伊吹山 / 2010.09.04


イブキトリカブトが例年より勢いがよく綺麗だ



2010.09.04 (土) 晴れ  哲、道





行き:JR京都駅 6:56 − 8:06 米原着 8:19 米原発
   関が原駅 8:19着  関が原駅/名阪近鉄バス乗場 9:15
   =伊吹山
帰り:伊吹登山口 16:05 =JR近江長岡駅 16:36
   − 米原駅 16:49 − JR京都駅



コース:
伊吹山九合目駐車場〜西遊歩道〜山頂広場〜三角点〜山頂広場〜九合目分岐〜五合目休憩所〜三合目高原ホテル〜一合目トイレ〜登山口バス停



注意:
ゴンドラやバスの運行情報は事前に確認してお出かけ下さい。真夏に登山口から山頂まで往復するには体力が必要です。






 「初秋の伊吹山登山どうしよう」と、哲郎はギックリ足、道子は体調不良、でもやはり山へ行くことになる。「猛暑が続いているので、バスで行こう」と言うことになる。土曜の早朝にもかかわらず満員の電車、「皆さん、何処へいくのやら」と思ってしまうが、幸いにも二人とも座れ「Lucky!」。前回、大垣から伊吹山行きのバスに乗ったが、「手前の関が原で降りると、一本早いバスに乗ることができる」と関が原で降りる。

 朝から強い日差し、道子は日陰で、哲郎はアームカバーをしてバス停でバスを待つ。次から次へとやってくる送迎の車、「岐阜」ナンバーなので、「ここは岐阜県だ!」と分かる。やって来たバスには10名足らずの乗客で、+10人が関が原から乗り、初秋のお花畑は人気がないようだ。「タクシーで、4300円と書いてあった」と道子、でもバスの方がゆったりとして、しんどくないだろう。

コイブキアザミ サラシナショウマ

 山頂の駐車場に着くと、朝早いのか車は少ない。まだ10時だが、「今日は朝御飯が、早かった」と食堂で伊吹ソバを頂くことにする。今日は女性陣が作っているので、ソバの汁も8分目でこぼれるということはない。熱いソバだが、窓から冷たい風が吹き込み心地よく食べる。

ノダケ フジテンニンソウ

 西の遊歩道を登り始めると、日が「さすがに暑い!」と哲郎はアームカバー、道子は顔が見えないほど防御して登り始める。10mも進めば秋の野草が続き、ゆっくり見ていると、次から次へと観光客に追い越されて行く。左右の斜面にはコイブキアザミ、フジテンニンソウ、サラシナショウマが広がり「美しい!」と言うことになる。

シオガマギク タムラソウ

 100mも進めば、ほとんど秋の野草にお目にかかり、お花畑の花の濃さを再び認識する。それでも、出合う花を次々に観察しながら歩いているので、なかなか進まない。クガイソウはもう終わっているが、8月初旬に見つけられなかったルリトラノオが咲いている。そばを通り抜ける女性群、「これ ルリトラや!」となかなか通である。

ルリトラノオ アカソ

 山頂広場に着き、三角点付近を散策していると、「あら!」と声がかかる。「おばさん山歩き隊」さんだ。のんびりの我々と違って、サッサと歩いて通り過ぎる。東遊歩道を散策する予定だったが、「もう 十分、観察できただろう」と予定を変更し、山頂広場で持参したオニギリを食べて下ることにする。

ゴマナ ニセイブキゼリ

 前回、ヘリコプターで救助された人が、こけて顔を打った地点には、ロープが張られ、注意書きが掲示されている。ゴロゴロした石の階段は登山者の休憩場所ではなく、トイレ用水を取水する構造物であり、「どうりで石が ゴツゴツしている」と哲郎。

ロープが張られ、注意書きが イブキトリカブト

 12時15分、我々にとっては早い時間の下山となる。山頂から9合目に向かう、左右の草原にはサラシナショウマやフジテンニンソウなどが咲き、美しい光景が続く。足元の登山道は8月と同様に乾いていて、「雨が少ないな〜、いや 猛暑のせいやろか」。毎年、目を楽しませてくれるイブキトリカブト、今年のトリカブトは見事で、「これも、猛暑と関係あるのやろか?」と道子。

アキノキリンソウ ヤマハッカ

 9合目の遊歩道道分岐から登山道を下り始めると、下からどんどんやってくる登山者。「涼しい」と思ってやって来たのだろうが、この猛暑の中、「ごくろうさんです」。前からやってくる団体さん、先頭を歩くのは「伊吹もりびと会」のSさんではないか。山頂にいないと思ったら、こんな所で多くの女性を引き連れて元気のいいこと、短い会話を済まし道を譲る。

オオハナウド ハクサンフウロ

 しばらく、この登山道に風はなく、日差しを正面から受け、しんどい下りが続く。足元に咲く花に、ツリガネニンジンは少なく、クサボタンが斜面を青々とするほど、勢いよく咲いている。前方に霊仙山やその奥に鈴鹿山系がよく見え、「こんなに、よく見えるのも、猛暑のせいだろう」と哲郎。

ワレモコウ ヨツバヒヨドリ

 6合目で「おばさん山歩き隊」と供に小休止とし、3合目まで一気に下る。高原ホテルのトイレで顔を洗い、スポーツドリンクを買い、飲み干す。ゴンドラで帰る「おばさん山歩き隊」を横目に、「今日は、歩き足りない」と登山口まで、歩いて下ることにする。

「おばさん山歩き隊」 パラグライダー

 「ワイワイ」と賑やかに子供達が下りてくる。町内の行事のようだが、「子供達は元気や〜」と言いつつ、我々はゆっくりと下って行く。1合目のパラグライダー場も、練習が暑いのだろうか、パラグライダーが1つだけ空を舞っている、と思っていたら「ブレーキ、ブレーキ」と指導者の声が響いて、地上に落ちてくる。1合目からやっと樹木の中を歩くが、毎年のように「影があっても、風がない!」と言いつつ登山道を下って行く。








そよ風が吹き始め、
影が消え去るころまでに、
私は没薬の山、
乳香の丘に行こう。


           雅歌 【 4−6 】
ツルボ