京都北山 天ケ森(ナッチョ)812m
2002.03.10


ミタニ峠より望む


2002 (14) 3.10 (日) 晴れ  哲、道

行き 北大路駅10:13(京都バス広河原行)480円   
   百井別れバス停
帰り 公民館前(小出石)バス停15:46 540円
   北大路バス停 JR京都駅


コース:
・百井別れバス停~百井峠~百井青少年村~大原百井町の木橋~ 天ガ森取付~小出石分岐~天ガ森山頂~ミタニ峠~ 三谷林道出合~三谷口~公民館前(小出石)バス停








 「朝寝坊の今日は何処へ行こう。」と近くの『天ガ森(ナッチョ)』に決めた。「時間があれば ミタニ峠まで足を伸ばすか」と道子と二人で出かけた。いつも天ガ森へは、花背峠→大見尾根→百井キャンプ場のコースを取るが、今日は久し振りに「百井別れ」から国道477号線を歩くことにした。何故って、理由は特にないが、足を伸ばすために「百井別れ」からの方が頂上まで早く行けそうだったから。

 「久し振りだなー」と百井別れバス停から百井峠へ向かうが、周囲の景観をすっかり忘れていて初めて来たような気がした。「こんな急坂やったかな」「あーしんど。これやったら花背峠からの方が楽で良かったのに」と呟きながら雪の少し残った坂をセッセと登って行った。

国道477号線を百井峠へ 百井分校跡

 約20分で登り終えた頃、小春日和の陽射しを受け十分汗をかいた二人は上着をとった。「あった、あった」と道子はフキノトウを見つけ袋に入れ始めた。毎週のようにフキノトウにお目にかかれるので新鮮さはないが、周りが十分春めいていない中で、ひとりで頑張っている新緑の色合いが好きだ。

 百井峠から百井キャンプ場まで一気に下り、時計を見て「ちょうど40分や、少しシンドイが花背峠からより20分早いよ」と哲郎は満足した。ここでトイレを借り、のどかな百井の集落の中を進む。あちこちでフキノトウを採取しながら進んでいると、「フキノトウ取るな」の看板が畑の入り口に立ててあり、一瞬ドキリ。「この辺のヤツ 止めとこか」と昼食をとるため百井分校(廃校らしい)の小さなグランド?へ入って行った。

 周りは春一色、暖かい陽射を受けオニギリを食べた。いつまでもこうして、のんびりと日なたぼっこをしていたいが、ここでスパッツを付け天ガ森へ向かうことにした。

天ガ森への道 天ガ森頂上付近

 学校の前の橋を渡り田んぼの畦道を通って行き、山手の畑を抜ける。ここにも「フキノトウ取るな」の看板。畑の中には大きなフキノトウがたくさん栽培されていた。小さなボロボロの橋?を渡るとすぐに林道へ出る。ここに天ガ森へと続く林道がある。昨年、膝までの雪の中を汗まみれで登った事を思い出すが、今年はスイスイと進める。急な坂を登りつめる頃、林道が大きく右へターンしているところで林道終点となり天ガ森への取り付きがある。

 しかし、ここはもはや林道終点ではなく、新しい道が尾根を越え反対側へと続いている。この林道開発により林道に沿った天ガ森への山道は大きく削り取られ、取り付き10mは落ちないように注意が必要だ。「おーー、こわ」と道子は自分に注意信号を送るかのように悲鳴をあげる。少し進むとすぐに辺りは「天ガ森でーす」という感じの林が続き、気持ち良く足が進んでくれる。しばらく進むと小出石からの分岐に出合う。

 ここから獣よけネットを2回通ると天ガ森の頂上に達する。「あった、あった三角点」と去年雪の中を探したが見つからなかった三角点にお目にかかれた。三角点は頂上小広場の北側寄りにあった。大原や琵琶湖方面の見晴らしは良いが春霞がかかっている、残念。

天ガ森頂上付近から比良山系を望む 天が森頂上からミタニ峠への道

 「北山奥深くないのに、誰もいないなー」とひっそりとした山頂でのんびりと山々を眺めた。ミタニ峠へは北東の尾根伝いに進む。ここにも獣よけネットがあり扉を開け植林地帯を進んで行く。ネットの外は自然林、こちらは少し伸びた苗木の森。この境界を進むのだが、ネットに囲まれているのでオリの中に居るようにも感じる。少しのアップダウンを繰り返すとネットの扉がある。外に出て扉をロープで固定した。

 ここからはアセビとツルシキミしかない林を進む。雑木道は好きだが、同じ光景が長く続くと飽きてくるものだ。「頂上から40分経つので、もうそろそろや」と言っているうちに「ミタニ峠」へ着いた。

ミタニ峠を下山中のネコノメソウ 三谷林道をのんびりと

 峠付近の笹はキラキラと輝き、これから下って行こうとする山々と合まって綺麗な光景である。イバラの多い道を少し下ると三谷林道へ出る。ここから小出石まで約1時間あるが、少し傾きかけた陽を浴びてのんびりと林道を下って行った。「今日もまた、フキノトウの天ぷらか・・・」と。

                        『記:哲郎』






木には望みがある。たとい切られても
また芽を出し、その若枝は絶えることがない


ヨブ記 【 14-7 】
天ガ森三角点


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