ホッケ谷道(折立山〜アラキ峠〜権現山〜ホッケ谷)//比良


ここは2度目だが、なんとなくワクワクする
ホッケ谷道、P735手前からホッケ谷へ下る



2010.10.16 (土) 晴れ  哲、道



行き:JR京都駅 7:58 − JR堅田駅 7:58 − 平バス停
帰り:JR蓬莱駅 17:13 − JR京都駅


コース:
平バス停〜花折峠道取付〜ドン谷分岐〜アラキ峠手甘えの分岐を右へ〜散策路途中から支尾根を登る〜折立山〜アラキ峠〜権現山〜ホッケ谷道取付〜P735手前鞍部〜作業道を下る〜石組堰堤〜ホッケ谷出合〜林道出合〜標高390m林道合流〜標高265m分岐を左の地道へ〜別荘地〜志賀中学校〜JR蓬莱駅



注意/ポイント:
◆P735手前鞍部からの作業道は所々崩壊していて、石組堰堤?付近で不鮮明となる。このコース、道が不鮮明になるので「初心者危険コース」とします。

◆石組堰堤?からホッケ谷までは、石組の治水路があり、その右側にある階段状の石組の右端をホッケ谷道まで降りて行く。

◆ホッケ谷を下りて行くと林道に出合う。右にとれば権現谷からの林道と合流してJR蓬莱駅まで行ける。左に取れば、林道終点から溝状の道に出合い植林地のなかで作業道(古道)に出合う。これを左に取り進んで行くと、道幅は広くなり最後は植林地を抜け用水池に出合う。










 「おいしい!」と道子が作ったムカゴ御飯を一口食べたお隣さん、「それでは、ムカゴを、もう少し補充するか」と言うことになる。今日は比良の紅葉の様子と、リンドウ観察を兼ねて、ホッケ谷道を再調査に出かける。

 「ホッケ谷コースは近いから」とJR堅田駅から、ゆっくりのバスで出かけることにする。JR堅田駅で降り、バス停へ向かうが、目の前のバス時刻表に「細川行」がなく「???」。「廃止されたん?」と思っていると、同じようにウロウロしているグループとバス停を探す。B番乗場に変更されていたのだ。そんなに多くない登山客が並ぶが、臨時便が出て皆さんゆったりと座って出発する。

平バス停 登山口から花折峠道

 平バス停から戻るように登山口へ歩いて行くと、「こんな所にも、咲いているのか」とキタヤマブシを見る。標識のあるドン谷取付に着くが、我々がゆっくりだったのだろう、先方に人影が見えない。谷沿いの登山道を登って行くと植林地の中だが、黄葉の始まっている雑木を目にして秋を感じる。もう一登りするとアラキ峠という所に差しかかると、右手に斜面を巻いて行く綺麗な道を目にする。「こんな道、あったのやろか?」と二人は立ち止まって思案するが、今日はホッケ谷なので時間に余裕があると考え、この新しい道を進んでみることにする。

すぐの木橋を渡ると 見るからに新しく綺麗な道である

 新しく造られたのか、元々道があって新調されたのか分からないが、見るからに新しく綺麗な道である。すぐの木橋を渡ると、斜面を巻いたり、ジグザグに登ったりして、雑木の中を心地よく歩くが、すぐに植林地の中で道は下へと下りて行く。「花折峠へ行くのやろか?」と進行を止め、「それでは」と目の前の支尾根を東へと登って行く。最初は踏跡があった尾根も、疎林帯に入ると踏跡も消え、木の間を適当に登って行く。そのうちピークに立ち、折立山に着く。

折立山に着く アラキ峠に着く

 何もない山だが、北方の木々の間から権現山が見える。小休止の後は、北方にあるアラキ峠へと急斜面を下る。10分も経たないうちに峠に着き、すぐに北側の植林地を登り始める。汗はかくものの、暑くもなく寒くもなく、登山には今が一番いい季節なんだろう。山頂に近づいてくる頃、「ササは、まだ〜?」と道子、植林地にササが現れて来ると山頂は近いが、もうすでにササは枯れ、昔の面影はない。

 前方が明るくなり、枯れたササの間を進んで行くと権現山に着く。霞のかかった琵琶湖を眺めて、すぐに比良縦走路を歩き始める。「リンドウ見物でもしよか!」と右手に琵琶湖を見ながら、リンドウが続く尾根を歩き始めても、リンドウの姿は全く見えない、全く見えないって、全くなのだ。「遅れているのやろか?」とツボミを探すがそれでもない。やっと一輪見つけデジカメに撮る。今年の猛暑の影響なのだろうか、「西南陵は、どうなんだろう?」と気になるところだ。

権現山に着く すぐに比良縦走路を歩き始める

 緩やかに下り始めると、登山道は美しい雑木の中に続く。「気持がいい!」と歩いていると、後ろから派手なラジオの音とともに御夫婦がやってくる。「栗原でクマが出たそうで」「うるさくてスミマセン!」と言いつつ、追い越して行く。平でも「クマが出没した」と書いてあったが、「こんな尾根には、いないだろう」と哲郎。目の前の雑木、テープが苦しくて皮がめくれてきているので、テープを取る道子。

一輪だけ見つけたリンドウ テープが苦しくて皮がめくれてきて

 植林は勿論、雑木にもテープをきつく巻くのはやめて欲しいものだ。途中で休憩していたラジオ夫婦が再び「うるさくてスミマセン」と通り過ぎて行く。ホッケ谷道の分岐に着き、日の当たる所で昼食とする。秋の深まりは急速にやって来たようで、ホッケ山も薄く黄色味をおびえている。10分で切り上げ、早速ホッケ谷道を下り始める。前回来た時よりも枯枝が散らばっているが、難なく歩くことができる。

ホッケ谷道の分岐に着く 早速ホッケ谷道を下り始める
下山口にあるホッケ谷道の標識

 下るにつれ、道幅は広くなり、ゴロゴロ石や枯枝もなくなり、歩きやすくなる。道は段々とジグザグと言うより、S字を描いて下って行く。崩れた所や石が傾いた所はなく、どうやらホッケ谷道は安泰のようだ。道に横たわる大木、以前は迂回して進行したが、大木も朽ちてもろく削られて小さくなり、二人はまたいで行く。目の前に植林が増えてきて、傾斜も緩やかになり、両側に植林を見るようになると、P735手前の鞍部に着く。

 ホッケ谷道の尾根は、この先P735から南へと約1km続く。今日はこの尾根道を止め、この鞍部から左へ下り、ホッケ谷へ下りてみる。前回来たのは冬であり、ホッケ谷道の夏道の様子を確認したいからだ。鞍部から左へ、しばらくしっかりした道を歩き下って行く。道は植林地の中で段々崩れてくるので、前方の道を確認しながら下って行く。道が再び現われホッケ谷に近い所で折り返す。

P735手前の鞍部から左へ P735手前の鞍部にある石柱

 この先すぐの所で道は崩れ不鮮明となる。この先の古道はどうなっているのか分からないが、この地点から急斜面を数m下ると、目の前に階段状の石組みと石で造った水路を見る。この水路は、急斜面の中、一直線にホッケ谷へと下りている。これらの石の構造物は急斜面の植林地を守るために、造られたものだろうが、「こんなに大量の石は、何処から運ばれてきたのだろうか?」と考えてしまう。

不鮮明の地点から急斜面を数m下ると 山の中の石の構造物は、
古代文明の構造物のように

 哲郎がキタヤマブシを撮っていると先を行く道子は、水路を渡り右手の石組の階段を降りて行く、100mはあるだろうか、山の中の石の構造物は、古代文明の構造物のように、不思議に見えてくる。石組の一部が崩れかけているので、最近過去になかった大雨が降ったのであろう。谷に近づくと、キタヤマブシがたくさん咲いていると、哲郎は水路を越えて撮りに行く。谷そばまで降りて来て、前回谷を下って行ったルートを確認する。

 何処を歩いたのか、よく覚えていないが、現在は目の前に草が茂り、ルート選定が必要である。足元はヘビに合わないように、上の方はクモの巣に注意しながら下って行く。「多いな〜」と最近は誰も通っていないだろう谷筋のクモの巣、クモの巣除去に小枝を振り回して歩くことになる。足元にはキタヤマブシとテンニンソウが、石組の斜面から続いている。谷は狭く、流れも細いので、難なく渡渉できる。

谷は狭く、流れも細いので、難なく渡渉できる 砂で埋まった堰堤の上部に出る

 前半は右岸、後半は左岸を歩くことになる。そのうち、砂で埋まった堰堤の上部に出る。ここから堰堤の左端を上り、すぐの植林地から谷横の道へ急斜面を数m降りる。この急斜面を注意して降りると、後は踏跡が続いているのでこれをとる。3つ目の堰堤を過ぎると、すぐに林道が目の前に見える。ここまで2、3箇所注意を要する所があるが、難なく林道へ降り立つことができる。途中で2匹のヘビに出合ったが、草ボウボウの夏道は避けた方がいいかも知れない。

堰堤の左端を上り すぐの植林地から谷横の道へ
急斜面を数m降りる
難なく林道へ降り立つことができる 降り立った林道にある看板

 林道を左にとり、林道終点から林を抜け、ネットを通過すると、小女郎峠道に出合い、早くJR蓬莱駅へ行くことができるが、今日は林道終点から右にとり、長い林道歩きを選択してみる。緩やかな林道を歩いて行くと、15分で権現谷からの林道に出合う。この林道をちょっと入った所に、ホッケ谷道の尾根コースの終点がある。林道出合を左にとり、JR蓬莱駅へ向かう。すぐのカーブでムカゴを見つけGETするが、この植林地は整備されていて、雑木が少なくムカゴも少ない。

 ダラダラした林道を1kmも歩くと、標高265m付近で地道に交差する。地形図によると、この道でもJR蓬莱駅へ行けるので、「ムカゴも、期待できる!」と草ボウボウの道へ入る。植林地を抜けると。別荘地風の家が現われて、地形図にない道が多く現われてくる。ここは哲郎の勘と、地形図にある川を頼りに進むと「予定通り」と言うことになる。

今日は林道終点から右にとり ホッケ谷道の尾根コースの終点
がある林道出合を左にとり
「ムカゴも、期待できる!」と
草ボウボウの地道へ入る

 途中でムカゴを補充するが「十分ではない」と前回迷って、たまたま見つけた大粒のムカゴがある「○秘」の場所へ立ち寄る。ここで傘を広げ、大粒のムカゴをGETして、二人は満足する。いつの間にか薄暗くなり、二人は夕暮れの琵琶湖を見ながら坂道を下り、JR蓬莱駅へ向かう。







草が刈り取られ
若草が現れ、
山々の青草も集められると、


        箴言 【 27−25 】
テンニンソウ