大見尾根(花背峠〜寂光院道)//北山
2011.01.04


大見尾根を歩き始めると雪は段々深くなる



2011.1.4 (火) 晴れ  哲、道



行き:北大路バス停 8:02 − 花背峠バス停
大原バス停 15:40 −JR京都駅



コース:
花背峠バス停〜杉峠〜和佐谷峠〜杉峠道出合〜百井青少年キャンプ場〜R477〜寂光院道分岐〜展望台取り付き〜天ガ岳取り付き〜(寂光院道)〜シャクナゲ尾根分岐〜伐採地〜焼杉山・翠黛山取り付き〜寂光院〜大原バス停









 このお正月には雪が随分と降ったようで、やっと北山や比良山系に積雪を見るようになる。「比良で雪を楽しむか! 否ここは恒例の雪見ハイキングにしようか!」と大見尾根に出かけることにする。

 地下鉄北大路駅から地上に上がると、歩道の片隅に雪を見て「北の方は、よく降ったようだ」と言いつつバス停へ向かう。地下鉄で派手はスパッツを付けてきたので、行き交う人々にとって我々二人は異様な姿かも知れない。8時2分広河原行のバスに、カップルの登山客とともに乗る。今日は正月明けの平日なので、空いていて十分に座れる。

 バスが走り出すと家々の屋根に白いものを見るようになり、花背峠に雪が積もっていることを期待する。鞍馬温泉を過ぎても除雪された道に雪はなく、チェーン装備のため15分間停車する。花背峠で降りても道に雪はないが、鉄塔への取付道には十分雪が積もっている。バスを降り、アイゼンを装着するのだが、いつもの痺れるような寒さはなく、今日は暖かいようだ。

鉄塔を目の前にする頃には 新しい林道分岐はいずれも右に

 歩き始めると雪は段々深くなり、鉄塔を目の前にする頃には、積雪40cmとなる。「今日で40cmだから、50cm位積もったようだ」と哲郎。上空の雲の流れは速く、北山しぐれ、時々小雪が舞う。この道には車の跡と踏跡が続き、お正月に誰かさんが楽しんだようだ。杉峠のお地蔵さんが見えるので、例年より積雪は少ないようだ。

 残土処理場を過ぎると、北西の風を受け植林地の中を歩くことになる。いつの間にか踏跡は消え、どうやら雪が深くなったのか、引き返したようだ。左手に新しい林道が出来ていて、雪の時はまぎわらしい。再び新しい林道の分岐に出合うが、いずれも右にとる。道はP841を巻くように、ほぼ水平に続き心地よく歩いて行く。

チロル小屋 和佐谷峠から百井キャンプ場へ

 この付近から雪はさらに深くなり、ワダチも消え、車も引き返したようだ。白い道にはウサギやシカの足跡だけが続いている。そのうちにちょっと開けた所を通り過ぎる。この付近は「チロル小屋」と呼ばれていたが、左手の小屋はもう崩れていている。右手の小屋の横には何故か廃車が置いてある。これを右に折れてもキャンプ場に下ることができるが、我々は和佐谷峠を目指す。少し進むと再び北西の風を受ける植林地、例年のように道の雪も波打って積もる。

 ここを通り過ぎると、すぐに標識が目立つ和佐谷峠に着く。今日、歩き始めた時から「2〜3日前から、足首が捻挫したようで、ちょっと痛い」と言いつつ、ゆっくりと歩く道子。「お正月、何もしていなのに?」と哲郎。派手な標識の20m先に、百井キャンプ場への小さな標識がある。早速、峠を下り始める二人。植林地の中、風で葉が落ちていて綺麗とは言えない雪の中を歩いて行く。そのうち谷に出合い、谷を渡るとすぐに林道終点に出合う。

植林地の中、風で葉が落ちていて 広場の積雪は30〜40cmと少ない

 林道に乗ると緩やかに行き、橋を渡り右下に広がるキャンプ場へ降りて行く。この広場の積雪は30〜40cmと少なく、今年はスイスイ歩くことが出来る。キャンプ場のカマド場に着き、少し早いが昼食とする。蛇口から凍結防止用の水が流れている横で、オニギリを食べる。ここは屋根があるので、雪が降っている時はとても助かる。15分の昼食休憩も終わり、キャンプ場の入口へと向かう、右手の建物のウッドデッキに雪が積もっていないので、例年より雪が少ないのが分かる。

 R477号線に出合い、右に折れ百井峠へと歩き始める。道は綺麗に除雪してあるが、薄い残雪が滑るので、R477はアイゼンが必要である。狭い国道、後ろから車が2台追い越して行くので、道端の雪の上に乗り車を避ける。左手の斜面に林道が続き、ほぼ国道と平行に走っていて、「こんな林道、あったかいな〜」。標高700m、寂光院道の取付に着き左へ進入するが、先ほどの林道がここまで続いていて、その先、百井峠へと向かっている。この寂光院道に踏跡があり、「お正月に、楽しんだ人がいる」とすぐの鞍部に着くが、その先で踏跡も消え、雪が多いのを見て引き返したようだ。

標高700m、寂光院道の取付を左へ進入 【15】は、まだ表面に青い保護シートが

 しばらく植林地の中の斜面を巻いて行くのだが、道子が「お先へどうぞ」と言うので哲郎が前を歩くことになるが、細い急斜面の横道、積雪が多いと歩きにくい。植林地を抜けると、樹木の中、心地よい歩きが続く。この道には新しいレスキューポイントの標識が新設され、それも大きくて立派なものである。大原から通しナンバーが付いていて最後の【15】は、まだ表面に青い保護シートが付いている。

 標高710m付近から一登りして、一段高い横道に変わり、右上すぐの所に花背峠から展望台の尾根が見えている。展望台への分岐を過ぎ、天ケ岳への分岐に着くと、若いカップルが道で昼食をとっている。今日初めての出会いである。彼らは鞍馬からやって来て、大原へ向かうと言う。我々は先に大原へ向かうことになるが、ここからは踏跡があり、我々はそのトレースを利用する。

展望台への分岐 やっと植林地のネットを見て

 寂光院道は天ケ岳分岐を過ぎると、積雪が少なくなるのだが、この付近はよく積もっていて、積雪40cmは、いつまでも続く。しばらくして岩場と言えばシャクナゲ、比良山系と同じように、たくさんの花芽を付けているので、今年の5月連休には目を楽しませてくれるだろう。もう二人は十分雪を楽しんだようであるが、大原へはまだ遠く、しばらく雑木の尾根道が続く。やっとシャクナゲ尾根分岐に着き小休止とする。

 この寂光院道は、緩やかなユリ道が続き、快適な道なのだが、中々高度が下がってくれない。それに尾根道と斜面の横道が何回か繰り返され、同じような光景が続く。やっと植林地のネットを見て、二人は「もうすぐ、焼杉山分岐から大原へ下れる」と思うが、このネットも長く続く。そのうち西方が開け遠くに静原の町が見えて来ると、焼杉山分岐に着く。分岐から大原への下りはゴロゴロ石で歩きにくいのだが、雪が積もって今日は歩きよい。それにアイゼンをしているので、道から外れて歩くこともでき、難なく林道に降り立つ。

分岐から大原へ 難なく林道に降り立つ

 大原への道はいつもより雪が多く、アイゼンを付けてまま歩くことになる。寂光院まで来てやっとアイゼンを外し歩き始めると、お土産店のおかみさんが「どこから、きはった?」と声がかかる。寂光院のトイレ前で着替えて、二人はゆっくりと道や田畑に積雪が残る大原の集落の中を歩き、大原バス停へと向かう。











雨や雪が天から降ってもとに戻らず、
必ず地を潤し、
それに物を生えさせ、
芽を出させ、
種蒔く者には種を与え、
食べる者にはパンを与える。

イザヤ書 【55−10】
道や田畑に積雪が残る大原の集落の中を歩き