経ヶ岳(久良谷〜三国岳)//北山 |
久多岩屋谷の林道終点手前から久良谷へ取り付く 水量は少ないが結構大きな谷 |
2010.8.28 (土) 晴れ 小てつ、哲、道
往復:車利用 コース: 滝谷分岐(・457)〜久良谷分岐〜標高560m谷分岐〜標高600m谷分岐(炭焼窯跡・字は不鮮明の古い木札あり)で、右岸の斜面に取付〜巻き道の古道出合〜標高700m谷分岐を右俣へ〜県境尾根出合〜経ケ岳往復〜お茶屋跡(丹波越)〜P885〜三国岳分岐〜三国岳〜久多下山口〜岩屋谷出合〜三国岳登山口(・503)〜滝谷分岐 注意: ●右岸/左岸:上流から見て右が右岸。 ●右俣/左俣:下流から見て右が右俣。間違えないように! ■久良谷の標高600m付近の、谷分岐の手前のトチノキの下に炭焼窯跡があり、ここから右岸の斜面を登ります。急斜面に道はなく、登って行くと巻き道の古道に出合い、右にとると次の谷分岐に出合います。 ■久良谷の標高700m付近の谷分岐、左俣には小さな3段の滝があります。右俣をとると、経ケ岳 北県境尾根の鞍部に出ます。 ■久良谷コースは谷の中を歩き、V字の谷は初心者危険コースです。地形図と磁石は必携です。 2010年5月、三国岳から久多の岩屋谷へ下った時、林道終点の三国岳登山口を少し下った所に、木で作った案内板がある。これを見た哲郎は、小てつさんに「ここにある久良谷から、お茶屋跡の丹波越へ行けるのでは」と言う。それ以来、この久良谷を数回探索していた小てつさんと、今日は久良谷を楽しむことにする。 滝谷分岐にある空きスペースに車を止め、ゆっくりと準備する。今日は「晴天で、京都は36℃」の予報だが、湿度が低いのか、何やらひんやりして気持がいい。岩屋谷沿いの林道を、ゆっくり歩き出すと、日の当たる所は、やはり暑いと言うことになる。
5月に新緑が眩しかった山々は、深い緑におおわれている。岩屋谷沿いの林道は植林地の中だが、谷沿いに雑木が続き心地よく歩ける。あと少しで林道終点という所で、久良谷が分岐していて、林道横にある木製の案内板から、谷へ降りて行く。 岩屋谷を渡ると、すぐに久良谷へ取り付く。左岸の植林地から取り付き、すぐ谷の中へと降りて行く、谷に道はなく、谷沿いを右岸左岸と歩くことになる。谷は薄暗く、斜面の雑木で緑におおわれている感じがする。しばらくすると、左手からの谷に出合い(標高560m付近)、谷を渡った所で小休止とする。
ここには日が差していて、今まで暗かったので、眩しさを感じる。ここから谷はしだいに狭くなり、V字の谷になってくる。「トトロの森のようだ」と言いながら、先頭を行く小てつさんは、何度も来ているので、スイスイと進んで行くが、写真や地形図の確認と忙しい哲郎は遅れてしまう。 今度は右前方からの支流が見えてくると、右岸にあるトチノ木の下で小休止とする。そのそばに炭焼窯跡があり、「ここに標識があった」と小てつさん。見当たらないので探すと、下に落ちていたので、フジのツルに結び直す道子。「丹波越」と書いてあったのだろうか、その字はもう判別できないが、「ここから、斜面を登れ!」というマークにはなるだろう。
斜面には道がなく、三人ともバラバラに登りやすい所を、探しながら登って行くのだが、ケモノ道はすぐに消え、急な斜面が続く。標高690m付近でやっと横道に出合い、小休止とする。疲れがとれたところで、横道を右にとり、しばらくして右下に本流の谷を見て、標高700m付近で谷に下りる。
ここで谷は二俣となり、左俣には小さな3段の滝が目の前に見える。ここから右俣をとり東へ進み、しばらく谷の中を歩いて行き、途中で出合う分岐は本流をとる。小さな滝に出合うが、難なく斜面を巻いて行ける。標高740m付近の谷分岐で小休止とする。分岐の支流を左(北)へとると、お茶屋跡へ行けるが、ここは本流の右俣をとる。
谷は東から南東へ向き、支流に出合っても本流をとる。谷の流れは細くなり、もう谷に勾配のきつい所はない。目の前に県境尾根の稜線がチラホラ見えてきた所で、右に進む本流を離れ、直進するように谷間を詰めて行くと、標高815m付近の県境尾根に出合う。ここは経ケ岳を下りきった鞍部のようで、三人は「やれやれ」と小休止する。 「さあ出発」と北へ歩き始めた哲郎に「経ケ岳へ、行きましょう」と小てつさん、「そういえば 経ケ岳へはまだ登っていなかった」と哲郎。標高差70m、三人は南の経ケ岳へ、ゆっくりと登って行く。経ケ岳山頂は思ったより広々としていて、大木の下に経塚があり、何故か散らばっていた石を元の位置に戻す小てつさん。山頂は西の尾根が広がっているので、南のミゴ越やイチゴ谷山へ向かう時は注意が必要だ。
我々は来た道を下り、三国岳へと向かう。植林地や雑木の中、小さなアップダウンが続くが、細い尾根を心地よく歩く。標高860mのピークを下ると丹波越の鞍部に着く。目の前にはちょっとしたピークがあり、一登りしてピークを越え高島トレイルの鞍部へ向かうのだが、「お茶屋跡へ、寄って行こう」と谷へ降りて行くと、すぐにお茶屋跡の標識を見る。再び登った高島トレイルの鞍部(立派な標識あり)から北へと歩き始める。 小さなピークを越えると西寄りに変わり、「風の当たる所で、お昼にしよう!」と適所を探しながら歩く。そのうちに、ちょっと広い雑木のピークに出合い「ここがいい」と昼食にする。毎度のことながら、小てつさんに暖かい味噌汁を準備してもらい、オニギリを食べる。猛暑の続く京都地方、でもこの尾根の木陰にいると、涼しく感じるので、少しずつ秋が近づいてきているのであろう。ゆっくりとした昼食も終わり、三国岳に向け歩き始める。
気持の良い雑木の尾根は、あまり暑さを感じなかったが、しだいに登り始め、一汗かいてP885に着く。この付近から尾根は北西に変わり、少しずつ下って行く。心地よい雑木の尾根が続いていたが、標高850mの鞍部を過ぎると、三国岳への登りが始まる。
そんなにキツイ登りではないが、標高差100m位の登りが続く。やっと目の前に三国岳への標識を見て、分岐を左にとり山頂へ向かう。ちょっと小広い山頂で小休止後、南へとり久多への下山口へ向かう。標高差50mほどを一気に下ると下山口に着き、岩屋谷への道を下り始める。時々、平坦な道があるものの、急坂が続き、夏にここを登るのは避けた方がよいようだ。足元にはイワウチワやイワカガミが続き、春には楽しみがある登山道だが、今はただ黙々と下るだけである。
標高700mまで下ってくると、左下から谷の音が聞こえてきて、セミの音も賑やかになる。尾根道も終わり、斜面のジグザグの道を下ると、岩屋谷の支流に出合い、三人とも頭を洗い小休止とする。谷が合流している広い谷間を抜けると、しばらく岩屋谷沿いの右岸の少し高い所を歩く。
斜面の横道を歩いて行くと、大きな岩屋に出合い、谷に降りて林道終点の三国岳登山口に着く。後はだらだらと、今朝やってきた林道を下り、滝谷分岐に着く。谷水が好きな哲郎と道子は、滝谷に降り、身体を拭き着替えていると、小てつさんがクーラボックスを持ってやってくる。哲郎のために、冷やしてくれたビールを谷の流れの中で頂く。いつまでも、ここで涼んでいたいところだが、「もう十分涼んだ!」と谷を上り、三人は京都への帰路に着く。
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