小塩山(大原野森林公園〜カタクリ谷)//西山
2011.04.24


 
ヤマザクラが続き西山は春爛漫


2011.04.24 (日) 晴れ一時雨/雹  哲、道

行き:JR向日町10:35(阪急バス)− 善峯バス停
帰り:南春日町バス停16:44 − JR向日町


コース:
善峯バス停〜杉谷〜大原野森林公園休憩所〜(谷を登る)〜小塩山〜カタクリ保護区〜天皇御陵道〜南春日町バス停






 

 哲郎が今週行く予定にとカレンダーに小さく書いていた「オシロ」(比良のオシロ谷)、道子は小塩山と勘違いしユックリの準備、結局小塩山のカタクリを見に出かけることになる。

 善峯行きのバス、阪急東向日からどっと乗ってきて一杯になる。狭い道をクネクネと善峯へ向かうが、所々に遅咲きのサクラが咲いていて、乗客はもう春を一杯感じているようだ。終点の善峯で降り、すぐに杉谷への道を登り始めるが、後を追ってくる人は少なく、皆さんポンポン山へ向かうようだ。足元には日差しを受け、シャガやスミレが続く中、標高差100m以上ジグザグに登って行く。

シャガが続く中を登って行く 標高差100m以上ジグザグに登る

 途中から旧道を歩こうとスパッツを着け、ミツバツツジの花の下を登って行く。標高450mを過ぎる頃、勾配は緩やかになり、前方が明るくなると杉谷の集落に着く。民家の軒先には山菜の無人販売があるが、今日は生シイタケ、美味しそうだと2つ頂くことにする。すぐの東海自然歩道の杉谷分岐を過ぎると、目の前にヤマザクラが満開の西山の山々が見えてくる。「何処から登る?」と道子、今日は遅い出発なので「大原野森林公園休憩所で、お昼にしよう」と哲郎。

前方が明るくなると杉谷の集落に着く 今日は生シイタケを2つ頂く

 道沿いの斜面には赤いヤブツバキの花が続き、ヤマザクラやミツバツツジを楽しんで逢坂峠を過ぎると、植林地の中を歩くことになる。川沿いの植林地にはミヤマカタバミが続くが、天候が悪いせいかみんな花が閉じている。「そう言えば、朝晴れていたのに!」と上空を見上げると、どんより曇ってきて遠くでカミナリの音が聞こえてくる。「急ごう!」と二人は速足になり森林公園休憩所へ向かう。

春爛漫の山々を楽しんで歩く ミヤマカタバミは開いてくれない

 休憩所に着くと、先客のグループが食事の準備中で、採ってきた山菜を天ぷらにするようである。我々もイスに座りオニギリを食べ始めると、カミナリとともにきつい雨が降ってくる。そのうち雨は霰に変わり、皆は「雹や!ヒョウや!」と突然の天候の急変に驚いている。寒冷前線のようなので「すぐに上がるだろう」としばらくこの休憩所でユックリすることにする。

 この休憩所には、次々に登山客が飛び込んできては、雨が上がるのを待つようだ。寒くなってきたのか、傍にあるストーブを当たる人もいる。1時間たってやっと西の空も明るくなってきたので、哲郎は外に出て様子を伺う。「もう降らないだろう!」と予定通り花の観察に出かけることにする。

大原野森林公園の休憩所へ急ぐ 立派な休憩所でお昼とする

 小塩山へは休憩所入口にある谷を登って行く。この谷では春の野草を楽しむ事が出来るが「今年は、どうなんだろう」と楽しみに谷を登って行く。足元にニリンソウが見えてくるが、花は小さく開いてはくれない。登るにつれフタバアオイが増えてきて、ニリンソウやエンレイソウも増えてくる。後ろからやって来る女性二人に、「ここにニリンソウが」「フタバアオイが」「ここにエンレイソウが咲いている」と教えると、彼女達は珍しそうに花に見入りデジカメを向ける。

 彼女達は池田からやって来たと言っていて、ポンポン山の後はカタクリを見に行く予定だそうで、カタクリ以外の花も見られて、とても喜んでいるようだ。そのうちカタクリも見えてきたが、この谷のカタクリは先端がただれてきてもう終わっているようだ。彼女たちは熱心に花の観察をしているので、我々は巻き道を進み小塩山へと向かう。

フタバアオイの群生 ヤブツバキの巻き道を歩く

 途中でカタクリを観察していると、彼女達が追いついてきて、「山頂へは道が間違っているよ」と哲郎、小塩山まで彼女達と一緒に行くことにする。薄暗い淳和天皇陵を抜けると、明るくなり山頂の舗装道に出合う。彼女達はやはり、もっとたくさんのカタクリが見たいようで、遅くなるが結局カタクリ保護区へ案内することにする。カタクリN谷へ着くと、監視員と思われる方が、ゲートを閉め帰りかけているではないか。この天候では誰もやって来ないだろうと引き上げているようで、「入口付近だけでも!」と哲郎が頼むと彼は快くゲートを開けてくれる。

 晴れては来たが寒くなってきた谷を下って行き、「あのネットは、あのマークは?」と色々と質問して行くと彼は熱心に答えてくれ、とうとう谷の下の方まで案内してくれる。この天候で花は開いてくれないが、たくさんのカタクリを見た彼女たちは満足したようなので、案内して頂いた方にお礼を言って、我々は下山することにし、早く下山できるであろう天皇御陵道へ向かう。

熱心に観察する池田からやって来た女性 駆けるように御陵道を下る

 下りかけると、彼女達の足の速いこと、「我々より+2時間歩いているのに」と哲郎はビックリ。所々でミツバツツジが咲く御陵道、勾配がゆるくなり竹やぶが見えて来ると南春日町バス停は近い。結局早いバスに間に合い着替えは駅ですることにする。振り向くともう芽吹きの始まった山々を見ながら、バスは出発する。「西山の春は早いな〜」と哲郎の独り言・・・。








地が芽を出し、
園が蒔かれた種を芽生えさせるように、


【イザヤ 61−11】
やっと開いたカタクリを見つける