大文字山(山科〜銀閣寺)//東山
2010.12.23


ここは火床の中心で一回り大きい火床があり



2010.12.23 (木*祝) 晴れ  哲、道





行き:JR京都駅 − JR山科駅
帰り:銀閣寺道バス停 − JR京都駅



コース:
JR山科駅〜毘沙門堂〜後山階陵分岐(大文字山登山口)〜谷沿いのハイキングコース〜標高320m最後の谷分岐で右の踏跡へ〜池の谷地蔵への道出合〜トレイル(東山45)〜大文字山三角点〜大文字火床〜慈照寺(銀閣寺)












 今年の年末、「連日飲み会の、アルコールを抜かなくては」と言うものの何かと忙しいので、近場の大文字山へ出かけることにする。JR山科駅のスターバックスの前に、北へ抜けるトンネルがある。これを抜け、線路沿いに東へ進み、ガードからの道に出合い左へとり、毘沙門道へ向かう。すぐ目の前、右手の山には、まだまだモミジが残っていて、「山に近いな〜」と道子。線路の近くは低層住宅地で、大きな家が続くが古いものが多い。この古い家の庭先には、必ずナンテンやセンリョウが植えてあり、今は赤い実が賑やかである。

 疎水を渡り、しばらくすると毘沙門堂の門前に着く。門前で準備していると、小雨がパラついてきたので、階段の途中にある東屋へ移動する。準備を終えると霧雨の中、出発する。川沿いの道を進んで行き、すぐの聖天さんを右に見て、しばらくすると料亭を右手に見る。その先の分岐には多くの標識が立っていて、ハイキング道は「後山階陵遺跡」と書いてある石柱の右へとる。

疎水を渡り 「大文字山→」の標識に従い右へとる

 すぐに川沿いの道になり、100mも進めば植林地の中を歩くことになる。植林地の境、斜面を数m上がった所に白いプレートがあり「何やろ?」と道子。「仕方がない!」と哲郎が登って確認すると「B−0」と書いたレスキューポイントの標識である。「何で、こんな高い所にあるんや?」と二人は理解できずに、そこを通り過ぎる。

 道幅は広く、なだらかな道が続く快適なハイキングコースだが、雲が重く薄暗い道を歩くことになる。道は谷沿いに続くが、谷間が段々狭くなってくるので、益々暗くなっていくようである。途中道端に「A−1」「A−2」・・・と、レスキューポイントのプレートが立っている。「前回、来た時にはなかった」と道子。「それにしても、最初のプレートの位置が?」と益々気になる二人である。(後日、経塚東尾根コースと判明)

「B−0」と書いたレスキューポイント ササの中で道は狭くなるが

 「A−4」のプレートで右からの谷に出合い、ササの中で道は狭くなるが、再び広い道に変わる。前方から数人のグループが通り過ぎて行く。まだまだお昼前なのに、随分と早い下山である。標高230mで右からの谷に出合うと、谷は狭くなり道も細くなり、段々と登って行くようになる。標高280mで北からの谷に出合い、道は北から西向きに変わる。地形図には、この先に破線の谷分岐があり、「今日は、ここを進んでみよう!」と言っているうちに、取付も分からず、通り過ぎてしまったようだ。そのうち谷間が広がり、標高230mにある最後の谷分岐に出合い小休止とする。

 大文字山へは、真っすぐに左手に谷に沿って行き、尾根に出合い、トレイル道をとる。しかし今日は、ここから右俣を進んでみることにする。そこには薄い踏跡があり、これをとる。小さな谷に沿う踏跡は、はっきりしてきて随分と歩かれているようだ。谷を渡り植林地を登って行くと、薄い踏跡を横切ることになる。この巻き道にはテープがあるので、左手に進んで見ると谷が開けた所に出るが、ヤブの中で道が不鮮明なので、引き返し最初の直登する道をとる。

ここから右俣を進んでみることにする すぐに前方に道のようなものを見て

 一登りすると、植林地と雑木の間を緩やかに登って行く。すると、すぐに前方に道のようなものを見て、鹿ケ谷から池谷地蔵への道に出る。この広い道は三井寺方面へのハイキングコースで、よく歩かれているようだ。左手から人の声が聞こえてきて、左手に50mも進めばトレイル「東山−45」に着く。この十字路の分岐には数名のハイカーがいて、彼らは我々が出合った道を通り、池谷地蔵方面へと歩き出す。

「東山−45」に着く 十字路の分岐には数名のハイカーがいて

 我々は大文字山へ向かい、斜面を少し登り、雑木道を西へとると、すぐに三角点のある山頂に着く。今日のお昼は「銀閣寺近くの、うどん屋へ行こう」と言うことになっていたので、おにぎりを1個ずつ頂こうと思っていたが、山頂広場には先客のグループが陣取っているので、そのまま火床へ向かうことにする。広いハイキングコースの道では、たくさんの人に出会うが、スパッツにストック姿の我々二人は異様に見えるのだろう。

すぐに三角点のある山頂に着く 火床へ向かうことにする

 周囲の木々には所々にピンクのテープが巻かれ、近づいてみると木の幹に、無数のツマヨウジのようなものが、打ち込まれているものもある。「これがナラ枯れ対策か!」と二人で見入る。緩やかな道は尾根を下って行き、北の比叡山を眺めながら歩くことになる、山頂から30分、やっと火床に着く。風が強く「寒い!」と言うことで、すぐに大文字の中心まで降りて行く。ここは火床の中心で一回り大きい火床があり、大文字焼きではいつも最後まで燃えている。京都市街地を一度のぞみ込んで、右へ進み銀閣寺へと下り始める。

無数のツマヨウジのようなものが 「こんな階段あったかいな〜」と

 長い階段が続き、「こんな階段あったかいな〜」と久し振りに、ここを歩く哲郎は呟く。ナラ枯れのピンクのテープが目立ってきて、大木もたくさん伐採されている。階段も終わり、緩やかになった道を下りて行く。火床からはリフトが平行して走り、多分このリフトで大文字焼き用のマキを運んでいるようだ。尾根道から谷道に変わる所にある広場にも、多くのナラ枯れのテープを目にする。

 しばらくして、谷に出合い橋を渡る。ここにリフトの起点があり、その先で谷に降り、スパッツやストックを洗う。谷沿いに下って行くと、「この先にも、水場がある」と道子。今日は顔を洗っていないと、哲郎はその水で洗うことにする。右からの谷に出合い、谷水を集めてトユで手が洗えるようになっている。「ここや!」と道子が言うので、早速顔を洗う哲郎。洗いながら、ふと谷の上流にある堰堤を見上げると、そこにはたくさんのシカが谷の中で戯れている。「しまった! この水アカンで〜」と哲郎。

多くのナラ枯れのテープを目にする。 目の前に湧水の水場を目にする二人

 何やらサッパリしないまま道を下り始めると、目の前に湧水の水場を目にする二人。「あれ〜」と道子、「道子の記憶も、当てにならん!」と哲郎は顔を洗い直す。道は舗装道に出合い、左に折れると銀閣寺の門前に出る。ここから道子はお勧めのうどん屋へ向かうため、お土産屋が並ぶ銀閣寺道を歩いて行く。この寒い中、観光客も多く「冬の京都」は魅力あるようだ。

 鹿ケ谷道に出合い左に折れ、「おめん」と言ううどん屋さんにお邪魔する。観光シーズンでは長い列が出来るというお店、うどんは特別に美味しいとは思われないが、+小鉢+ビールの哲郎は、満足と言うことになる。











木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
お土産屋が並ぶ銀閣寺道を歩いて行く