を入れて混ぜ始めると、
 あまり気持ちが良いとはいえない感触だし手にくっつくし、それが10分も
 こねたり叩きつけたりしているうちに、まるでモチのようになり、先ほどま
 でが嘘のように、乙女の柔肌に変貌するのである。
 パンをこねるのに「パンこね機」なんぞ使ってはいけません。楽しみ半減で
 ある。で、ここでもダッチオーブンの便利なところで、オーブンの中でこね
 れば粉も散らからないし、力も入るから。ただ、大量にはできない。一回に
 300g〜400gが適当か。

 小てつは' 蕎麦打ち' も凝っていたことがあったが、パン焼きもここまで
 はあまり大差ない、しかしパンはここからがおもしろい。発酵して倍以上に
 膨らむのである。それに「ふーちゃん」さんも愛宕さんの水をよく汲みに行
 っておられるが、小てつも山行の帰りなどよく天然水を持ち帰っていて、そ
 の水でパン焼きをしているのだ。イーストの発酵が、水道水とは全く違う反
 応をしめすので、まるで化学の実験をしているようでおもしろい。
 
 小てつが汲みに通っているのは、「花脊」、「百井」、「水尾」に「ダルマ峠」で、
 「道風神社」は混んでいるので最近は行っていない。一度哲郎さんイチ押し
 「愛宕三角点の水」で焼かなくてはと思っている。最近調子がいいのが百井
 の水で、こんな所から・・と驚きの場所から出ている割に発酵状態はいい。
 逆に調子の悪いのが水尾の水で、細かい砂が混ざることがある。
 水を汲みに行くのが目的半分になり、愛宕さん〜ナッチョ〜愛宕さん〜城丹
 尾根の順番で山行となっていた時期があり、Ikomochiさんに「何でその順
 番・・?」と不思議がられていたもんだ。それに愛宕さんを保津峡から攻め
 るとき、「稲妻号」を保津峡駅にデポしていて一旦歩いて登って降りてきて、
 また車に乗って岩ケ谷の取り付き付近まで水を汲みにあがって行くなんて、
 つくづくアホなことをしているなぁと思うのであるが・・・。

 自分の好みのが食べたいとはじめたパン焼きであるが、実は山歩きと似たと
 ころがあるかも知れない。小てつが作ればどんな種類のパンでも、最低3時
 間はかかる。いくら急いでも仕方ない。でも当たり前にやれば、当たり前に
 できる。行きたいところには、' 歩いていればいつか着く' 山歩きと似てい
 るような気がする。

 小てつのパン焼きは趣味の部類であるからおもしろいなどとほざいていられ
 るが、やるから判るじゃないけれど、パン焼きだけは商売にしたくない。絶
 対に' 割に合わない' と思うからだ。時間と労力、原材料費なんか考えた
 ら、とてもじゃないがやっていけない。町のパン屋さんには頭が下がる。

 それに実はパンとうどんは、女性がこねたほうが上手にできるようなことを
 何かで読んだ記憶がある。うどんは男性がこねたほうが腰の出るような印象
 だが、そうではないらしい。パンなんか特にそうだが、発酵するのをほって
 おくとしすぎるし、足りないのもいけない。女性本能で、まるで子供を育て
 るように注意して世話ができるからかも知れない。

 そんな話にピッタリなパン屋さんがあるとIkomochiさんに教えていただい
 て、また実物を食べさせてもいただいた。小てつは自分も焼くからわかる納
 得の味、また作り方にも興味深々。ザァマス奥さんでは全然ないけれど、趣
 味が評判になって店にされ、細腕繁盛記で切り盛りされているお店。

 「 あっちっち 」

 いろいろ種類はあるけれど、今は' 大納言ブレッド' が大人気で、予約
 もなかなかとれないらしい。一日に42本が限界で(焼き型が6ヶで7回転、
 小てつがやってたら寝る時間がありません。)まさに幻の味! 小てつは、
 ' 抹茶大納言'が好みです。

 だから今度は場所も地図も載せません。
 どうしてもの方はお調べ下さいませ。

 ' おほほほ'


 何か京都の名店紹介になってきたなぁ  という番外話



 パンじゃないけど、またまた山荘宴会用簡単レシピ



「 かぼちゃのお焼き 」

材料  カボチャ  適量
   (坊っちゃんカボチャなら、なおいっそう甘くておいしくできます。)

   片栗粉          炊く前のカボチャと同重量
   バター、サラダ油          適量
   しょう油、砂糖           適量


あらかじめの作業
 種だけとったカボチャを弱火にてじっくりクシがスッと入るくらいに15
 分ほど炊く。
(ゆっくり炊くことでカボチャの甘みが増します。)

 炊けたらボールにとり、皮ごと同量の片栗粉と練り混ぜます。
(片栗粉が少ないとボッソリ、多いとベタッとします。)

 混ざったらかまぼこ状にまとめておき、ラップでくるんで冷蔵庫にて
 冷やしておきます。
 (冷やしておくと後で切り分けやすい。)

 現地にて
  1〜1.5cmくらいに切り分け、形を整えて多い目のサラダ油もしくは
 バターにて両面を半ば揚げる感じでこんがり焼きます。
 (家ではフライパンでいいでしょう。山荘ではダッチのふたで焼きます。)

  焼けたらしょう油や砂糖をつけて食します。
  冷めてしまったのに味噌を乗せ、オーブンで焼いたのもおいしかったです。

 いよいよわからん先行きになってきたなぁ



                        【 記: 小てつ 】

かぼちゃのおやき
大納言ブレッド