霊仙山 1083.5m 谷山谷 |
カレンフェルトの経塚山から霊仙山を望む |
2001 (13) 5.19 (土) 晴 哲、章、道
コース: 上丹生バス停〜屏風岩〜くぐり岩〜魔洞道分岐〜柏原道合流点〜霊仙山〜柏原道合流点〜継子穴標識〜7合目〜4合目(避難小屋)〜1合目〜林道〜JR柏原駅 昨年(12年12月9日)霊仙山の帰り道、分岐を誤り迷路のように果てしなく続く林道で日が暮れてしまった。ようやく辿り着いたのは、『岐阜県 養老郡 上石津町 延坂』 民家○○さん宅で電話をお借りし、その上、車で25分ほどの『JR関が原』まで送って頂いた。次週、お礼に伺ったが生憎お留守でお会いすることが出来なかった。この想い出と感謝の気持ちは、『霊仙山』の名前を耳にするごとに甦るでしょう。
上丹生バス停前の『西出商店』のおじさんに「ヒルは いますかぁ」と尋ねてみる。「ここんとこ 晴れているから 多分大丈夫ですよ」との返事。「良かった良かった」これで、ひとまず安心だ。 バス道と別れて、左の丹生川沿いの舗 装道路を上流に進む。舗装がとぎれると谷は一段と狭くなり浄水場の三差路に出る。その先の足良谷橋を渡り道はスギ林の林道となる。やがて左へ大きく曲がりこむと、前方に垂直に切り立った『屏風岩』が見え、車道もここで終わる。 章さんは今日初めて『霊仙山』に登るので、哲郎が「ヒル・アブがいるんやで 前に来た時は ヒルが靴とリュックに付いていて びっくりしたぞぉ」と説明している。標識の『登山一口メモ』に(西出商店作成)書いてあるとおりに、塩を靴と靴下の上に降りかける。
伏流の河原に降り、水音だけが聞こえ大石の転がる谷沿いを右岸、左岸と幾度も渡り返して上流に進む。まもなく、右手に『こうもり穴』が見える。章さんはこの鍾乳洞が気になるらしく、そばで覗き込んでいる。「何か 見えるか?」「コウモリは 判らんけど 虫がいるし 入るには ちょっと 気色悪いで」と言っている。そうだろうな、奥行は結構ありそうだし何が出てくるか判らないものね。 流れに沿うように沢を何度も渡り返しながら進んで行くと、岩石のトンネル『くぐり岩』に着く。やがて谷道と別れてスギ林の急登となる。少々足にこたえるが、見上げれば対岸の山が眩しい。しばらくすると瀬音が聞こえ、雑木林の山腹を落下する『漆滝』が見えてくる。 ここで一息入れ、右の急な山腹を高巻に進む。滑りそうなガレた斜面を慎重に歩く。また、落石のため道の一部が消えている危険な箇所にはロープがある。右から合流する沢へ90度右折する。
『魔洞道』の急な階段状の流れをぬって登る。先頭を歩いていた章さんが、一歩足を置いた拍子に、ズルズルと滑り腕を擦りむく。少しヒリヒリする程度だが念のために消毒をする。「サッサとせんと ヒルが付く」と哲郎が言っている。そうなんだ。ヒルが付く。『最後の水場』で喉を潤し、ゴロゴロした岩を登る。 『井戸ガ洞』を過ぎると、シダや苔むした岩が点在する。足元には可愛いニリンソウのお花畑が何処までも続く。山腹に取り付いて左へ回り込むと、ササに囲まれた『柏原道合流点』に着く。 急に視界がひらけるとクマササの向こうに、98年台風で全壊した赤い避難小屋が見える。9合目の小広場に出ると、御池岳・藤原岳が見えてくる。汗した身体に涼風が心地よい。避難小屋を通り過ぎ、カレンフェルトが点在する経塚山(北霊仙山)でおにぎりを食べる。『霊仙山』は奥深い山だけに、予想以上に時間がかかってしまった。辺りを見回すと結構学生さんのグループが多い。「何でやろ?」「そら〜 ロングコースで 変化があって 面白いのとちゃうか」「ふ〜ん なるほどねぇ」
ここから逆光に輝く笹原を20分ほど歩くと、二等三角点のある標高1084mの霊仙山山頂だ。頂上からは360度の素晴らしい展望がきき、鈴鹿の山々、伊吹山、比良山、琵琶湖などが見える。 下山は来た道を『柏原分岐』まで戻る。柏原尾根からJR柏原駅にコースをとるので標識に従う。背丈ほどのササをかき分け進むと、やがて雑木林に囲まれた8合目のくぼ地に出る。薄暗い山腹道の左手に『継子の穴』の標識がある。 ここ!ここからが大事なのです。以前もここまでは合っていたのです。 『継子の穴』の標識を通り過ぎると、テープが巻いてある『間違った分岐』がある。すぐ下には林道が見えている。(以前、この林道に下りてしまった)本当の分岐『7合目』は何処かと・・・「ええっ なに これ!」僅か100mほど進んだ所に立派な標識がある。標識を見ながら哲郎が「あの時 先(分岐)を 見に行ったんやけどなぁ あと10mほど 足りんかった」と言っている。「10m足りんかったって まじっすかぁ?」
『7合目』分岐を右にとり尾根を歩いていると雑木の間から、例の林道が右手真横に見える。章さんに林道を指差しながら「あれあれ あそこなんや」と教える。それに哲郎がおかしいと気付き、林道から幾度も山に入り、道があるかどうか様子を見に行った場所などは丸見えだ。今何もかもが明らかになった。林道と尾根道がこんなにも近いなんて・・・ あの時、もう一歩踏み込んで尾根まで登っていたら・・・ 誰かが尾根道を歩いていれば見えていたのに・・・ 延々と続く赤茶けた林道が、こちらを見てあざ笑っているかのようだ。コンテナを加工した避難小屋のある『4合目』まで林道が見える。
ここからは、林道とも別れ『1合目』を目指す。小広場のある『1合目』は立派な老杉2本が立っている。ようやく長かった柏原尾根も終わり『JR柏原駅』まで、もう少しがんばろう。(お騒がせしました。結局、ヒルはいませんでした。)
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