葛川越(烏谷山〜荒川峠)//比良


 
シロヤシオのトンネルの下を心地よく歩く


2011.05.25 (水) 晴れ  哲、道

行き:JR京都駅 7:22− JR志賀駅
帰り:JR志賀駅 17:08 − JR京都駅


コース:
JR志賀駅〜JR高架柱No64〜湖西道路下〜荒川峠道登山口〜大岩谷分岐〜(葛川越道の古道)〜大岩谷出合〜右岸の古道〜大岩谷出合〜谷分岐〜大岩谷へ降り左俣を進む〜葛川越〜烏谷山〜荒川峠〜湧水〜荒川峠道登山口〜JR志賀駅

注意:
葛川越コースに、はっきりした登山道は無く、谷の中も歩くので、初心者だけで出かけないようお願いします。









 昨年の不作でお目にかかれなかったシロヤシオ「今年は咲いているだろう!」と葛川越コースの調査も兼ねて比良へ出かける。でも雨が続き、やっと晴れた5/25に出かけ、平日登山となる。

 早朝のJR京都駅、出勤のサラリーマンに混じって7:22発の湖西線に乗る。JR志賀駅で降り高架沿いの道を北へ進み、高架柱No64で左に折れ、比良の山々を見ながら西へ歩いて行く。国道を渡ると道が狭くなるが直進し、突き当たった萬福寺で右に折れ次の分岐で左にとる。後は直進し雑木林を通り湖西道路下を抜けると左に折れる林道があるので、これを進む。

 道子が「ニセアカシヤだ」という、白い花が満開の木の下を次第に右にカーブしながら登って行く。その花に黒い大きなハチが群がっていて、そうそう・・アカシアのハチミツをよく購入するが、アカシアはハチが好む木のようだ。雑木林の入口には毎年のように粘り気のあるモチツツジが咲き我々を出迎えてくれる。

JR高架柱No64で左に折れ、
比良の山々を見ながら西へ歩いて行く
湖西道路下を抜けると林道があり
道子がニセアカシアという木の下を

 テニスコートを過ぎると両側に植林地や雑木林が広がる。この付近のイワカガミはとっくに終わっていて葉がカガミのように光っている。荒川峠登山口まで標高差200m登ることになり、平坦に見える林道も結構「きつい!」と言うことになり、用水路が横切るところで小休止とする。

 足元には数が少なくなったオカタツナミソウが咲き、林道脇にはピンクのタニウツギや白いツクバネウツギが咲く。

オカタツナミソウも数が減り 林道脇に白いツクバネウツギが咲く

 橋を渡りS字状に登って行き、堰堤の傍を通り、ピンクのタニウツギが増えた所で「荒川峠道登山口」に着く。丁度9時30分、ここまで1時間15分かかり、これが早いのやら遅いのやら・・・「ユックリやった!」といいつつ峠道を登り始める。

 常緑樹が多い峠道、ヤブツバキも終わりかけ道にたくさん花が落ちている。ここのイワカガミも終わっているので、後は比良縦走路のイワカガミを期待することになる。20分で葛川越道の分岐に着き小休止する。飲水休憩しながら古道の下にもう1本古道を見つけ「これは?」と思うが、今日は雨後で増水しているかもしれないので探索はあきらめ、いつもの古道を進むことにする。

荒川峠道登山口に着き登り始める 分岐を左にとり葛川越道へ進む

 古道はほぼ水平に進み、すぐに荒川峠道にある湧水から続く谷に出合う。ちょっと崖状になっているので、注意してロープ場を通り冷たい谷水で顔を洗う哲郎。ここから谷出合いまでにある二つのガレ場も大きく崩れていなくて一安心、これを渡り、古道が谷に突き当たったところで大岩谷へ下りて行く。

古道にある小さなガレ場も注意して 古道が谷に突き当たったところで大岩谷へ

 谷の水はいつもより少し多いが、難なく右岸に渡り10m進んだ所の左手にある枯れ谷を登って行く。30mも登れば進入禁止のロープがあるが、この手前の赤ペンキ「→」に従い枯れ谷を渡り少し登った所から、今度は右手の斜面の大岩谷に沿ったロープ場を進む。

 すぐに古道に出合いこれを進むと再び古道が崩れロープのお世話になり大岩谷の滝上に出る。この付近の古道が崩れた所にはロープがあるので難なく進むことが出来るが、最後は進めないので大岩谷へ下ることになる。

大岩谷左手の枯れ谷を登り
赤ペンキ「→」に従い枯れ谷を渡り
古道が崩れた所ではロープ場となるが
余りロープに頼らないこと

 いつもは快適に谷を進むが、標高600m付近、谷分岐手前で1本の木が倒れこんでいて行き手を遮る。道子はその木の中を苦労して進んで行くので、哲郎は木を避け谷の右端を進んで行く。最初の谷分岐に着き小休止後、「今日は葛川越だ!」と二俣の間に取付き岩を登って行く。

倒木が邪魔をする 最初の谷分岐で小休止

 最初は右俣沿いに進んで行くが5分でちょっとした広場に出る。哲郎は「中ユリの取付を確認しておこう!」と広場から左俣にある谷の支流付近を確認するが、どうやら崩れた感じもしないので安心する。広場から斜面を上って行くのだが、広場の奥に古道の跡があるのでこれを辿って行く。二俣の間の支尾根は幅が広くなるが道は次第に左俣に沿うようになる。

最初は右俣沿いに進んで行くが
5分でちょっとした広場に出る
炭焼窯跡を過ぎると
左俣沿いに古道を辿って行く

 レスキューポイント「葛川越1」のある炭焼窯跡の傍を通り左俣沿いに一登りすると標高715m付近で谷に出合い、左俣へ下りて行く。目の前に谷の分岐が見え、この分岐からは左俣をとり谷傍や谷の中を歩く。もうこの付近はほとんどが枯れ谷で、大きな石を登って行くが危険な所はない。

谷へ突き当たり大岩谷左俣へ下りて行く すぐの谷分岐の左俣をとり谷を登る

 谷はだんだん細くなり、谷の石も少なくなってきたような感じがする。この付近から足元にニシキゴロモやコバノフユイチゴ、スミレサイシンなどを見かけるが、いずれも花は見当たらない。雑木の新緑が綺麗で心地よい歩きが続く。

 標高800mまで来ると谷も終わり、やっとイワカガミが咲いていて、「これで見納め!」とカメラに収める。ここにはレスキューポイント「葛川越2」があり振り替えると琵琶湖が見える。ここからは古道がだんだんはっきりしてきてジグザグに歩くことになり、時々立ち止まっては琵琶湖を眺める。

谷はだんだん細くなり 時々立ち止まっては琵琶湖を眺める

 峠に近づいて来ると勾配も穏やかになり、古道は樹木の下をジグザグに続き、アチコチにピンクや白のイワカガミとピンクのユキグニミツバツツジ見えて来て、心地よい歩きが続く。「もう12時を過ぎている!」と、峠の手前で新緑とピンクの花を見ながら昼食とする。

 ユックリの昼食後は峠を右にとり烏谷山への縦走路を歩き始める。烏谷山まで標高差100mの登り、道沿いにたくさんのイワカガミを見ながらユックリと登って行く。

峠に近づいて来ると勾配も穏やかになり 峠を右にとり烏谷山への縦走路を歩く

 目的のシロヤシオは咲いていなく、ピンクのユキグニミツバツツジや、それに鈴なりのピンクのツツジが目立ち「咲いているかな?」と登って行くと、先に行く道子「咲いている!」とやっと半開きのシロヤシオに出合う。どれも開き始めで「ちょっと残念!」と進んで行くと、花はだんだん開いてきて烏谷山を下る頃には満開のシロヤシオのトンネルとなる。

 「Good!」と心地よく烏谷山を下って行く。荒川峠手前のちょっとした鞍部、なにやら道のようなものがあり「下っていけそうや!」と道子。「この先は荒川峠道に通じているようだ」と哲郎。結局この道のような所を下ることにして、予定していた深谷コースからの下山をあきらめる。

最後のイワカガミを楽しむ 満開のシロヤシオのトンネルとなる

 この道を下って行くと5分で荒川峠道に出合う。ここで最後のシャクナゲを楽しみ荒川峠道を下って行く。ベニドウダンやサラサドウダンには少し早いが、峠道に咲くシロヤシオは満開で丁度見頃である。峠道にたくさん咲くイワカガミは終わっていて、「もう、見るものはない!」と速足で峠道を下って行く。

 「早く着いた」と湧水ポイントでユックリと休憩し、後は峠道をユックリと下って行く。林道に出合った所で一人の男性が何やら食べながら休息を取っている。林道を下り始めるとこの男性、ユックリの我々を速足で追い越してすぐに消えて行く。足元に輝くイワカガミの若葉を見て、「もう春も終わりや!」と哲郎・・・。

今日はここを下ってみることにする 「ちょっと早いかな」とベニドウダン







主が声を出すと、
水のざわめきが天に起こる。
主は地の果てから雲を上らせ、
雨のためにいなずまを造り、
その倉から風を出される。


エレミヤ書 【10−13】
イワカガミが終わりタニウツギが咲いてくると
「もう春も終わりや!」