三重嶽(能登又道〜北尾根〜本谷)//高島トレイル
2011.11.03


 
近江坂の支尾根を下り本谷源流へ
本谷橋まで谷遡行を楽しむ


2011.11.03 (木・祝) 晴れ 小てつ、哲、道

往復車利用:京都 − 河内谷林道ゲート

コース:
河内谷林道ゲート〜能登又登山口〜本谷コース出合〜三重嶽〜太尾分岐から北尾根〜P943〜P887〜P889〜大日分岐(近江坂出合)〜大御影山への尾根の途中で支尾根を下る〜本谷源流〜本谷橋〜河内谷林道ゲート

注意:
◆本谷は源流から本谷橋まで緩やかな流れですが、何度も渡渉するので足元はシッカリしてください。また途中で両岸が切り立った崖に出遭います。本流を辿って行くより、ここは右岸の斜面を登って行くほうが安全です。斜面に一部ですが道が残っています。最後は左岸の植林地を抜けると本谷橋傍の河内谷林道に出合ます。
◆本谷は穏やかですが距離が長くルート選定が必要なので、初心者だけで踏み入らないようお願いします。







 「三重嶽へ行きましょう」と小てつさん、河内谷の素晴らしい紅葉を思い出し出かけることになる。R303号から石田川沿いの道を進むが、周囲の木々は余り紅葉していなくて「ちょっと、早かったか!」。石田川ダムでトイレを借り、川沿いを北上して行くと紅葉が目立つようになり「やれやれ」と一安心する。

 落合の東屋の分岐で河内谷林道へ進入しゲート前へ向かう。路面は荒れているが難なく進むことが出来る。ゲート前は2〜3台駐車可能だが、先行者がいなくてこれまた「やれやれ」と言うことになる。

 早速河内谷沿いを歩き始めると、日が高くなるにつれ綺麗な紅葉が目を楽しませてくれる。この林道のキタヤマブシは終わっているが、道端に名残の花を見る。

綺麗な紅葉が目を楽しませてくれ 名残のキタヤマブシを見る

 「登山口まで15分や」と言っていた小てつさん、でも紅葉見物でユックリして20分で能登又コースの登山口に着く。コースは能登又谷の北にある尾根であるが、登山口から少し奥に進み薄い踏跡がある急斜面を登って行き、標高差50mも登れば尾根に乗る。

 しばらく急登が続き、狂い咲きしているシャクナゲをかき分け、その後は花は目立たないが立派な黒い実をつけたユズリハが続く。

登山口から少し奥に進み急斜面を登る 立派な黒い実をつけたユズリハ

 標高650mを過ぎると、やっと勾配が緩やかになってきて紅葉も目立つようになる。標高830mを過ぎた所で本谷コースに出合うが「本谷コースの方がもっときつい!」と小てつさん。ここから緩やかな登りに変わり、ブナの大木の数も段々と増えてきて、ユックリと紅葉を見ながら登って行く。

勾配が緩やかになると紅葉も目立つように ブナの大木の数もだんだん増えてきて

 今までブナの黄葉と言えば茶色く枯れた葉と思っていた哲郎、こんなに綺麗な黄葉は見たことが無く、しばらく続くブナの黄葉に感動してしまう哲郎と道子である。ブナ林を抜けると山頂に近いのだろう低木の雑木が続き、東南尾根(長尾)コースに出合う。

ブナの黄葉に感動してしまう ブナ林を抜けると低木の雑木が続き

 長尾の分岐を過ぎるとすぐに三重嶽山頂に着き小休止する。「お昼にはチョット早い!」と大御影山へ向かうため、感じの良い登山道を西へ進むと数分で北尾根への分岐に着く。

 高島トレイルの分岐には立派な標識が立ち、高島トレイルを歩く限り迷うことは無い。標識によると「←武奈ケ嶽5.7Km」「大御影山6.1Km→」とあり、丁度三重嶽がそれらの中間にあるようだ。右にとり大御影山へ歩き始める。

すぐに三重嶽山頂に着き小休止する 感じの良い登山道を西へ進むと

 なだらかな北尾根、高度は一向に下がらない。しばらくサワフタギの青い実が続く。突然「ワー!」と目の前に広がる黄色いじゅうたんを見て、「高島トレイルに、こんな素敵な所があるなんて」と二人は鈴鹿山系を歩いているかのように、これまた感動する。

 一登りした所で北に薄っすらと見える日本海を眺める。黄色いじゅうたんは枯れたシダでしばらく続く。P943まで来てチョットした木陰で昼食とする。

目の前に広がる黄色いじゅうたんを見て 北に見える日本海を眺める

 日が当たっても丁度良いという気候、小てつさんから味噌汁を頂いて周囲の山々を見ながらオニギリを食べる。30分の昼食休憩も終わり再び北へと歩き始める。雪深いのだろう、細い雑木はみなクネクネと立ち面白い。

 細いブナの林を抜けるとP887へ着く。大御影山は真横にあるのだが、尾根はまだまだ北へと続き、歩くにつれ大御影山は遠ざかって行く。谷の素晴らしい紅葉を見ながら細くなった尾根を進み、一登りしてP889を通り過ぎる。

細い雑木はみなクネクネと曲がっていて 谷の素晴らしい紅葉を見ながらP889へ

 P889から尾根は緩やかに北に伸びている。ここにも美しい紅葉が続き快適な歩きが続く。P889から15分で標識のある大日尾根分岐に着き、ここで近江坂に出合ったことになる。北の大日尾根のブナ林も綺麗なようだが、我々は東に下って行き大御影山へと進んで行く。

美しい紅葉が続き快適な歩きが続く 大日尾根分岐に着き、近江坂に出合う

 近江坂を東へ下って行くと細い溝状の道に変わり、ハナヒリノキが足元に続き尾根は南東へ変わる。美しいブナ林を歩きながら「美しい所や!」と言いつつも「もう尾根の紅葉は良いだろう」と谷筋の好きな哲郎は「本谷を下ってみよう」と小てつさんに勧める。

ハナヒリノキが足元に続き 美しいブナ林を歩きながら

 大御影山への鞍部に来て、尾根が東へ向いたところで南に延びる支尾根を下って行くと、10分で下り切り本谷源流に出合う。「素晴らしい!」と、そこで三人は目の前に美しい光景を目にする。源流の紅葉をしばらく楽しんだ後、三人はユックリと谷を下り始める。

 谷の流れは地形図の通り緩やかで、その谷沿いを右に左にと渡渉しながら下って行く。谷沿いには草地が続き踏跡は無いが難なく歩くことが出来る。

三人は目の前に美しい光景を目にする 三人はユックリと谷を下り始める

 緩やかな谷を心地よく下って行くと、小さな支流に出合い、谷はだんだん広くなり水量も増えてきて、谷沿いは水面から少しずつ離れて高くなってくる。そうなると渡渉する時、谷に降りたり登ったりで時間がかかるようになる。

 谷の中を歩いたり、谷から離れたりして下って行くと、そのうち目の前に大岩が見えて来て一登りして様子を伺うと、両岸が切り立っていて谷の中を下るか、斜面を迂回するか・・・。

 ここは安全をみて、右岸の斜面を登り迂回することにする。斜面を登って行くと道があり、簡単に崖を迂回することが出来る。斜面を下って振り返ってみると10数mの崖であったが、谷に滝のようなものはない。谷を歩けるかも知れないが、この谷の石は滑りやすいので迂回して正解のようだ。

谷沿いは水面から少しずつ離れて高く 振り返ってみると10数mの崖であったが

 もう谷沿いに穏やかな草地は無くなり、谷も谷らしくなり崖も増えてきて簡単に渡渉できなくなり、コース選定が必要になってくる。本谷橋までもう少しなのだが、簡単に進めなくなる。

 でも幸いなことに目の前に植林地が現われてきて、「植林地=歩ける」という哲郎の法則。結局右に左にと植林地を渡渉しながら歩くことができ、そのうち前方に本谷橋を見て「やれやれ」と河内谷林道に降り立つ。

でも幸いなことに目の前に植林地が 「やれやれ」と河内谷林道に降り立つ

 本谷の三重嶽登山口に、10名ほどの登山客をみてゲートへと下って行く。山合の日暮れは早く、少しずつ暗くなっていく林道を紅葉を楽しみながら歩いて行く。ゲートには先ほどの登山者の車だろう+2台止まっている。小てつさんが準備してくれたビールを飲みながらユックリと後始末した後、薄暗くなった林道を京都への帰路に着く。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
色鮮やかなマユミの実