ニゴ谷〜シメン谷南尾根〜関電巡視路〜汁谷//比良
2011.11.26


 
ニゴ谷からシメン谷南尾根への急斜面を登る
立って歩けない所は這って足場を造って木の根頼り


2011.11.26 (土) 曇り後晴れ 哲、道

行き:JR京都駅 7:58 = JR堅田8:45 − 木戸口バス停
帰り:JR志賀15:56 = JR京都
コース:
木戸口バス停〜木戸口橋渡ってすぐのシメン谷南尾根取付〜作業道出合〜「間伐展示林」の標識〜ニゴ谷渡渉〜伐採地からニゴ谷を進む〜標高650m付近から急斜面を登る〜シメン谷南尾根出合(・820)〜長池南の丘陵地帯へ〜関電巡視路出合(鉄塔I)〜ジャガ谷渡渉〜汁谷〜木戸峠〜クロトノハゲ〜キタダカ道〜JR志賀駅

注意:
◆木戸口からのシメン谷南尾根やニゴ谷に道はありません。初心者だけで出かけないようお願いします。







 「延び延びになっていたシメン谷南尾根を登ってみよう!」というものの、寝坊した二人は「出町柳は間に合わない!」とJR堅田駅発の江若バスに乗ることになる。紅葉シーズンは終わったが、それでも臨時便が出て、登山者は皆座っての出発となる。

 木戸口バス停で降り、「朝はまだ寒い」とバス停の待合室で準備する。バス停から南へ戻って木戸口橋を渡り、「カフェ風」の看板の横から進入し山に取り付く。バス停から300m南のところである。

バス停から南へ戻って木戸口橋を渡って シメン谷南尾根取付

 すぐの植林地、右に巻いて行く踏跡があり白いリボンのマークを見る。マークを追っていくのが嫌いな哲郎だが、初めてなのでマークにしたがって様子を見ることにする。踏跡は次第にハッキリしてくるが、どんどん南へ進んで行く。「もう尾根に取り付かないと尾根から外れてしまう」と思いつつも進んで行くとチョット幅広い作業道に出合う。

踏跡は次第にハッキリしてくるが チョット幅広い作業道に出合う

 しばらく作業道を快適に進んで行くと、「間伐展示林」の標識を見る。シメン谷南尾根へはここを左にとり尾根に取り付くのだが、白いマークが作業道に続くのでこれを辿ってみることにする。周りを見渡しても植林ばかりで「見るべきものは無い」と進んで行くと標高450mでニゴ谷に出合う。「尾根から随分と外れたな〜」といいつつも、対岸にマークがあるので渡渉すると、作業道は無くなる。

「間伐展示林」の標識を見る 標高450mでニゴ谷に出合う

 谷沿いに少し進むと目の前が明るくなり伐採地を見る。その少し手前で白いリボンのマークは終わっているので、そこから谷を渡り尾根に取り付いているのかも知れない。ここまで哲郎の予想していたルートから大きく外れているので「早く尾根に取り付けばよかった!」と思ってしまう。伐採地で小休止しながら「今日はこの谷をもう少しすすんでみよう」と決める。

 標高差50m登って谷沿いを歩いて行くと前方に植林地が迫ってくる。ニゴ谷左岸の尾根はP1080へ続いているので、「そろそろシメン谷南尾根に取り付かないと、この先急斜面になりもう登れなくなるかも」と、右岸に渡って斜面の様子を伺う。

目の前が明るくなり伐採地を見る 右岸に渡って斜面の様子を伺う

 哲郎は斜面を少し登って様子を伺っていると、「この右岸、獣道があり進めそう!」と道子、結局もう少し谷沿いを進むことにする。谷沿いは難なく歩け石組みの横を歩いて行く。そのうち谷の水は消え枯れ谷を歩き始める。

 今日の目的はシメン谷南尾根だったはずだが、このままニゴ谷を詰めて行くとP1080に登ることになるので、哲郎は「登れそうな斜面はないか!」と左手の斜面を見ながら進んで行く。植林地を抜けると、奥に白い大きな岩が見えているので「ここはだめだ!」と先へと進んで行く。

谷沿いは難なく歩け石組みの横を歩いて行く 植林地を抜ける

 標高660m付近、左手の斜面を見ると「何やら登れそう」と二人。地形図で確認すると、この斜面やこの先の斜面はだいたい45度の勾配なので「この先緩やかなところはないだろう」とこの斜面を登ることにする。斜面を小さくジグザグに登って行くが、そのうちだんだん傾斜がきつくなる。

この斜面を登ることにする 斜面を小さくジグザグに登って行くが

 足場はガレてきて、先を行く道子の石がパラパラ落ちてくるので二人同時に歩かないようにする。そのうち勾配が45度以上になると立って歩けなくなる。この斜面には木が少なく、もはやザックからロープも取り出せないので、足場を刻みながら、木の根っこを掴みながら点在する太い木を求めて這って登って行く。

 100m以上登った所で目の前にアセビの木を見て「あ〜やれやれ!」、両手でアセビの枝を掴みながら急斜面を登って行く。アセビの急斜面を抜け緩やかになって、支尾根のような所を登って行くと目の前に植林が広がるシメン谷南尾根の小ピークに出る。そこにマークを見つけ「やれやれ」と小休止とする。二人は一番きつい斜面を登って来たようで反省する哲郎、ここで1時間の冒険も終わったようだ(この斜面を登るのは危険です)。

両手でアセビの枝を掴みながら そこにマークを見つけ「やれやれ」と

 右手にP1080を見ながら細い尾根を登って行くが、雑木の急斜面が続くが歩き良い。もう紅葉は終わり「殺風景な尾根だ」と言っているうちに勾配も穏やかになり、長池の南に広がる丘陵地帯に出る。

 今日は長池方面は止め関電巡視路から汁谷へ向かうことにする。北東にとり池の傍を通り関電巡視路にある鉄塔Iを目指す。

雑木の急斜面が続くが歩き良い 池の傍を通り関電巡視路にある鉄塔Iへ

 なだらかな丘を心地よく歩いて行く。鉄塔Iを目指すため少し右手の斜面を登って行くと前方に鉄塔Iが見えて来て関電巡視路に出合う。予定より30分遅れてしまったが、ここで昼食とする。周囲の木々にたくさんのマークが付けてあり、樹木の調査をしているようだ。

冬枯れだが心地よい丘が続く 関電巡視路にある鉄塔I

 関電巡視路を歩き始めると、やたらとテープが目に付く。最近ここを歩く人が増えたのだろうが、デジカメを覗くとテープが写りウンザリする哲郎。「階段が新しい!」と道子、巡視路なので谷へのアップダウンにはプラスチックの階段が付いている。

 ジャガ谷へ下りた所で今日始めて一人の登山者に出合い、彼は長池方面へ消えて行く。ジャガ谷を渡ると最後の登り、急斜面を登って来た二人はもう足が疲れていて「きついな〜」と登り汁谷へと下って行く。

静かな関電巡視路を歩く 新調されたプラスチックの階段を登る

 下山は木戸峠からクロトノハゲへ向かいキタダカ道を下ることにする。木戸峠からの崖道、「今日は濡れていて滑る!」と数個ある木橋を慎重に渡り、クロトノハゲから駆けるように下って行く。湖西道路を抜けると「びわ湖が綺麗!」と伊吹山や霊仙山から続く鈴鹿山系を見ながらJR志賀駅へ向かう二人・・・。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
「今日は濡れていて滑る!」と慎重に渡る