武奈ケ岳(西南凌〜細川越〜ダケ道)//比良


 
西南凌にはリンドウやセンブリが咲き
ホツツジやレンゲツツジの紅葉が秋を告げる


2011.09.28 (水) 晴れ 哲、道

行き:JR京都駅 7:54 − JR堅田バス停 8:45 − 坊村バス停
帰り:JR比良駅 17:05 − JR京都駅
コース:
坊村バス停〜御殿山〜西南凌〜武奈ケ岳〜北稜を下り細川越へ〜広谷〜イブルキノコバ〜八雲が原〜北比良峠〜ダケ道〜大山口〜イン谷口〜JR比良駅

注意:
◆平日や冬季には、京都バス朽木線は運休します。坊村へはJR堅田駅から江若バス細川行き8:45発がありますが、京都バスより坊村の到着時刻が遅くなります。京都バスの帰りの便もないので時間配分、コース選定に十分注意してください。







 JR堅田駅バス停 8:45発細川行き、平日にもかかわらず登山客を10名程度乗せて出発する。今日は快晴なのでバスから見る比良山系はくっきり見える。坊村で登山客は皆さん降りられたようで、トイレ前で準備する人、そのまま登山口へ向かう人と色々である。

 いつものようにユックリと準備する我々は、やはり最後の出発となる。今日は水車が回っている比良山荘前の水路に、たくさんのビールが冷やしてあり、朝から飲みたくなる哲郎である。

 橋を渡り登山口から植林地を登り始めるが、涼しいと言っても風が無くすぐに汗が流れてくる。「今日は、標高差100mごとに飲水休憩を2〜3分とろう!」と登って行くと、前方に先行者が見えてくる。

比良山荘前の水路にビールが冷やしてあり 登って行くと、前方に先行者が見えてくる

 植林地を抜け雑木を目にする頃には、バスでやって来た先行者をすべて追い越したようである。標高690mの小ピークからP847へ尾根を乗り換える鞍部には、丁度見頃のキタヤマブシが目を楽しませてくれる。標高差150mの登りも一気に登り切り、広い尾根に着き小休止とする。

キタヤマブシを見てP847への登り 標高差150mの登りも一気に

 飲水休憩後はP847の横を通り、分岐から右にとり斜面を巻いていく夏道を進む。秋と言ってもまだまだ樹木はアオアオとしていて心地よい。夏道が谷を登り始めると、いつものようにキタヤマブシが綺麗に咲いていて、ここも丁度見頃である。

 谷を詰め右手の支尾根を登って行く。疎林の中を登って行き冬道と出合う見晴台に着くと、青色の花が咲きそろい「綺麗!」と言うことになる。ここのトリカブトはいずれも立って咲いているのでキタヤマブシとは品種が異なるのかも知れない。

夏道が谷を登り始めると、
いつものようにキタヤマブシが綺麗
冬道と出合う見晴台では
青色の花が咲きそろい「綺麗!」と

 ここで京都北山を眺めてながらユックリしていると、後続の人たちがやって来たので、二人は御殿山へと歩き始める。ここの登山道のキタヤマブシも丁度見頃であるが、もう十分観賞している二人は素通りである。「着いた!」と御殿山、堅田からのバスなのでいつもより1時間遅れ、「下のワサビ峠でお昼にしよう!」とすぐに下り始める。

 ワサビ峠に着き、標識横の樹木の中に入り昼食とする。よく考えると、遅いバスだけではなく、早いバスで来た時も、積雪のときも、最近はこのワサビ峠で昼食をとっているようである。

もう十分観賞している二人は素通り 「着いた!」と御殿山

 武奈ケ岳へとベニドウダンの林を歩き始めると、「咲いている!」と先を歩く道子が叫ぶ。リンドウが綺麗に開いていて、「秋はリンドウが咲いていなくては!」とデジカメに収める。「リンドウが咲いているということは」と足元を見ながら歩く哲郎、センブリの花を見つけ観賞していると、道子より随分と遅れてしまう。

「秋はリンドウが咲いていなくては!」 足元を見ながら歩く哲郎、センブリの花を

 少しガレた斜面を一登りすると武奈ケ岳が大きく見えてくる。西南凌を進むにつれレンゲツツジの紅葉が目立つようになり、ホツツジが可愛く咲いていて二人は秋を感じてしまう。先週このコースを歩いたJOEさんからの報告によると「シオガマギク」が咲いていたということなので、二人は下を見ながら注意して歩く。「あった、あった!」と道子が見つけるが、それは一株だけであり淋しいものである。

武奈ケ岳を見ながら歩く西南凌 アキノキリンソウ
ホツツジが可愛く咲いていて シオガマギクが一株咲いていて

 シオガマギクもそうであるが、この西南凌にリンドウやセンブリが減ってきているような気がする。西南凌も終わりに近づくと、急な斜面が待っていて、積雪時はとてもつらいところであるが、今日もやはり「しんどい!」と、下を向いて一歩ずつ登って行く。

 登り切ると、目の前にコヤマノ岳への分岐と、その奥に武奈ケ岳が見えてくる。山頂に着き展望を楽しむことも無く「今日は細川越から下ってみよう!」と北稜へと進んでみる。歩き始めると「こんなにハッキリした道があった?」と道子、「ここはいつも雪道しか歩いていない!」と哲郎。

武奈ケ岳1214m 「こんなにハッキリした道があった?」

 細川への分岐を過ぎると、目の前に釣瓶岳や蛇谷ヶ峰を見ながら歩くのだが、急坂が続き、ちょっと湿っていて滑るので注意しながら歩くことになる。勾配が緩やかになってくると視界が広がり、左手のブナ林を見ながら心地よく歩いて行く。標識のある細川越に着き、右に折れ広谷へと下って行く。

目の前に釣瓶岳や蛇谷ヶ峰を見ながら歩く 勾配が緩やかになってくると快適な歩きが

 峠を下って行くとすぐに谷に出合う。二人はさっそく谷水で顔を洗う。谷沿いの樹木の中を下って行く細川越ルートは、いつ歩いても心地よい。湿地帯には木道が続き、所々にキタヤマブシが咲いているが、ここの花はもう終わりかけのようだ。何度も橋を渡ったり、壊れた橋は渡渉したりして広谷の標識の前に着く。

 周囲のキタヤマブシにはもう勢いが無く、細川越のキタヤマブシは御殿山より早く咲くようだ。JOEさんから「ツルボが咲いている」と探すが、何のことはない足元に咲いている。標識に「登山道崩壊によりガリバー旅行村へは通行止め」と記載してあり、気になるところである。

細川越ルートは、いつ歩いても心地よい 壊れた橋は渡渉したりして

 谷を渡りイブルキノコバへ向かう。数分で着き、谷を渡り武奈ケ岳からの登山道に出合い左にとり八雲ガ原へ向かう。数分でゲレンデ跡地に咲くススキに出合い、ススキを見ながら下って行く。最後の花観察はマツムシソウ、JOEさんは「咲いていました」と言うが、いつもの観察地点を探しても見当たらない。「もっと上の方かな」と言いつつも、時間に余裕がないので諦めることにする。八雲池を散策後、北比良峠へ向かいダケ道を下ることにする。

 日暮が早くなった秋、もうすぐ3時なので下山を開始しないと日が暮れてしまう。二人はダケ道を下り始める。このコースは見るものも無く石がゴロゴロしていて余り好きではないが、短時間で下れるのが良い。

ススキを見ながら八雲ガ原へ ダケ道は余り好きではないが

 いつもより早く大山口に着く。大山口の橋、JOEさんの報告通り壊れているが、登山靴なので難なく渡れる。イン谷口で小休止後、橋を渡り雑木道を通りJR比良駅を目指すが、小さな虫が多く二人は自然と急ぎ足となる。






主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
ツルボ