蛇谷ヶ峰(桑野橋〜畑バス停)//奥比良


 
山頂から須川峠への尾根道は心地よい


2011.08.27 (土) 晴れ時々曇り  哲、道

行き:出町柳 7:45− 桑野橋
帰り:畑 15:24 − JR近江高島駅16:20−JR京都駅


コース:
桑野橋バス停〜林道登山口〜きのこ研究所〜登山道登山口〜猪の馬場〜P791〜天狗の森〜反射板西峰ピーク〜蛇谷ヶ峰〜P702〜須川峠(ボボフダ峠)〜谷出合〜林道出合〜舗装道ゲート〜畑バス停








 夏と言うのに秋雨前線が停滞しスッキリしない日が続くこの頃、スポット予報で一番雨の少ない奧比良の蛇谷ヶ峰へ出かけることにする。バスは満席で出発するが、R367、どんより曇った天気が続き坊村を過ぎた頃から日が差してきて、桑野橋で降りると「暑い!」と言いつつ、少し南へ下がったところにある立派なトイレへ向かう。

 トイレからバス停小屋へ戻って準備をするつもりだったが、道子はバス停を通り過ぎ先へと向かう。丁度、蛇谷ヶ峰登山口の反対側にある自動販売機で「この暑さでは水分が不足する!」と二人で1L補充する。

 目の前の家の駐車場に陰を見つけ、そこを借り準備することにする。ここは安曇川の入漁券や友釣用の鮎を売っていて、元気な鮎がたくさん泳いでいる。家の主人がやって来て「山へ行くのか、暑いのに」と感心する。我々はヒルの様子を聞き登山口へ向かう。

桑野橋で降りバスを見送る 桑野橋の立派なトイレへ向かう

 「30分も経ってしもた!」と、いつものようにユックリの二人である。バス停北にある標識のある登山口から林道を歩き始める。林道は南に折れ、しばらく送電線に沿ってユックリと登って行く。送電線の下にはワラビが群生し、以前来た時は収穫しながら歩いたのを思い出す。

 植林地に入り大きく折り返し、ここからジグザグの登りが続く。次の折り返し地点に「二本松」の標識があるが、特に目立った松が二本あるわけではなく、「昔は大きな松が二本あったのやろか?」。

送電線に沿ってユックリと登って行く 植林地に入り

 ジグザグに登るにつれ、林道の周囲は松林と変わる。丁度、朽木栃生からイクワタ峠への道の松林のようだ。時々立ち止まってはスパッツをチェックするが、松林ではヒルは大丈夫のようだ。風が無く「暑い、アツイ」と何度も飲水休憩をとりながら登って行き、ジグザグが終わる頃、右手がちょっと開けた「望岳所」と標識にあるところに出合う。

 以前より周囲の木が伸びてきて視野は狭くなってきたが、シラクラや遠くに武奈ケ岳をみる。道子は興味無いようで立ち止まることなく先へと進んで行く。

林道に松が続く 「望岳所」で展望を楽しむ

 標高460mのちょっとした鞍部に着くと、蛇谷ヶ峰の案内板があり、左手に「きのこ研究所」とやらを見る。この案内板には桑野橋のバスの時刻が書いてあり「下山時は役に立つだろう」と哲郎。

 舗装はここで終わり、林道は南へ向かって行く。標高490mまで来ると林道は東に折れ、すぐ目の前に登山口の標識を見る。標識では「←桑野橋2.6Km」「蛇谷ヶ峰2.7Km→」とあり半分登ったことになるが、地形図で見る限りまだ1/3にか登っていない。小休止後、早速登山口から支尾根の登山道に取り付く。

蛇谷ヶ峰の案内板があり 登山口から支尾根の登山道に取り付く

 「ここから頂上まで約1時間半、12時には着くだろう」と尾根を歩き始める。すぐに心地よい尾根が続き、尾根が東に向いてくると北から風が吹いてきて涼しい。電柱のようなコンクリートの柱のそばを抜けると「猪の馬場」の標識を見る。

すぐに心地よい尾根が続き 電柱のようなコンクリートの柱

 「猪の馬場」を左に折れ、細い尾根を登って行く。左手に植林を見るが、それは余り続かない。一登りしたところで通信施設に出合う。この横を通り過ぎると、もう目標物はなくなるが、樹木がだんだん綺麗になる。でも登りが続くので途中で何度も小休止する。

一登りしたところで通信施設に出合う 樹木がだんだん綺麗になる

 標高700mを過ぎるとナラの木が多くなり登りが続くが心地よい。足元は薄い踏跡だけだが、境界マークもあり尾根を辿って歩くので迷うことは無い。美しい樹木の中ここまで花を見ることは無かったが、ここに来てやっとヤマジノホトトギスを見るようになる。一登りしてP791に立つ。

美しい樹木の中を歩く 一登りしてP791に立つ

 前方に天狗の森の木々を見て、ちょっと下って一登り、シャクナゲの木を見ると天狗の森に着く。この小ピークから北へ向かう支尾根があるので間違わないように、北へ進むとカツラ谷の滝付近に下って行く。天狗の森を通り過ぎちょっと下って、また一登りすると大きな反射板がある西峰に着く。

「天狗の森」北の尾根に迷わないこと 大きな反射板がある西峰に着く

 哲郎が南に見える釣瓶岳や武奈ケ岳を見ていると、道子は先へどんどん進んで行き、シダの中を下って行く。「山頂へは一旦下るのか」と過去の記憶を思い出しながら道子の後を追う。

 蛇谷ヶ峰と言えばハナヒリノキ、シダの後に続き、それが終わると山頂へと登り始める。標高差50m登ると広い蛇谷ヶ峰に着く。山頂では数グループ、15人程の先客が昼食中である。日差しは暑いが木陰が無いので、我々も三角点付近で琵琶湖を見ながら昼食とする。

シダの鞍部から山頂へ登り始める 山頂で琵琶湖を見ながら昼食とする

 「今日は畑へ下ってみよう!」と昼食後は南の尾根を下って行く。このコースは初めてなので、歩く前からワクワクする二人。山頂からしばらく心地よい樹木が続き、「来て良かった」ということになる。P850まで下ると尾根は細くなり、尾根の右手に植林が続く。ちょっと進んでみる哲郎は歩き憎く「ちょっとおかしい!」とピークまで引き返す。

 地形図を見ると東に折れるところがあり、「ここなのか!」と東の斜面を下って行く。結構急斜面で標高差70m下って右に折れ南へと支尾根を下って行く。

山頂からしばらくは心地よい尾根 P850から東へ急斜面を下る

 細い尾根だが樹木が綺麗で心地よい。しばらく緩やかに下って行くと右手に小さな谷が現われてきて、「顔でも洗おうか!」と近寄ってみるが流れはまだ無くて残念。足元にはたくさんのイワカガミやハナヒリノキが続き、その間を歩いて行く。

 ちょっとだけ登った広いピークの奥に古い標識を見る。ここがP702のようだ。標識の後ろには左へ下って行く作業道があり、東の滝谷方面へ向かっているのであろうか、標識が無ければちょっと迷いそうなところである。ここは「ボボフダ峠」へと右にとり植林地の中へと登って行く。

細い尾根だが樹木が綺麗で心地よい P702で「ボボフダ峠」へと右にとり

 植林地の中へ入って行くと、右に左へと迷路のような道が続く。暗い植林地、踏跡も薄ので道を確認しながら下って行くと、下り切ったところで先を行く道子が「標識がある」と叫ぶ。ここが須川峠(ボボフダ峠)である。

右に左へと迷路のような道が続く ここが須川峠(ボボフダ峠)である

 峠から東に折れ、右手に植林地を見て支尾根を下って行く。道はすぐに細い溝状の道に代わり岩肌が見える所では滑って歩きにくい。「標識に歩き良い」と落書きしてあったが、我々にとっては歩きにくいようだ。

 しばらく溝状の道が続き、左右の谷の音がだんだん大きくなってくると、左右の谷が合流しているポイントに出る。道は谷を横切るので、二人は今日始めて顔を洗うことになる。

道はすぐに細い溝状の道に代わり 左右の谷が合流しているポイントに出る

 谷を渡り右手の斜面を巻いて行くと次の谷に出合い、階段状の植林地を下り谷へ降りて行く。すぐに最初の谷に出合再び顔を洗う。この付近は少々分かりにくいが「谷沿いを下って行く」と思えば良い。しばらく谷より高い所の斜面を巻いて歩いて行くと、谷もだんだん緩やかになり川幅は広がり、作業道もだんだんしっかりしてくる。そのうち堰堤に出合い、左端を通り抜ける。

しばらく谷より高い所の斜面を巻いて 堰堤に出合い、左端を通って行く

 堰堤を通り過ぎるとすぐに林道に出合う。登山地図によると、すぐ目の前を下って畑へ向かうのだが、林道には一面フェンスが続いている。目の前とすぐ左のゲートを開け中に入って畑への取付を探すが、草ボウボウで踏跡も無く進入口が分からない。下から川の音が聞こえ、無理やりブッシュの中に突っ込むと谷へ落ちそうなので、あきらめてゲートからでる。

 「それでは、もっとっ左に見えるゲートは・・」と哲郎が調べに行くが、こちらも草ボウボウ。困った二人は右に進みゲートを探す。こちらにはゲートが無く、どんどん進んで行くと道が陥没していて進入禁止のネットが張ってある。その先にゲートを見つけ「これは道の跡だ!」と進入するが10数m進んだ所で背丈ほどの松やハゼの木で埋まり、ここも諦める。

堰堤を通り過ぎるとすぐに林道に出合う 目の前とすぐ左のゲートを開け

 結局「分からない」と林道を下ることになり、「30分のロスや!」と林道をトボトボと歩き始める。15時のバスには十分間に合うように歩いてきたが、「バスの時間が!」と、ここに来て急ピッチで林道を下る。すぐに右下に田んぼや道が見えて来て、「あのゲートからすぐやった!」と思ってしまうが仕方ない。

 途中進入できるゲートを見るが遠回りになるようなのでパスする。少し下り地形図で確認しながら歩く哲郎は、この林道が畑バス停に続いていないことに気付く。「最悪、バス停の上から斜面を下ろう」と思っていたら、次のゲートに出合う。今度は舗装道が続いているので、二人はゲートを開け進入する。「やれやれ、間に合うだろう」と展望台の横を通り畑バス停へ向かう。

舗装道のゲートを開け進入する 展望台の横を通り畑バス停へ向かう

 バス発車10分前にバス停に着き、「あ〜やれやれ!」と急いで着替える。やって来たバスに乗ると冷房が心地よい。このバスはガリバー旅行村による便で、途中で2名の登山客が乗ってくる。あとはのんびりと近江高島駅までの田園風景を楽しむことになる。








主が声を出すと、
水のざわめきが天に起こる。
主は地の果てから雲を上らせ、
雨のためにいなずまを造り、
その倉から風を出される。


エレミヤ書 【10−13】
シロオニタケ(毒)
白いいぼがあればオニタケの仲間