釣瓶岳(イクワタ峠〜ナガオ〜八淵の滝)//比良


我々二人はナガオの尾根を下り紅葉を楽しむ



2010.11.03 (水*祝) 晴れ時々曇り・ 雨  Ikomochi、小てつ、哲、道



行き:出町柳バス停 7:45 − 朽木栃生バス停
帰り:ガリバー旅行村 15:33 − JR近江高島駅 16:20
   − JR京都駅


コース:
朽木栃生バス停〜登山口〜舗装道から地道へ〜・449〜地蔵谷分岐〜笹峠分岐〜イクワタ峠〜釣瓶岳〜(ナガオ)〜P991〜登山道出合〜大摺鉢〜ガリバー旅行村バス停



注意:
◆釣瓶岳から下るナガオの尾根に道はありませんが、十分歩けます。武奈ケ岳を目の前にした所で大きく東へ90度曲がります。ナガオから広谷へ下るポイントはP991手前の鞍部、又はもう一つ手前の鞍部から谷沿いを下ると、広谷の登山道に出合います。北東への尾根ルートには踏跡は全くありませんので、注意して下さい。

◆朽木栃生登山口から釣瓶岳までは、立派な標識が案内してくれます。









 

 今日は18時から飲み会がある哲郎、「でも紅葉見物へ、行かなくては!」と、比良で一番早く帰れる所を探す。ガリバー旅行村からバスに乗り、JR高島駅から新快速で帰ると、「17時にJR京都駅に着く」と言うことで、ツルベ岳へ出かけることになる。このコース、最後は大摺鉢の滝の下の岩を、一飛びしなくてはいけないので、前回、中々渡れなかった道子は、ネットで最新情報を調べるが、余り良い情報はなかったようだ。しかし、一つだけ鎖場の写真があって、果たしてこれが渡渉地点かどうか・・・?。

 出町柳で朽木行のバスを待っていると、目の前に見慣れた軽トラが止まっている、「小てつさんだ!」。我々を見つけた彼はやって来て、「ツルベから武奈ケ岳へ行く」と言っている。「何や我々と一緒や!」と話していると、オッサンが一人抱きついてくる。「洛西オヤジさん」だ。彼は残念ながら石拾いで、ここで友人を待っているそうだ。

 列は見る見るうちに長くなり、臨時便が必要なのだが、これがやって来ない。結局、前のバスに立って乗る哲郎と道子、朝からついていない。紅葉見物にはもってこいの良い天気、平バス停で座れた二人は、車窓から比良の山々を見ながら紅葉を期待する。坊村バス停を、まだたくさんの乗客を乗せ出発するが、北の空はどんより曇っていて、「今日は冬型だから、一雨ありそうだ」。

バス停から南へ戻った所にある登山口 標識に従い左手の植林地を登って行く

 数人のグループや、単独者と共に朽木栃生バス停で降りる。グループは急いでバス停の裏へ廻っていたが、再び南へと歩いて行く。「シラクラでも、行くのやろか?」と哲郎。到着が10分遅れ+ゆっくりとバス停の待合室で準備をするものだから、いつもより随分と遅れて出発する。「小てつさんとIkomochiさんは、随分と先行しているやろ」とバス停から南へ戻った所にある登山口へ向かう。

 谷沿いのシャガが茂る道を登って行き、左へ折れた所にある駐車スペースに3台の車が止まっていて、ツルベ岳も今日は賑わっているようだ。標識に従い右に折れ、最後の民家から谷沿いの地道へ進入する。古い墓を右に見て行き止まると、標識に従い左手の植林地を登って行く。大きくジグザグに登る道は「コメカイ道」なのでしっかりとしていて歩き良い。

「コメカイ道」なので
しっかりとしていて歩き良い
「コメカイ道分岐」を過ぎる頃
上から賑やかな声が聞こえてくる

 標高400mを過ぎる頃、道は南の斜面に沿って巻いて行く。右手の谷の雑木は紅葉がまだまだだが、心地よく登って行ける。左に折れ一登りすると、P449の尾根に出て飲水休憩とする。ここから尾根を右に左にと登って行くが、北風が冷たいのでTシャツを補充する。アカマツが多い斜面を登って行き「コメカイ道分岐」を過ぎる頃、上から賑やかな声が聞こえてくる。「Ikomochiさんや!」と思うが、中々追いつけない。道は再びアカマツの中の斜面を右から巻いて行き、標高680mの鞍部で二人に追いつく。

ササ峠分岐で小休止する 紅葉はまだまだだが雑木が美しい

 ササ峠分岐で小休止するが、四人ともなれば話は弾む。ここから標識に従い南の支尾根を登りイクワタ峠へと歩き出す。急斜面できついところだが、今日は寒いので汗は出ない。ここが標高750m、紅葉はまだまだだが雑木が美しい。尾根が東へ向きを変える頃から、北の蛇谷ヶ峰の山々が見え始めて、色付いた谷間の紅葉も見えてくる。

 緩やかな登りは続き、次の支尾根に出合うと、東の北稜と遠くに琵琶湖を見ながら登って行く。右手の谷間の紅葉を楽しんでいるうちに、イクワタ峠上にあるP923に着く。ピークにガスがかかってきて、小雨が降り出したので、四人は雨具とザックカバーを取り付けることになる。雨が降ってくると、周囲の展望は望めず、四人はただ黙々と北稜を歩くことになる。

北の蛇谷ヶ峰の山々が見え始めて 四人はただ黙々と北稜を歩くことになる

 シダの中をイクワタ峠へと下って行き、再びツルベ岳へと登ることになる。コケの茂った急坂、いつも滑りやすいが今日は雨、さらに慎重に登ることになる。標高1000mを過ぎると、雑木も紅葉してきて、いい感じなのだが、雨は止んでくれない。あと一登りでツルベ岳という所で、数人のグループに出会うが、彼らはこの雨の中、これから蛇谷ヶ峰まで行くと言う。

数人のグループに出会うが 大木の下で昼食とする

 ツルベ岳に着くが雨が止まないので、東のナガオの尾根の取付から少し下り、大木の下で昼食とする。12時30分、哲郎と道子はガリバー旅行村からバスで帰るので、先に出発する。紅葉の美しいナガオの尾根、いつも楽しませて頂いているが、高い所ではもう散っているようだ。尾根が南に向き、穏やかな歩きが続く頃、雨は上がってくれ、紅葉も段々と見えてくる。しばらく南へ進み、武奈ケ岳が目の前に見える。

雨は上がってくれ
紅葉も段々と見えてくる
木に赤い二重テープのマークがあるが

 標高1050mの小ピークで南東に曲がる。紅葉の中、しばらく緩やかな尾根が続き心地よいが、以前ここでイノシシの大群の出合ったので、カウベルや鈴を大きく鳴らしながら歩いて行く。前を歩く哲郎、振り返って道子に「早く歩こう!」と言った途端、木の根につまずいて、前に倒れてしまう。幸いにも怪我もなく、やれやれの哲郎である。標高1000mを切った鞍部、木に赤い二重テープのマークがあるが、「ここから右手の谷を下れば、広谷方面へ行ける」というマークである。一登りして小ピークを越えた鞍部にも同じマークがあり、いずれも同じ谷を下ることになる。

 我々は次のピークを越え、次の鞍部に降り立つ。地形図の斜線はここから広谷へ下りているが、先の鞍部からの方が楽に下りることができる。この付近の雑木は美しいが、我々はそれを見る間もなく、次のP991へ登って行く。途中から北東の尾根へ下って行くのだが、取付がちょっと分かりづらい。「あった!」と以前に付けたマークを見つけ、北東の斜面を下り始める。左手の谷の斜面の紅葉が綺麗なので、ゆっくりと下って行く。なだらかな尾根を少し進むと、前方が急に下っていて、尾根がはっきりとしないような所に出合う。

この付近の雑木は美しい 右手の斜面を下って行くと
スギの木の小さな支尾根に乗り「やれやれ」

 大摺鉢へ向かうアカサカという尾根は、ここから北東へ下って行くのだが、我々はここから右に折れ、小さな支尾根に乗り、登山道へ降りることにする。緩やかな斜面を東へ下ると、勾配が少しきつくなり「左右どっちやった?」と思案することになる。「どちらを進んでも、登山道に出合うようだが」と言っているうちに、目の前のナラの木に群がるナメコを見る。バスの時間が気になるので、哲郎がルート選定している間に、道子はナメコを収穫することことにする。「急がなくては!」と収穫もそこそこにして、右手の斜面を下って行くと、スギの木の小さな支尾根に乗り「やれやれ」。

 少し下って行くと登山道に出合い、左に折れ大摺鉢を目指す。もう十分バスに間に合うようだが、大摺鉢手前の谷や、渡渉地点の水量が気になるので、自然と急ぐことになる。綺麗な雑木の斜面の横道を下って行き、やっとナガオからの支尾根を越え、ワサビ谷に降り立つ。谷で顔を洗い、さっぱりしてところで、左岸に渡り大摺鉢へと下って行く。途中、崩れかけた所もあるが、難なく歩くことができる。右岸に渡るとすぐに大摺鉢の立派な流れが見えてきて、遊歩道への渡渉ポイントに着く。

綺麗な雑木の斜面の横道を下って行き 標識に出合う

 そこにはネットで見たクサビと鎖が張ってあり、「鎖はここだったのか〜?」と言いつつ、対岸へ難なく渡る。前回渡渉に時間がかかった道子も鎖を持って一飛び、「水量の多い時には、助かるな〜」と感謝する。河原では大グループが休憩中、その横を取ってガリバー旅行村へと急ぐ。

大摺鉢の立派な流れが見えてきて
遊歩道への渡渉ポイントに着く
そこにはネットで見たクサビと鎖が張ってあり

 もう急ぐ必要はないのだが、何故か急ぎ足で歩く。ガリバー旅行村に着き、前回利用したトイレはシャターが降りていて「仕方がない」と身体を拭かずに着替えるとことになる。先客と話しながらバスを待っていると、後ろから二人やって来て、今日は5人を乗せてバスが定刻に出発する。JR近江高島駅16時20分発の新快速に乗り、予定通り17時前にJR京都駅に着く。






わたしは、
あなたに益になることを教え、
あなたの歩むべき道にあなたを導く。


        イザヤ書 【 48−17 】
「急がなくては!」とナメコの収穫もそこそこに