イチゴ谷山(ミゴ越〜P909)//朽木 |
イチゴ谷山からP909へ向かう。 心地よい雑木の尾根を一登りすると見晴らしの良いP909。 |
2010.05.29 (土) 晴れ 小てつ、Ikomochi、哲、道
行:帰 ⇒ 翁谷まで車利用 コース: 南平良駐車〜ヘラ谷林道(ミゴ登山口)〜林道分岐(標高400m)〜林道終点(標高540m)〜谷分岐(標高580m)を右俣へ〜すぐ小さな谷手前で左手の斜面に取り付く〜踏跡を辿って登り最後は横道でミゴ越峠直下〜ミゴ越〜イチゴ谷山(ヘラ谷奥)〜P900〜P909〜P900へ戻る〜北東への支尾根を下る〜オキナ谷左俣〜横道から支尾根に戻る〜植林地の急斜面を下り県道へ 注意: コース全体に登山道はありません。初心者だけで行かないようにお願いします。 「晴れ」という予報であったが、花折のトンネルを抜けても北の方の空には、まだ黒っぽい雲が残っていて、「ちょっといやな感じだ」と四人。しかし車は快適に走り、梅ノ木のトイレで一息入れる。四人が会うのは久し振りだと会話が続き、周囲の景色を観賞することもなく、針畑川沿いを走る。下山コースは決めていないが、色々なコースに対応できるように、送電線をくぐった辺りの空地に駐車する。 ここからミゴ越取付の林道入口まで、北へ向かって歩き始める。針畑川が流れる谷間は広く、心地よい風を受け、道端の野草を見ながら歩く。「心地よい」と思っていた風も「ちょっと寒い」と言うことになり、まだまだ異常気象が続いているようだ。道端の斜面にアカモノが咲いていて、足を止め可愛い花に見入る四人。
前方に学校が見えてきて平良の集落に入り、橋の手前で「ヘラ谷奥登山口」の標識を見る。橋を渡り、ポツポツとある民家を見ながら、四人は散歩をしているかのように、ゆっくりと歩いて行く。右手に神社を見て、左手の針畑川が左へ曲がって行き、車道と離れて行くので、目的の林道入口はすぐのようだ。西へ伸びる林道入口に着き、小休止とする。
目の前に車が止まっているので「先客の登山客か?」と言っているうちに、車の持主が帰ってくる。「釣りに来たが、今日は水が多いので帰ります」と手に一杯の山菜をお土産に、もう帰るようだ。林道はすぐに川を渡り、平良谷に沿って南西へと伸びて行く。10分も歩けば標高400mの林道分岐地点に着く。ミゴ越を目指す小てつさんとIkomochiさんは、何故か右手の本道を歩き始めるが、「ここは左だ」と哲郎。どうやらネットで調べてきた、ミゴ越の情報が多すぎて間違ったようだ。 左手の谷沿いの林道には草が生え、ジメジメしている。しかし周囲の木々が生き生きしていて、気持ちよく歩くことができる。左手の斜面にピンクのタニウツギがたくさん咲いているのを見ながら進んで行くと、まだまだ深山という感じはしないが、「あ!咲いている」と道子がコケイランを見つける。「こんな所で、出合うなんて」と四人はこの先出合う花に期待する。
ここから谷分岐に注意しながらのコース選択が必要と思って、地形図の分岐のチェックポイントを調べてきた哲郎だが、何のことはない、この林道がミゴ越のコースだったのだ。標高540mで林道は終わり、谷分岐に出合う。林道終点の谷は右にとる。谷沿いを少し進むと、標高580mで谷分岐に出合う。ミゴ越は左俣の延長線上にあるが、踏跡もなく楽に歩けそうな所はない。又、右俣は歩き良さそうだが方向が違う。哲郎は左俣の様子を、小てつさんは右俣の様子を、右俣を調べていた小てつさんより「こっちや!」と声がする。
右俣を進んで行くと、左手からの小さな谷に出合い、そこにマークがあるという。谷の手前の木に大きな矢印「↑」があり、「ここを登れ」と言うことらしい。でも道のようなものが見当たらないと、皆でこの小さな谷周辺を調査する。この谷を越え、右俣沿いに進むとミゴ越から離れて行くので、谷の手前がルートだろうと思った哲郎は、手前の斜面を調べる。その斜面にケモノ道のような踏跡を見つけ、道子も斜面の上の方にテープを見つけ、「ここや!」と皆に言う。
どんどん登って行くと、道もはっきりしてきて、左手の斜面を巻くようになる。もう何処を登っても、数10mで稜線に出合うだろうが、道に従い横道を進む。やっとミゴ越の谷に出合い、穏やかな谷間を登って行くと、すぐにミゴ越の峠に着く。北方すぐに経ケ岳が張り出し、西方には三国岳からP951への稜線が見える。この付近、西方は伐採され、尾根に植林用のネットが張ってある。このネットが倒れているので、注意しないとネットに足を取られる。11時10分、登山口に「ミゴ越2時間」と書いてあったが、ここまで2時間弱要したので、我々は予定通りということになる。
峠を南へと歩き始め、イチゴ谷山へ向かう。ネット沿いに登って行くと、雑木の茂る広場があるP820に着く。ここの緑が素晴らしいので、少し早いが「昼食にしよう」と言うことになる。哲郎はオニギリをくわえながら、この広いピークを歩いてみると、多くのテープ類の目印が目に付く。今までなかったテープが現れ、西方には緩やかな支尾根があるので、ここに久多方面からのルートがあるのだろうか。ゆっくりの昼食も終わり、イチゴ谷山へ向かう。
雑木の尾根を穏やかに登って行くと、すぐにイチゴ谷山に着く。山頂には小広場があるものの、樹木も見晴らしも今ひとつと言うことで、平良への下山口を確認して、すぐにP909へと向かうことにする。三角点から南への尾根は、急で分かりにくいので注意が必要だ。細い尾根を一旦下り、鞍部からゆっくりと登って行く。辿り着いたピークは標高900mでP909手前のピーク、南平良への支尾根があり、下山口を確認してP909へと向かう。ちょっと西寄りに振って、先の尾根を確認しながら下って行く。
ここまでくると、新緑の樹木が続き心地よい。太いブナの木もあり、経ケ岳付近の尾根とは異なり、「新緑が素晴らしい!」と言うことになる。「きれいやな〜」と言いつつ、少しずつ登って行くと、見晴らしの良いP909に着く。東方がよく開け、遠くにあるはずの比良の山々が近くに見える。西方は木立が邪魔をしているが、木々の間から天狗峠からP951への稜線が見える。四人とも十分ホックリしたが、まだ時間があると「あの立ち枯れの木が見える所まで、行ってみよう!」とザックを置いて、P909から少し先の尾根を散策することにする。
綺麗な雑木の間を歩いて、立ち枯れの木まで行ってみるが、南へ移動しただけなので、目に飛び込んでくる山々は、P909と余り変わらない、ということでP909へ引き返すことにする。P909では恒例の野点が始まり、遠くの山々を見ながらユックリと時を過ごす。「さあ、そろそろ!」と下山を開始する。綺麗な樹木を再確認するように、北へ約300m歩いて行くと、東方へ支尾根が伸びている標高900mのピークに着く。 小広いピークには、南平良に下る尾根への踏跡がある。下り始めると、すぐに踏跡は消え、急な尾根を下って行く。尾根が一旦突き当たった所で、進行方向を変え、北東の尾根をとる。すぐの標高840m位から、支尾根の分岐があるので、左の本尾根をとる。急だった勾配も、少し緩やかになるが、踏跡がなく四人はただ黙々と下りて行く。低木の雑木が続く中、左手下に谷の源流が見えてきて、緩やかなので歩けそうな谷だと思ってしまう。
雑木の尾根に飽きた四人は、考えることは皆同じで「あの谷へ、下りてみよう!」と言うことになる。だが左手の斜面は急で、降りられそうな所を選びながら、谷へ降りて行く。道子とIkomochiさんは、小てつさんの用意したロープで慎重に降りる。穏やかに見えた谷も少し下って行くと、水が流れるようになり、段々急になるので、哲郎は様子を見に先に下ってみる。少し下って行くと前方に崖のような所に出合うが、ここで右に伸びる作業道を見つけ、皆に「OK」のサインを出す。 谷はオキナ谷の支流で、ここで滝のように落ち込んでいるので、我々はこの作業道を進むことにする。作業道は広いしっかりした道だが、斜面を巻いているので、中々下ってくれない。「あ! シライトソウや」と今日は花に出合わないと言っていたIkomochiさんは喜ぶ。
作業道は最後の谷間を折れると、植林地の中、少しずつ下って行き、先ほど下山していた尾根に乗ることになる。標高550mの緩やかな所で休息をする。この先作業道は右下へ降りて行ったのか、消えて再び道のない尾根を下って行く。標高450m付近から急斜面になり、ジグザグにゆっくりと下りて行く。そんな中、小てつさんだけが急いで降りて行く。皆の為に下山口まで、車を回してくれた小てつさん、でも女性陣はなかなか降りてこない。
皆が揃ったところで、小てつさんが用意してくれたビールで「かんぱい!」であるが、運転する小てつさんだけが、ノンアルコールで「申し訳ありません!」。芦生を散策したのであろう、目の前をたくさんの車が通って行く。「あ! 17時や! まだ明るいな〜」と、我々もゆっくりと帰路に着くことにする。
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