中畑回転場/(出灰〜馬堀)//西山(穴太善峰巡礼古道)


出灰から中畑回転場への道は
野草が目を楽しませてくれる



2010.10.11 (土) 晴れ時々曇り  哲、道





行き:JR高槻駅北口バス停 8:15 − 出灰バス停
 
帰り:JR馬堀駅 14:59 − JR京都駅



コース:
出灰バス停〜せせらぎの里〜ポンポン山登山口〜大原野森林公園取付〜水道施設休憩所〜中畑分岐〜中畑バス停(中畑地区農業構造改善センター)〜中畑回転場バス停〜万寿峠〜穴太善峰巡礼古道〜寒谷つり池〜馬堀分岐(上寒谷分岐)〜京都縦貫自動車道高架下(篠5)〜JR馬掘駅












 今日は「ムカゴ ハイキングだ!」とムカゴを採りに出かける。ハイキングと言ってもポンポン山周辺の道を歩くだけだが、西山を楽しむことができる。

 JR高槻駅北口バス停 8時15分発 杉生行のバス、20分も前に着くが、もうすでにたくさんの人が並び、「これでは座れないな〜」とあきらめていると、臨時便がやって来て、「高槻○○クラブの人は、臨時便に乗って下さい!」と声が飛ぶ。やっと「座れる!」と思った哲郎だが、その臨時便はすぐに満員になり、列の後ろからゾロゾロやって来た人は、「座れない!」と言いバスに乗らずに、列の先頭に並ぶ。

 「何とずうずうしい人達だ!」と、哲郎は彼らのそばまで行き、「乗らない人は、列の最後尾に並んで下さい!」と声を上げる。彼らは「ごもっともです」と言いつつ、列の後ろへ移動する。このハイキングクラブの4名いるリーダー達、山の案内をするだけでなく、整列乗車する等のマナーも指導して欲しいものだ。「マナー向上や、コンプライアンスを順守できない人は、リーダーになる資格はない!」と言いたいところだが、果たして哲郎はどうだろうか?。

出灰バス停で降りる 川沿いの木々はまだ青々としていて
「ムカゴ、大丈夫かいな〜」

 出灰バス停で数名のハイカーと共に降りる。予報では「晴れ」といっていたが、どんよりと雲が重く、ちょっと心配である。バス停でゆっくりと準備して、最後に歩き始める。川沿いの木々はまだ青々としていて「ムカゴ、大丈夫かいな〜」。集落を通り過ぎる頃、最初のムカゴの収穫ポイントに着き、ムカゴを探す。ガードレールの外側が綺麗に刈り込まれ「だめだ!」と思っていたが、数本残っていたツルに大粒のムカゴを見つけGETする。そこそこの収穫で二人は満足し、出灰沿いに歩き始める。

 次のポイントは少し高い所にあるので、道子は傘を出して下に広げ、哲郎はストックを伸ばし、ツルのかたまりを揺する。ポトポトポト・・・と、たくさん落ちてきて、粒の大きいものだけを頂く。収穫後、再び川沿いを歩き始めると、「暑い!」と道子は持っていた傘を広げ日よけとする。足元にアケビの実が落ちているので見上げると、たくさんのアケビの実がぶら下がっているものの、中の果実はほとんど落ちている。

イヌガヤの実「完熟ではないな〜」 今頃ナツツバキ?、否お茶の花のようだ

 そんなこんなで「せせらぎの里」に着き、飲水休憩とする。ここには新しい施設ができ、焼き物の看板もあるが、早朝のため開店していない。全体に雑然としていてスッキリしないので、「うまくいっているのかどうか」と哲郎。歩き始めると、いつもの所にいつもの花が咲き、いつもの所にムカゴが実っている。「秋やな〜」と言いつつ、ムカゴが目につくと、そっと手を伸ばす。

せせらぎの里で小休止 アケビを見つけるが「ミツバアケビでないな〜」
と、何故か食するのをやめる?

 ポンポン山登山口を過ぎ、今日は出灰川の上流へ進むことにする。時期がずれているのか、もはや道端に咲いていないのか、いつも見かけるジャコウソウの花は見当たらないが、水道施設の休憩所を過ぎると、群生しているクサボタンの花を見る。しばらく谷間の狭い植林地の中を歩くことになり、暗いのでムカゴは育たないようだ。前方が明るくなり、中畑の田畑が見えてくると、左手の山すそに色々な赤い実を見る。

ポンポン山登山口 大原森林公園入口
休憩所 クサボタン

 ちょっとハサミを出し、サルトリイバラの赤い実を生花用に頂くことにする。そばにツルニンジンが咲いていて、結局ここで小休止となる。この道で出会う人はいないが、車が頻繁に通り過ぎて行く。中畑の集落に着くと、川は細くなり、それでも道に沿って流れる。道端には、たくさんのゲンノショウコが咲き、道端の野草も賑やかである。

ゲンノショウコ アキチョウジ

 バス道に出合い、左手に見える神社の鳥居の前で昼食にしようと近づいて行くと、その前に中畑バス停があり、立派な建物と休憩所のイスを見て、そちらへ移動する。この建物は「中畑地区農業構造センター」と書いてあるが、集会室として利用しているようだ。イスに座ってゆっくりとオニギリを楽しむ。のどかな田園の中のバス停、バスも日に3本しかなく、このバス停を利用するのは、ハイカーだけのような気がする。この建物にあるトイレを借りて、来た道を戻るようにして、中畑回転場へと歩き始める。

中畑のバス道に出合う 中畑バス停で昼食とする

 以前はこの付近でツリガネニンジンを見たことがあるので、薄紫の花に注意を払って歩く。すぐの田んぼと山の斜面の間に、ツリガネニンジンの群生を見る。しかし、獣よけの金網が邪魔をして、近づくことが出来ない。田の上の作業道にある一本のツリガネニンジンを見つけた哲郎は、ケモノよけのゲートを開け、作業道へ入って行く。ツリガネニンジの後は、道端の水路に咲くアカバナをのぞき込む哲郎、それから赤いツリフネソウが続き、それを見ながら中畑回転場に着く。

ツリガネニンジン 道端の水路に咲くアカバナ

 ここから外畑を通って善峯へ行ってもよいが、「ムカゴも十分採れた」と今日はJR馬堀駅へ向かうことにする。分岐を左にとり、「もっと広いと、思っていた」と道子が言うバスの回転場を見て、穴太善峰巡礼古道を歩き始める。右の湿地帯にハンノキ?だろうか、ポンポン山で見る雑木が続く。途中でムカゴを見つけ、手を伸ばしていると、横を車が通り過ぎる。

 しばらく緩やかな道を万寿峠へと登って行くと、左手に明神ヶ岳の登山口が見えてきて、心地よさそうな登山道が続いている。すぐの万寿峠、林道が分岐していて、こちらからもJR馬堀駅へ行けるが、我々はいつものように左の穴太善峰巡礼古道を下ることにする。植林地の中の急坂を下り始めると、すぐに小さな谷が道に沿ってきて、すぐに谷は大きくなる。植林地の中をクネクネと下って行くと、車が数台通り抜けて行く。以前来た時には車なんて出合わなかったが「なにわ」「神戸」NOもあり、この道はマイナーではなくなったようだ。

中畑回転場に着き左へ 万寿峠から植林地の中をクネクネと下って行く

 前方が明るくなってくると左手に池を見る。地図には「つり池」と書いてあるが、その上を鴨が泳ぎ、今は養殖でもしているのだろうか。少し進むとちょっとした盆地に数軒の家が見えてくる。「そうそう、道端にクリの木が!」と思い出したその場所には柵が作られ、クリの木の下で立派なクリを見上げていると、下の方からワンワンと犬が吠えてくる。そこから少し歩くと上寒谷の分岐に着く。

 巡礼古道は左へ大きく曲がって行くが、JR馬堀駅へは右の地道へ入る。右手に山合の田畑を見ながら進んで行くと、すぐに林道分岐点に着く。右手の林道は「西長尾線」と書いてあり、この林道は万寿峠へと続く。JR馬堀駅へは、左手のちょっとうっそうとした地道をとる。最初は草ボウボウだが、すぐに谷沿いの道が現われてきて、一部コンクリートで舗装されている。

JR馬堀駅へは上寒谷の分岐を右にとる 次に出合う林道分岐は左の地道へ

 少々暗い道を下って行くと、前方に人影が見え、こちらの様子を伺っているようだ。「犬がメタボでね〜」とご夫婦+犬で散歩中である。急坂が終わった所で、再びうっそうとした草原の中を進む「あ! ムカゴが」と傘を広げ、落ちてきたムカゴを手で取っていると「ヒェ〜!」とムカデが傘の中で踊る。結局「もうムカゴはいいだろう」と下って行くと、京都縦貫自動車道に突き当たり、「今日は左へ進んでみよう!」と左へ折れ自動車の高架をくぐる。

 前方に亀岡の町並みが見え、目的とするスーパーも確認できたので、田んぼの中の地道をクネクネと下って行く。そのうち新興住宅地に入り、道が分からなくなり、結局地図を開くことになる。右だ左だと迷路のような道を適当に進んで行き、やっとJR馬堀駅に辿り着く。駅のトイレで着替えをした後、トロッコ列車でやってきた観光客に混じって京都へと向かう。、

山道も終わり作業場の向こうに
京都縦貫自動車道が見えてくる
篠5トンネルを抜け
市街地を見ながらJR馬堀へ向かう










地には花が咲き乱れ、
歌の季節がやって来た。
山鳩の声が、私たちの国に聞こえる。


           雅歌 【 2−12 】
ツルニンジン