雲取山(寺山峠〜京産大山小屋 凌雪荘)//北山
2011.01.22


今日は京産大の山小屋までとする



2011.1.22 (土) 晴れ  Ikomochi、小てつ、哲、道





行き:北大路バス停 8:02− 花背高原前バス停
帰り:花背高原前バス停 14:59 − 北大路駅前バス停



コース:
花背高原前バス停〜スキー場跡〜林道終点〜寺山峠巻道分岐〜寺山峠〜尾根筋〜京産大山小屋 凌雪荘で引き返す






 「雪が解けないうちに、天狗杉から鞍馬尾根、雪が多かったらアソガ谷を下ろう!」と出かける。8時2分出町柳からやって来た広河原行のバス、バスの窓からニンマリと小てつさん、あれあれIkomochiさんも乗っているではないか、彼らはIkomochiさんの、新調したシューの足慣らしだと雲取山へ行くと言う。我々とは装備が違い、地形図も持ってきていないが、たまには皆とお喋りしたい道子のようで、我々も雲取山へ同行することにする。

 いつものように扶桑橋でチェーンを装着するバス、でも路面の雪は少なく、今日は暖かいようだ。白一色の花背高原前で他の3人の登山客とともに降りる。今日は北山への登山客は7人ということになる。彼らも雲取山へ向かうようで、学校前で準備している。林道はすぐに雪に埋もれているが、我々が先々週付けたトレースが踏み固まれ、歩きよくなっている。「歩ける!」とIkomochiさん、小てつさんと一緒に先へスキー場跡に小屋まで先行する。我々は民家の軒を借り、アイゼンを付け二人の後を追う。

雪原は雪が深いので大木の下を歩く 小てつさん、相変わらず足が丈夫だ

 積雪はこの数日でしまってきたのだろう、余り多いとは感じないが重い雪である。でもトレースがあるので、難なく歩くことができ、すぐにスキー場跡の小屋に着く。ここで服を調節し、「トレースがあるので」と皆、ワカンやシューを使わずに、アイゼンだけで出発する。後ろから3人の登山者がやって来るが、「お先にどうぞ!」と言われ、我々4人は先行する。

 左手に雪原を見ながら歩き始めるが、随分と解けているようだ。林道終点から植林地に入り、どんどん先行する小てつさん、相変わらず足が丈夫だ。今日は4人とも出来るだけ同じ所を歩き、寺山峠へのトレースを固めることにする。木の上の雪も少なくなったのだろう、余り落ちてこないので一安心する。谷を登り寺山峠への巻き道の取付に来る。「今日は、ここで10時30分、前回は12時だった」と言いつつ、ここで小休止していると、後続の3人がやって来て、彼らが先行することになる。彼らは無装備で歩いているので、「3人とも随分と、山慣れた人だろう」と哲郎。

寺山峠への巻き道の取付で小休止 休息も終わり巻き道を登り始める

 休息も終わり巻き道を登り始める。積雪は80p前後で前回と変わらないが、トレースがあり雪もしまっていて歩き良い。そんな訳で、あっと言う間に寺山峠へ着く。ここで小休止しながらコースを選定するのだが、小てつさんとIkomochiさんはスノーシューを用意しているので、当然のように尾根コースとなる。哲郎と道子はワカンを持参しているものの、トレースがあるので、アイゼンだけで歩くことにする。尾根コースは北へ向かって少しずつ登って行き、植林と右手の雑木の端を歩くことになる。

寺山峠でスノーシューを付ける アップダウンを数回繰り返して行く

 スノーシューは雪がしまっていてほとんど沈まず、その後を辿って歩くと時々はまってしまうので、「トレースの跡を歩け!」と道子に言う。こんな雪の状態では、シュー等を装着せず、そのまま歩いたほうが早く歩けるようで、先行した3人の登山者の姿は見えない。時々、雪にはまりながら、アップダウンを数回繰り返して行く。雑木が増えてくると、その木々の間から、真っ青な空が見え「いい天気や!」と皆は心地よく歩く。

 尾根分岐から左の植林地沿いに進む頃、「京産大の小屋は、まだかいな〜」と少々疲れてきたようだ。「小屋へは、これで最後だろう」という急な斜面を下って行く。雪の急斜面はワカンやシューを付けていない方が、気持よく速く下ることができる。かかとの方から雪に突っ込み、走るようにして下ると、ズリバチ谷の源頭に着く。ここから尾根を外れ谷の方へ下るようにして歩いて行くと、前方から雪原の中に山小屋が見えてくる。「ズボ!」とはまる哲郎、倒木があり、その周囲が空洞になっているようだ。谷筋では尾根筋よりはまることが多いので、注意しなくては。

「ズボ!」とはまる哲郎 デッキに上り昼食とすることに

 道子は途中から小てつさんのシューを借り、雪原歩行を楽しんでいるようだ。京都産業大学山小屋は凌雪荘といい、この風景にマッチした名のようだ。デッキに上り昼食とすることにする。入口の扉が壊されているので「お〜い、お〜い」と呼びながら上がる哲郎。扉の周囲にツメ跡があるので、クマが壊したようだ。中を覗きこみクマがいないか探す哲郎に、「哲郎さん、危ない!」と小てつさんが叫ぶ。「え!クマ?」、いやいや天井が曲がってきていて、いつ落ちてくるかもと言うことであった。

入口の扉が壊されているので 扉の周囲にツメ跡があるので

 中は危ないと、結局4人はデッキで昼食とする。今日は天気もよく風もなく、雪原を見ながらのデッキの昼食も中々いいもんだ。食後は小てつさんが用意してくれた紅茶を頂くが、「隠し味を」と言って小てつさんがボトルを取り出し紅茶に注ぐ。これがまた「美味しい!」と言うことになる。食後は目の前の雪原で、シューの履き心地を比べる哲郎と道子、いつもの山歩きと違ってのんびりと過ごす。

 12時45分、少し早いがバス停へ引き返すことにする。スリバチ谷を下りたい小てつさんだが、雪の様子が分からず、時間が読めないので、やって来た尾根筋を引き返すことにする。この尾根、景色と言えば、時々見える東の大見尾根ぐらいなので殺風景だが、雪は十分に楽しめる。Ikomochiさんも新調したシューに慣れてきて、快適に歩いているようだ。帰りは早いもので30分で寺山峠に着き、小休止とする。朝出会った3人は、15時のバスで帰ると言っていたが、姿は全く見えず、「雲取峠まで、行ったのやろか?」。寺山峠からは細い斜面の巻き道、先頭の小てつさんが、丁寧にシューでトレースを造って歩き、後の3人はそれを固めて行く。

Ikomochiさんも新調したシューに慣れてきて 大きな枝が落ちて来ているではないか

 そんなことをしていても、下山は速く歩け、すぐに標識のある谷に降り立つ。「あれ〜!」と4人は声を上げる。我々が朝、雪を固めて小休止していた地点に、大きな枝が落ちて来ているではないか。「お〜こわ!」とIkomochiさんと道子。それにしてもこんな太い枝が折れるなんて、雪の力は恐ろしいもんだ。谷の下りもトレースを造りながら歩いて行く。前方が明るくなり、雪原に出合うとバス停までは近い。

雪原に出合うとバス停までは近い スキー場跡の小屋

 バス停前の自治会館の軒下で後始末をしていると、朝出会った3人が戻って来て、学校前で後始末を始める。彼らもハタカリ峠付近から引き返しきたと言う。15時頃、珍しく遅れずにやって来たバスに7名が乗る。今日は眠らずにIkomochiさんと話し続ける道子、女性陣のお喋りのPowerはすごいと感じながら、小てつさんと哲郎は静かに車窓から銀世界を楽しむことになる・・・。











あなたは地のすべての境を定め、
夏と冬とを造られました。

詩篇 【 74:17 】
春を待つアシビ