伊吹山 / 2011.08.06


 
観光客が敬遠する東遊歩道をユックリと散策する


2011.08.06 (土) 曇りのち晴れ  哲、道

行き:JR京都6:55 − 米原−8:44関が原9:15 = 山頂駐車場
帰り:伊吹山登山口16:05 = JR近江長岡16:30 − 17:42JR京都


コース:
伊吹山山頂駐車場〜西遊歩道〜東遊歩道〜中央遊歩道〜山頂から登山道を下る〜三宮神社(伊吹山登山口)






 8月6日、やっとドライブウェイの通行止め(台風6号による災害)も解除され、今日から伊吹山も賑わうだろう。我々もその初日に出かけることにする。「真夏に下から登るのはしんどいし、山頂の花をユックリ見たいし!」と今年も夏の伊吹山はバスのお世話になる

 JR関が原で電車を降り、スタスタと伊吹山へのバス乗場へ一番で並ぶ。暑い日差しの中、30分も待つことになるが、いつの間にかたくさんの人が並ぶ。やって来たバスに少ない乗客を見て「満員で乗れないかも知れない」と思っていた二人は安心する。でも関が原で席は次々に埋まり、補助席も一杯になる。

 約50分でたくさんの車で埋まった山頂駐車場に着き、早速「ソバを食べよう!」と売店へ向かう。涼しい風を受けながらソバを食べた後、「そろそろ」と西遊歩道を歩き始める。

西遊歩道を歩き始める 最初はイブキトラノオから

 観光客は駐車場からこの西遊歩道を登り、山頂で休んで中央遊歩道を下って行くのだが、それでも1時間以上歩くことになり、適度の運動になるようだ。「この花何ですか?」と哲郎に尋ねてくる年配の女性、彼女達は遊歩道を歩くことも無く、駐車場から遠くの山々や琵琶湖を眺め、涼を楽しんでいるようだ。

シモツケソウとメタカラコウに混じって コオニユリが目立つ

 この西遊歩道で夏の野草がほとんど見ることができ、緩い勾配を少しずつ登って行くので、涼しくて楽に野草を楽しむ事ができる。シモツケソウは咲いているもののまだ満開ではないようで、例年のようにピンク色が余り目立たない。クガイソウとルリトラノオが両方とも見頃で、「去年と違うな〜」と哲郎。

葉が輪生のクガイソウ 葉が対生のルリトラノオ

 いつもの所でいつものように咲いているヤマアジサイ、ここのは渋い色で哲郎のお気に入りだ。アカソが西斜面に広がる。

ヤマアジサイは哲郎のお気に入り アカソが西斜面に広がる

 毎年のように同じ花を同じ所で見て、楽しいのだろうかと思ってしまうが、楽しくは無いが花を見ながら「うん、うん」とうなずくのである。

クサフジ イワアカバナ

 「山頂に近づいて来るとシモツケソウのピンクが」と期待するが、今年は遅れているようだ。地味な茶色の花を咲かせるシュロソウもまだ咲き始めである。

カワラナデシコ 咲き始めのシュロソウ

 山頂に着き休むことなく東遊歩道を下って行く。この下りの道は60分もかかり道も狭く歩きにくいので観光客は敬遠するところである。だからユックリ花を楽しめるのだが、先を行く道子は急ぎ足である。

ヒヨクソウ キヌタソウ

 「あれは、何や?」と道子。先ほどからたくさん目に付くが分からない。花茎にたくさんのツボミをつけた大型の野草、「何や、なんや?」と東遊歩道を下って行くと、途中に1本だけ白い花が咲いていて、「なんや、サラシナショウマや」と二人。

 駐車場に着き、休むことなく中央遊歩道を登り再び山頂へ向かう。すぐの山頂でトイレ休憩、目の前に昼食中の「伊吹山もりびとの会」のSさんを見つけ、早速二人は彼に歩み寄る。彼は名古屋の方だが、伊吹山や鈴鹿山系に詳しく、いつも近辺の山情報や花情報を頂いている。彼によると伊吹山ゴンドラの運行は今年も今後も無く、撤去されるそうな。

咲き始めのサラシナショウマ キンバイソウ

 13時になったので、上野登山口へ向かって下山を開始する。お花畑のシモツケソウは遅れているようで、全体にピンク色が薄い。足元に咲くウツボグサ、京都北山で見るものに比べ、ここのは花の色が濃いようだ。9合目を過ぎ下りになると観光客はいないが、たくさんの登山者に出合う。ゴンドラが運行していなくても、やはり人気の伊吹山、でも良く見ると若い人が多いようだ。

ウツボグサ 下山は黙々と歩く

 今年も暑い日差しを受けながらの下山、下山するにつけ温度が上がってきて、だんだん暑くなる。7合目を過ぎると3合目の草原を見ながらジグザグに下ることになる。

シデシャジン 7合目から3合目の草原を見ながら

 5合目で飲水休憩、冷えたスポーツドリンクを買い一気に飲む。3合目の草原に降り立ち、ツルボとオオナンバンキセルを観察するが、今年はまだまだのようだ。高原ホテルに立ち寄ると予想どうり閉まっていて、小休止できないのが残念である。1合目から林の中に入り、「やれやれ」と登山口に降り立つ。三宮神社でユックリと涼をとり、満員の16時05分のバスでJR近江長岡駅へ向かう。








地が芽を出し、
園が蒔かれた種を芽生えさせるように、


【イザヤ 61−11】
シモツケソウ