三国岳(岩谷峠〜丹波越)//北山 |
先頭を歩く小てつさんは大忙し、「清掃登山だ!」と |
2010.3.20 (土) 曇り Ikomochi、小てつ、哲、道
注意:
京都北山の深山、三国岳へ小てつさん、Ikomochiさんに我々も同行することになる。三国岳へは京都バスと高島市コミュニティバスを乗り継いで行くことができるが、車利用で随分身近な山となっている。 下山予定の桑原橋に車を止める。ここは経ケ岳の登山口で、なおかつ高島トレイルの終点となっているためか、橋を渡った所に新しい立派なトイレが設置してある。我々は古屋郵便局前にある三国岳登山口から登るので、針畑川沿いの道を北上する。 谷間は予想以上に広く、ちょうど広河原の桂川沿いを歩いているような感じがする。早春の針畑川、解禁になったアマゴを求めて、釣り師が朝早くから竿を伸ばしている。暖かい日差しを受け4人は道端の野草や、目の前に続く山々を見ながら、ゆっくりと歩いて行く。
所々に民家があるものの、山奥ののどかな風景が続く。しばらくして民家も途絶え、左手にこれから入って行く保谷を見ると、朽木古屋の集落の中に入る。左手の川の対岸にある登山道へは、すぐに行けず集落の中を北へ進む。古屋郵便局前のバス停を過ぎ、保谷から400〜500m余り北へ進んだ所で、橋を渡り左に折り返すと、そこに車止めがあり「三国岳登山口」の標識を見る。 我々はそこでゆっくり休息し、最後の身支度をする。お腹の方も少し補充しながら話を交わすが、これらが全てこの暖かさに騙されたかのようにゆっくりである。「そろそろ行こか」と4人はゆっくりと針畑川沿いの林道を南へと歩き始める。保谷に出合い左に折れ、今度は保谷に沿って歩くが、標高は登山口と一緒で一向に上がってくれない。後ろを歩くIkomochiさんと道子、この2人が話し出すと、足はさらにゆっくりとなる。
右手の斜面にはイワカガミが群生していて、5月の連休頃は綺麗だろうと、想像しながら歩いて行く。しばらく谷沿いに続く林道を歩いて行くと谷分岐に出合う。右俣はモチノキ谷で登山ルートは本流の左俣をとるが、ここにも立派な標識があり迷うことはない。
左にとり作業道を進んで行くと、谷が道を横切って行く。作業道が谷に出合う部分はコンクリートで固めてあり、その上を水が流れるようになっている。「渡渉が何度も続くので 水対策をしよう」と、このルートの経験者の小てつさんが用意周到準備するが、いつもジャブジャブと水の中を歩く我々は、「だいじょうぶ」と言うことになり、そのまま谷を渡る。こんなことを何回も繰り返していく。
しばらくは緩やかな谷沿いを歩き、右への谷を見ながら少し南寄りに歩いて行くと、「もうすぐや」と地形図を見ながら歩く。哲郎は「次の谷分岐を左へ」と独り言。谷分岐に出合うと何のことはない、ここにもちゃんと標識がある。ここまで随分と谷の奥へ来ているのに、谷の入口から標高差50m足らずしか登っていないので、ここから急登になるようだ。 谷も細くなり、標高515m付近で最後の谷分岐に出合う。ここから中央の尾根に登るようにして、右俣へと続き谷沿いを歩いて行くと、標高530m位か右手の斜面の登って行くことになる。「最後の水場や!」と小てつさん。水はあるので手と顔を洗う哲郎。この斜面に取り付く所にも標識があるので、このルート迷うことはないだろう。
小休止後4人は斜面を登り始める。尾根に出るまで標高差100m足らずの間、斜面をジグザグに登って行く。林道で楽をした分、急坂を登ることになる。途中で休憩を入れながら、ゆっくりと登って行き、やっと支尾根に出る。支尾根を歩き始めると所々に雪が残り、登山道にはイワカガミやイワウチワが続く。イワウチワのピンクのツボミはもう咲きそうだが、登山道で花を見ることはない。でも所々にバイカオウレンが咲いていて、目を楽しませてくれる。 「暑い!」と皆んなフーフー言いながら登っているので、今日は20℃以上あるのだろう、哲郎はシャツ一枚となる。南西へ登って行くと、支尾根は真っすぐなので余り変化はないが、道端の雑木を楽しみながら登って行く。標高800mに近づいてくると、上の方が明るくなり、ちょっと左へ巻いて岩谷峠に着く。丁度12時、随分とゆっくり登ったようで、ここで昼食とする。
我々はオニギリだけだが、今日は小てつさん持参の味噌汁を頂き、いつもより贅沢な昼食となる。ゆっくりの昼食も終わり、ここから南東の方向にある三国岳へと歩き始める、細い尾根だが高低差が余りなくとても歩き良い。何も特長のない疎林の尾根、「北山の尾根道だ」と思える登山道にはイワウチワやイワカガミが続く。時々左右の山々を眺めるが春がすみで遠望はできない。時々、Ikomochiさんがクシャミ、哲郎は咳が出るので、黄砂も混ざっているようだ。
少し崖っぽい所を登ると、三国岳に向けしだいに登り始める。しかし、それも緩やかな登りで、右手に木の茂ったピークが見えてくるが、これはP941で三国岳はその後方にある。標高900mを過ぎると登山道は東へ向き、右手前方に三国岳の斜面が見えてきて、斜面には雪が残り寒々としている。 標高が高くなるにつれ、折れた枝が多くなり道をふさいでいる。今までは片手で処理をしてきたが、ここにきて太い枝が多くなり、先頭を歩く小てつさんは大忙し、「清掃登山だ!」と後ろの人はただ作業を見ているだけで「申し訳ありません!」。この付近の地形は複雑な台形状になっているので迷いやすいが、目の前に桑原からの直登ルートの標識を見る。次のピークが三国岳への分岐のある所だが、登山道は雪で隠れているので、雪をよけながら進むと、分岐のピークに着き立派な標識を見る。
ここで尾根は分岐し、左は経ケ岳へ右は三国岳から佐々里峠へと続く。桑原から直登ルートを登り、三国岳から天狗峠〜P951〜広河原周辺のバス停まで行けそうだが「バスでトライするには 時間がギリギリのようだ いずれトライしよう!」と哲郎。分岐を右に折れ、すぐの鞍部を登ると三国岳へ着く。三角点は近江の国境から外れているが、この台形状のかたまりを一つの山とみなして、三国岳と呼んでいるようだ。 展望もないので、小休止後、三国岳を発ち経ケ岳へ向かう。分岐のピークに戻り、南東への尾根を歩き始めるが、相変わらず雑木の枝が散乱し歩きにくい。細い尾根をしばらく下って行き、また少しずつ緩やかに登って行くと、尾根は広くなり、緩やかなP855に着く。「ちょっと疲れた」と少し進んだ所で飲水休憩とする。ここから、ちょうど正面に経ケ岳が見える。
登山道は少しずつ下りながら、東へと大きく向きを変え、再び南へと変わる。小さなピークを幾つか越え鞍部に着くと、標識があり左手が「桑原」とある。「ここが丹波越えか!」と言うと、「もう一つ それらしき鞍部がある」と小てつさん。4人は目の前のピークを登って行き、そこへ行ってみる。ピークを下りた所にも、それらしい鞍部があり、古い標識もある。いずれの鞍部も下って行くと、50m足らずで出合い、谷を下っている。
最初の鞍部の方が安全に下りられるので、そちらに新しい標識を立てたようだ。経ケ岳へは「時間がない」と言うことで見送り、我々は桑原への道を下ることにする。雪の中の谷を少し下ると、すぐにはっきりとした道が右手に現われ、尾根へと続いている。桑原へ下る道は尾根道のようだ。そうきつくない尾根道は一直線に北へと下って行く。標高650mまで下ってくると、左手に植林が見えてきて、植林地の中を下ることになる。 この付近でちょうど半分下りてきたことになり、緩やかな所で「お茶にしよう」と小てつさん。毎度のお楽しみ、野点が始まる。Ikomochiさんが用意してくれた干菓子で、まずお口を和らげ小てつさんのお点前を楽しむ。20〜30分たっただろうか、ぜいたくなくつろぎも終わり、4人は慌しく下山を開始する。
最初は緩やかな植林地で道もはっきりしていたが、植林地の急斜面に変わると、薄い踏跡を辿ることになる。ジグザグに降りて行くと、途中に大きな木彫りの犬?クマ?が立っていて登山道を示している。右手に堰堤が見え、シイタケ栽培地を通り抜けると作業道に出合う。作業道を下らずに右手の斜面を下りて行くと谷に出合い、そこに「経ケ岳登山口」と書いてある標識を目にする。
小さな橋を渡ると、桑原橋にある立派なトイレへと下って行く。道端に谷水を引いた洗い場のようなものがあるが、これを借りスパッツやストックを洗う。「もう、17時前や」と今日は全てがゆっくりの登山で皆がほっこりしたようだ。夕暮れの鯖街道「多いな〜」と流れるように走る車の列に、我々もとけ込むようにして京都への岐路に着く。
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