大御影山(ビラデスト今津〜近江坂)//湖北
2011.04.30


 
時々立ち止まっては高島トレイルの山々を望む


2011.04.30 (土) 曇り時々雨  JOE、小てつ、哲、道

ビラデスト今津まで車利用

コース:
ビラデスト今津駐車場〜近江坂登山口〜バイパス分岐〜滝谷山分岐〜林道出合〜大谷山分岐〜大御影山〜折り返し同ルートで下山〜ビラデスト今津









 JOEさん、小てつさんが春の大御影山へ行くと言うので、同行することになる。今日は晴れという予報であったが、朝からドンヨリと曇った天気の中、京都を出発する。湖西道路に乗っても晴れてはくれず、近江今津からビラデスト今津へ向かうが、上空は一向に晴れてはくれない。ビラデスト今津に9時前に着いたが、連休なのだろう職員が朝早くからいて、結局一人300円の入村料を払うことになる。

 駐車場で準備した後、平池にある近江坂登山口に下りて行く。右手の崖の上にはイワカガミが咲いているが、高い所に咲いているので、皆カメラを向けることはない。登山口の分岐から右へ折れ植林地の中へと進んで行くが、すぐに雪の上を歩くことになり、「春の花は、大丈夫かいな?」と心配する。

準備も終わり平池にある
近江坂登山口に下りて行く
登山口の分岐から右へ折れ
植林地の中へ

 雪の植林地を抜けると谷に出合うが、谷沿いには雪が無く一安心する。谷を渡ると目の前にスミレサイシンの大きなスミレを見て、皆春の花を期待する。斜面の登山道を登って行くと、道は細い溝状になり両側にイワカガミが続くが、残念ながらツボミを見ることになる。

 そのうちバイカオウレンが続き、「綺麗だ」とカメラを向ける哲郎は皆より遅れてしまう。足元のショウジョバカマやエンレイソウを見ながら皆を追いかけて行く。すぐにバイパスに出合い、今日はバイパスを通ることにする。春も秋もバイパスの方が楽しめるようだ。

早速スミレサイシンの花を見て 春も秋もバイパスの方が楽しめるようだ

 このバイパスは穏やかな道で、谷越に見える尾根の斜面の芽吹きが綺麗に見え心地よい歩きが続く。左右に咲く野草を見ながらユックリと、否先頭を歩くJOEさんは健脚なので皆急いで歩くことになる。それでも野草が咲いている所では、全員が足を止めユックリと観察し、また速足で先に進む。

 イワカガミはツボミだったが、イワウチワは丁度見頃で美しい!。JOEさんにカンアオイを見つけてもらい皆で観賞する。左手にはマメザクラ越しに斜面の雪渓を見ては「GOOD!」と言いつつ先へ進む。そのうち少し登って尾根道に出合う。

カンアオイを観賞する 足元のイワウチワを見ながら

 ここで琵琶湖を見ながら小休止する。ここからしばらく標高700mの穏やかな尾根道が続き快適な歩きが続くのだが、すぐに登山道は雪で埋まり四人はビックリしてしまう。溝状の道には50cm以上の残雪が続き「アレ〜」と言いつつ歩き始める。でも傍の斜面にはたくさんのバイカオウレンが咲き目を楽しませてくれる。

尾根に出合い琵琶湖を眺める ここから山頂まで残雪の上を歩く

 雪の登山道、段々倒木が増えてきて益々歩きにくくなる。そのうち植林地に出合い、少し登ってシャクナゲの群生地に近づいてくるが、シャクナゲのツボミは予想以上に固いようだ。シャクナゲの道を少し下って滝谷山分岐に着き小休止する。

シャクナゲはツボミ固く
倒木が邪魔をするようになる
滝谷山分岐で小休止
平坦な尾根には雪が無い

 分岐を過ぎるとシャクナゲの細い尾根に変わる。前方から夫婦がやって来て「去年は咲いていたのに」と残念そうに引き返していく。左手の斜面に2本だけ咲きかけのシャクナゲを見つける。たくさんあるシャクナゲの中でこの2本だけが咲きかけていて、それを見て何故か四人はホッとする。

 ここから雑木が続く快適な尾根なのだが、雪は益々深くなり倒木も増えてきて歩きにくくなり、さらに小雨が降るという条件では快適とはいえないが、何故か先頭を歩くJOEさんはルンルン気分で先へ先へと進んで行く。雪道も楽しいものだが、こんなに倒木が続き、さすがにウンザリの哲郎「昨秋の紅葉見物とは、えらい違いや!」。

2本だけが咲きかけていて
それを見て何故か4人はホットする
相変わらず続く雪の道
昨秋の紅葉見物とは、えらい違いや!

 少し登ってP847を乗越、一気に鞍部にある河内林道へ降り立つ。林道は雪で埋まり、湖北の雪の深さを実感する。すぐの取付から尾根に乗り、北へ向かい山頂へ歩き始める。ブナ林が続く中、足元のイワウチワを見ながら歩いて行くと、すぐに大谷山への分岐に着く。

林道は雪で埋まり ブナ林の中、足にはイワウチワ

 雪道は続き、広い尾根の雪原を横切る。「もうすぐ山頂やろ」と思うがなかなか着いてくれない。東方の見晴らしが良い所では、先頭を歩くJOEさんが立ち止まり、目の前に見える山々を説明してくれる。少し下って登り始めると、前方に小高い山頂が見えてくるが、これがなかなか近づいてくれない。

 そのうち登山道の雪が消え、登って行くと標高950mの大御影山に着く。丁度12時、昼食場所を探すが、山頂に着いた頃から南風が強くなり適所がなく、結局反射板を越えた北斜面で昼食をとることにする。

広い雪原を通り抜ける 標高950mの大御影山

 今回もJOEさんの手料理、今日は水餃子入りの豚汁、栄養満点の料理に皆満足する。北斜面にはたくさんのバイケイソウが芽吹き春を告げている。残念ながら晴れてくれず、今日はボンヤリの日本海を見ながらオニギリを食べる。食後は、干菓子も用意して頂いた小てつさんのお点前が始まる。

反射板の北側斜面で昼食 今日はボンヤリの日本海

 ユックリの昼食を終え、13時15分下山を開始する。ブナの林へと入って行くと再び雪原が続く。下山は登りより短時間で歩くことが出来るが、この雪では余り変わらないようだ。途中で赤いマンサクを見つけ見入る哲郎は、また随分と遅れてしまう。

 途中で多くの倒木を跨いでいくのだが、これらの枝にマルバマンサクの花を見る。そのうちマルバマンサクの赤い花を見つけ見入っていると、皆に随分と遅れをとってしまう哲郎。やっと鞍部に着き河内林道に降り立つ。

1時間の昼食休憩を終え下山開始 赤いマルバマンサク

 朝の登りでは気がつかなかった、林道の斜面にカタクリのツボミを見つけたJOEさん、我々も見入っていると、その横にたくさんのオオバキスミレの群生を発見し急斜面をよじ登ってカメラに収める。

 P847から下って行き、シャクナゲの群生地に来ると、「暖かい南風で少しは開いてくれたかな」と期待はするが、そんなに簡単には開いてくれないものである。滝谷山分岐では積雪で遅くなったので滝谷山へのルートはあきらめ、朝来たルートで下山することにする。バイパス分岐も考えることなくバイパスを歩き始める。

オオバキスミレの群生に4人は満足する 帰りも芽吹きのバイパスを歩く

 バイパスでやっと芽吹きを見るようになり、マメザクラや足元のイワウチワの花を見ながら急いで歩いて行く。やっと谷に出合い、哲郎はいつものように顔を洗い靴やスパッツを洗う。結局みんなを待たせてしまい、申し訳ありません!雪の植林地を抜け、やっと登山口に帰ってくる。

山頂まで咲いてくれたイワウチワ 雪の植林地を抜け、登山口に帰ってくる

 丁度16時にビラデスト今津に戻り、ユックリと後始末をする。積雪の為予想以上に時間を要し「長い雪道はしんどかった」という我々に対し、雪の好きなJOEさんは「満足です」と一言。小てつさんが用意した冷えたビールを飲みながら今日出合った花々を思い浮かべる哲郎。小てつさんはノンアルコールでまたまたすみません!。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
バイカオウレンが目を楽しませてくれる