近江坂(ビラデスト今津〜大御影山)//湖北


全山紅葉、前後左右どちらを見ても紅葉「素晴らしい!」



2010.11.13 (土) 晴れ  Ikomochi、小てつ、哲、道

行:帰 ⇒ ビラデスト今津まで車利用





コース:
平池〜近江坂登山口〜(近江坂)〜展望台〜林道出合〜(河内谷林道)〜三重嶽登山口1〜三重嶽登山口2〜ゲート〜休憩舎のある林道入口〜滝谷山登山口〜平池/ビラデスト今津










 「湖北の紅葉は?」と、Ikomochiさんと小てつさんとで、「ビラデスト今津から、大御影山へ行こう」と言うことになる。7時40分に出町柳で集合し車で出かけるが、湖北への出発としては遅く、これが最終的に大御影山をあきらめることになる。

 湖西道路からR161を北上し、ビラデスト今津への取付に進入し、あっと言う間にビラデスト今津に着く。9時を過ぎたので、ゲートに管理人がいて入場料を払うのだが、そこは小てつさん「○○○○」と一言告げると、「どうぞ」と通過することができ、小てつさんの人柄が伺える。「哲郎やったら、絶対無理や」と道子。

少し進んだ所にある平池に駐車 標識には「近江坂」と

 少し進んだ所にある平池に駐車し、池に映る紅葉を見ながら、ゆっくりと準備する。池の周囲には多くの車が止まっていて、どうやらカメラマンが、この池の紅葉を撮影しに来ているようだ。車のナンバーも、愛知、鈴鹿、大阪、神戸と、この周辺の紅葉は本当に有名なのだろう。準備も終わり、平池の端にある標識に従って、大御影山へと向かう。標識には「近江坂」とあり、これから歩く道は古道のようだ。

 植林地を少し進んだ所で左に折れ、すぐに植林地を抜けると、雑木の紅葉が目に飛び込んでくる。「きれいや!」と四人は、すでに満足したかのように快適に足を運ぶ。しかし、すぐに登りが続き、今日は暖かいのか上着を脱ぐことになる。足元にはイワカガミの群生が続き、花の濃い山ということが分かる。一つだけ狂い咲きのイワカガミを見て小休止とする。

「きれいや!」と四人は 一つだけ狂い咲きのイワカガミ

 バイパス道という標識に出合い思案するが、初めてなので本道の尾根道を登ることにする。道は時々溝状になり、その左右に黄葉したコアジサイ、イワカガミが続き、そしてシャクナゲが続くとなると、春は綺麗だろうと想像してしまう。「それにしても溝が続くな〜」と周囲の景色が見えないので、時々溝を上り雑木の中を歩くが「歩きにくい!」と、再び溝の中を歩くことになる。小さな谷や、広々した尾根に出合うと、溝を出て雑木の中を歩き、紅葉を楽しむことにする。標高700mを過ぎると登りは終わり、穏やかな尾根が続く。

穏やかな尾根が続く 左手からのバイパス道に出合う所で

 左手からのバイパス道に出合う所で、左手の斜面の紅葉を楽しむことが出来る。遠くに、このバイパス道を歩いて来る人が見え、「紅葉見物には、バイパスの横道の方がいいだろう」と哲郎。ここから登山道は北へと向きを変え、しばらく右下に紅葉の谷を見ながら歩くことになる。やがて滝谷山分岐に着き、小休止とする。再び歩き始めると、また溝状の道に出合う。尾根の雑木は、もうほとんど落葉しているので、溝を抜けないと紅葉は楽しめない。「もう こんな時間や」とIkomochiさん、ゆっくり歩いて来たので、もう12時前である。尾根が広がり、周囲の紅葉が楽しめる所で昼食とする。

シャクナゲの花を見つける 周囲の紅葉が楽しめる所で昼食とする

 毎度のように小てつさんから、暖かい味噌汁を頂き、オニギリを美味しく食べる哲郎と、道子、「毎度 スミマセン」。昼食後、予定より大幅に遅れているが、もう少し進んでみることにする。我々四人はゆっくりなので、時々やって来る登山者に追い越されてしまう。そのうち展望台という所に着き遠景を楽しむのだが、黄砂で霞んでいて余り絶景とは言えない。この尾根には、北山では見られない低木の雑木が続くが、「これは、蛇谷ヶ峰の山頂付近で見かけたハナヒリノキだろう」と哲郎。

 少し進むと、P847からの支尾根に出合うが、その手前の谷の紅葉が綺麗だと、谷を降りてしばらくぼんやりと時を過ごす。哲郎はその支尾根に登り様子を伺うが、落葉したブナの木だけが密集していて、ひっそりとしている。予定より1時間以上遅れているが、とりあえず林道へ降りてみることにする。すぐの林道に降り立つと、左手(西)は、河内谷の支流の源頭で、そこには素晴らしい紅葉が広がっている。13時30分、「大御影山まで、往復すると遅くなる」と言うことで、ここで引き返すことにする。

「ハナヒリノキだろう」と すぐの林道に降り立つ

 「同じ道を引き返すのは、面白くない!」と哲郎とIkomochiさんは、地図を広げて「この林道は、どうなっているのだろう?」と調べる。残念なことに、この林道歩きは予定外なので、すべてを確認する地図はない。哲郎は「北山」の地図を取り出して見ると、大縮尺の地図の片隅に、この林道を見つけIkomochiさんのスケールで測る。「ピ・ピ・パで、4cmや」と哲郎。2.5km×4cm=10kmで、「ビラデスト今津へは、3時間位やろ」と哲郎。しかし林道はクネクネしているし、取付の調査や休憩や紅葉見物を考慮し、最悪4時間ほどかかるかも知れないと思う哲郎。

 哲郎は皆に「林道を下ろう!」と言うが、もうすでに小てつさんと道子は、かなり先を歩いている、林道は舗装していなく、適度に下っているので歩きやすく、足への負担は少ない。林道が右へ左へと大きく蛇行しているので、予想以上に時間がかかてしまうが、その度に風景が変わり、素晴らしい紅葉を目にすることが出来る。「たしか、林道の西には三重嶽があり、その登山口があるだろう」と哲郎。

 登山口といえば、「高島トレイル」を、丁度半分の桜峠まで歩いた小てつさんは、残りのコースのアプローチの悪さに思案をし、このままのアプローチの仕方では「高島トレイル」往復ピストンになる。と、残り一気のテン泊縦走も考慮に入れ、今回はその‘練習‘と、巨大ザックにて参加していたので、この林道を歩くと三重嶽登山口や、テン泊の出来る場所などを調査するのに好都合だったようだ。

時間がかかるが林道を歩くことに 谷が合流して河内谷となる手前で
「高島トレイル/三重嶽登山口」

 林道が大きく蛇行して、谷が合流して河内谷となる手前で、立派な標識を目にする。「高島トレイル/三重嶽登山口」と書いてある。「随分と林道の奥にあるな〜」と思うが、その分、山頂までは近いようだ。左手に谷の合流を見て、林道を下り始めるが、相変わらず周囲の山々の紅葉は素晴らしく「こんな光景は、北山にない!」と哲郎。この周辺には国有林や県営林があり、無駄な開発を進めていないためか、この林道を見る限り植林は少ない。

 特に左手の滝谷山からの支尾根は河内谷へ下っているが、これらの山々の紅葉は絵になるように素晴らしい。途中で何度も休憩して紅葉を楽しむので、ゆっくりの紅葉見物になる。「車や!」と後ろから、木材を積んだ大きなトラック2台が追い越して行く。しばらく下って行き「・471」を過ぎた所で、再び「高島トレイル/三重嶽登山口」の標識を目にする。どうやら三重嶽へは落合からの尾根コースの他に、河内谷から2つの登山口があるようだ。

途中で何度も休憩して紅葉を楽しむ 「・471」を過ぎた所で再び「高島トレイル
/三重嶽登山口」の標識を目にする

 小休止も終わり、歩き始めると「さんちょうがだけばし」を渡り、ゲートに出合う。左手が滝谷山なので、このゲートは林道の取付から随分と奥まった所にある。すぐの林道脇に車が置いてり、ここから三重嶽や大御影山へ周遊できることが分かる。ゆっくり歩いてきた林道、そろそろ時間が気になる哲郎と小てつさん、ピッチを上げ、林道取り付きを目指すが、ikomochiさんと道子は大幅に遅れてきているようだ。前方にたくさんの車が見えてきたら林道入口に出合う。ここには休憩室があり、その前の広場で皆さんバーベキューを楽しんでいるようだ。

「さんちょうがだけばし」を渡り、ゲートに出合う 林道入口でikomochiさんと
道子が車から降りてくる

 16時30分、そろそろ薄暗くなってきたので、先を急ごうとする時、林道から車がやってきて、ikomochiさんと道子が車から降りてくる。ここまでハイカーのおじさんに送ってもらったそうだ。ここからビラデスト今津まで道は舗装されていて、標高差100m以上の登りである。約1時間かかるので、急ぎ足で歩くことになる。左手の石田川沿いの斜面は紅葉していて、この道も十分紅葉が楽しめるようだ。女性陣が遅れてきたので、小てつさんと哲郎二人で、先を歩くことになる。暗やみは段々深くなるが、まだまだ十分歩くことができる。

 道が大きく川を蛇行し始めると、前方に斜面を巻いて登って行くガードレールが見える。「え! あれを登るの?」「いや、違うだろう!」と言いつつ近づいて行くと、道はそのガードレールに沿って登ることになる。ここに来ての登りはきついものだが、暗くて前方がよく見えない分、楽なのかも知れない。登り切った所で、休憩舎が見えてきて、滝谷山登山口の標識を目にする。

天狗岩の標識もぼんやりと もう周囲は暗やみにおおわれていて
滝谷山登山口の標識を目にする

 もう周囲は暗やみにおおわれていて、小てつさんのヘッドランプの明かりで歩く哲郎。右手に処女湖がぼんやり見えるが、山すそが見えてきたので、もうすぐ平池といことが分かる。17時30分、駐車ポイントに着き、車で折り返し、女性陣を拾い、石田川ダムへの道を京都へ向かうことにする。






あなたが右に行くにも左に行くにも、
あなたの耳はうしろから、
「これが道だ。これに歩め。」と言うことばを聞く。


           イザヤ書 【30−21】
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