小野村割岳(首吊り尾根〜南尾根)//北山


稜線の周辺にはエイリアン兄弟がたくさん



2010.9.20 (月*祝) 晴れ  Ikomochi、小てつ、哲、道

行:帰 ⇒ 車利用





コース:
広河原バス停〜桃ノ木小屋〜ホラノ谷〜林道終点〜首吊り尾根〜主尾根出合〜赤碕中尾根分岐〜トチノキ鞍部〜南尾根分岐〜P911〜南尾根分岐〜南尾根〜P781〜桃ノ木小屋〜広河原バス停



■注意

◆小野村割岳〜佐々里峠の尾根は、樹木が綺麗だが踏跡程度の尾根道です。時々出合う支尾根に迷い込まないように十分注意してください。この周辺でも遭難事故が発生しています。地形図と磁石は必携です。








 今日は「小野村割岳の稜線を、ゆっくりと歩こう」と四人で出かける。上空は予報通り、はっきりとしない様子なのだが、楽天家の面々は「晴れるでしょう」と言うことになる。23℃の花背峠を越えると、上空に青空が見えてきて、皆さん「予想通り」と安堵する。まだまだ初秋、山々に秋の気配はないが、ナラ枯れの斜面は痛々しそうである。

 広河原に着き、ゆっくり準備した後、桃ノ木小屋へと歩き始める。谷そばのクリンソウの狂い咲き、「これも猛暑の影響やろか?」。でも、その猛暑もやっと落ち着き、樹木の下を心地よく歩くことができる。桃ノ木の分岐を左にとり、ネジリキ谷に沿って歩く。そのうち谷沿いは、低木の雑木で埋まり、この谷からもベニバナボロギクが消えつつありそうだ。

猛暑の影響だろうか狂い咲きのクリンソウ 桃木の分岐を左にとりネジリキ谷に沿う

 サエ谷/ホラノ谷分岐に着き、左にとりホラノ谷沿いの林道を進む。10分で林道終点に着き、哲郎はタオルを谷水で濡らし、これから続く標高差250mの急登に備える。左手の踏跡から小てつさんを先頭に急斜面を登り始める。後ろの三人はのらりくらりと登って行き、すぐに小てつさんの姿が見えなくなる。後の三人は、すぐに「お茶!」「水!」の声とともに、飲水休憩をとることになる。降りる時には数分で通り抜ける植林地も、登る時は随分と高い所まで続いているように感じ、植林地の中で2回も休憩をとってしまう。

ホラノ谷林道終点に着く 左手の植林地の踏跡を登って行く

 風がなく「暑い、アツイ!」とIkomochiさんは、持参したウチワであおぎながら、ゆっくりと上って行く。植林地を抜け少し登った所で作業道はなくなり、尾根の中央付近にある踏跡を辿ることになる。でも最近、ここを通る人が増え、随分と歩きよくなっている。最後は踏跡もはっきりしなくなるが、一登りして標高830mの稜線に出る。「涼しい風が吹く、小休止や!」とやっと一息入れる。

尾根の中央付近にある踏跡を辿ることになる 一登りして標高830mの稜線に出る

 ここから、ゆっくりと赤崎中尾根の分岐へと歩き始める。いつもは逆コースを歩く哲郎と道子。それにこの付近は「バスが間に合わない」と急いで歩いているものだから、あまり記憶に残っていないのだ。「樹木が、美しい」と哲郎は周囲の木々に見入る。赤崎中尾根の分岐に着き、「時間がある」と、しばらく周囲を散策することにする。まだまだ暑いのか、訪れる人は少なく周囲はひっそりとしていて、静かに樹木を楽しむことができる。

 「そろそろ、お昼にしよう」と言うことになるが、少し早いのでもう少し先まで進むことにする。ネジリキへの中尾根の取付付近に広場があり、ここで昼食と腰を下ろしかけたのだが、黒豆が散乱しているのを見たIkomochiさんは「ここはシカの寝床や!」と場所を移動し、尾根に出て昼食とする。尾根の片隅に座ると真夏と違って、ひんやりとした風が通り抜け秋を感じる。「今日はマツタケのお吸い物」と小てつさん、これを頂きながらオニギリを美味しく食べる。「このマツタケのお吸い物の粉末と、スパゲッテイと納豆と○○○で作ったスパゲッテイは、家族のお気に入りや!」と相変わらず、料理上手な小てつさんの話は続く。

「これって、熊やろか?」 トチノキの鞍部で小休止

 昼食後はさらに東へとゆっくり尾根を散策する。シダの群生する尾根から南尾根分岐の鞍部を通り、しばらくするとP911の大木の前に着く。ここには小野村割岳への標識と、北の尾根に入り込まないようテープが張ってある。「今日は、もう十分時間がある」と、このP911周辺を散策し樹木を楽しむ。十分楽しんだ後は、南尾根分岐のある鞍部へと引き返し、最後は南尾根を散策することにする。

シダの群生を下ると南尾根分岐 P911

 鞍部で十分休憩をとった後。細い南尾根へと進入する。哲郎と道子も久し振りなので、何もかも新鮮に見えるのが良い。南尾根は軽いヤブコギが続くが、薄い踏跡があり、細い尾根なので迷うことはないだろう。しかし、右の支尾根に迷い込む所が二箇所あるので注意が必要だ。基本は進行方向は南で、怪しくなったら尾根の左寄り(東側)をとることだ。

南尾根へ進む 薄い踏跡と軽いヤブの南尾根

 標高750mの鞍部に着くと、少し西寄りに登って行き、小さな鞍部から登り返すと、P781への分岐のピークに着く。南の尾根を進むとはP711の横を通り、広河原バス停への尾根道が続く。今日は西のP781から桃ノ木小屋へ向かうことにする。少し大きくなったスギの幼木をかき分け、P781へ向かう。P781は小広く踏跡が途切れるので、ピークから慎重に西の尾根をとる。西へ下って行く尾根に乗ると、あとは尾根を外さないようにすれば、桃ノ木小屋へ到達できるのだ。

P871から西の尾根をとる 少々大きくなったスギが邪魔で歩きにくい

 でも少々大ききなったスギが邪魔で歩きにくい。標高750m付近から尾根は南へ向き、小さな鞍部越えの標高750mのピークからは南西へと変わる。細い尾根はどんどん下り、軽いヤブコギが続く。先頭を行く小てつさんは見えなくなるほど随分と先行し、道子とIkomochiさんは見えなくなるほど遅れるが、道子のカウベルの音が聞こえるので、付いてきているようだ。足元にイワウチワが見えるようになる、「もうすぐだ!」と思う哲郎だが、中々林道が見えて来ない。やっとスッキリした植林地に変わり、急斜面を下って行くと、下の方に林道と桃ノ木小屋が見えてくる。

足元のイワウチワでヤブは終わる 下の方に林道と桃ノ木小屋が見えてくる

 桃ノ木谷に降り顔を洗う哲郎、道子とIkomochiさんは中々下りてこない。このコース、全体に低木が少し大きくなり、ヤブコギに時間がかかるようになってきたのだろう、予定の時間をオーバーしたようだ。四人揃ったところで、谷沿いの林道を歩いて広河原バス停へと向かう、谷水で身体を拭き着替え後は、庄兵衛さんで一休みとなるが、哲郎だけビールで「申し訳ありません・・・」。






主よ。
あなたの道を私に知らせ、
あなたの小道を
私に教えてください。


           詩篇 【25−4】
庄兵衛さんで一休み