ナカマタ(滝又ノ滝〜伏見坂)//北山
2011.01.15


茶呑峠への進行をあきらめ
最後の鉄塔から余野へ下ることにする



2011.1.15 (土) 晴れ  哲、道


行き:JR京都駅バス停 7:50 − 愛宕道バス停(JRバス 1030円)
 
帰り:滝ノ町バス停 15:54− JR京都駅バス停(JRバス 990円)



コース:
愛宕道バス停〜滝又ノ滝入口〜轟谷分岐〜滝又ノ滝〜林道終点【トレイル京北5】〜余野分岐【トレイル京北6】を右へ〜余野〜【トレイル10】分岐〜伏見坂【トレイル11】〜P520〜鉄塔〜最後の鉄塔から南西の尾根を下る〜余野〜滝ノ町バス停


注意:
■東俣山(ナカマタ)の登山口
・昔のコースはログハウス風の家が立ち並ぶ所にある地形図【・466】の分岐から林道を右にとり、東俣山の支尾根に取り付いていたが、現在は鉄のゲートが閉めてあるので通れません。【・466】の分岐から少し北へ進み、射撃場の排水路と、新しくできた果樹園の間の細い斜面を登って行くと、東俣山への支尾根に出合います。

■滝又ノ滝から余野へ
・このコースは現在、京都トレイルの京北コースとして整備されました。滝上の林道終点が【京北5】、余野への林道分岐が【京北6】です。【京北6】から北のP533付近は、伐採中でネットも多く歩きにくいので【京北6】からは、東へとりトレイル道を余野へ下りて下さい。








 この週末には第一級の寒気がやって来るという予報、「比良や北山の深山は、無理のようだ!」と北山の西の方は雪が少ないので、周山方面へ出かけることになる。

 冬の寒い日にもかかわらず、朝から多くの観光客で賑わうJR京都駅、「寒い!」とバス発車まで、暖房のあるバス待合室で過ごす。周山行のバスに乗るが、冬には他に登山客を見ることはない。乗客は皆 市街地で降り、バスは乗客二人で高雄へ向かう。窓から白いものが見えず、同じ京都でもこんなに違うものかと思ってしまう。バスが中川の集落を過ぎる頃から、やっと山々に白いものを見るようになる。

 愛宕道バス停で降り、反対側にあるバス待合室の中で準備する。民家の屋根には20cm程度の雪が残り、国道沿いは冷え冷えとしている。そこへ近所のおじさんがやって来て新聞を持って行く。「新聞?」と、どうやらこのバス停は共同の新聞受になっているようだ。「滝又ノ滝へ行く」と告げると、丁寧にその行程を説明してくれる。20分もゆっくり準備したので「そろそろ、出かけようか」と哲郎。

バス待合室の中で準備する 左に折れ滝又ノ滝への道へ進入

 国道を少し南下し、左に折れ滝又ノ滝への道へ進入する。その角に「京北トレイル迂回路」と書いてある。京北トレイルは本来はこの道を通らず、細野へ向かっているようだが、トンネル工事のため、迂回路の表示があるようだ。民家を抜けると【トレイル京北2】の分岐があるが、左へはトンネル工事のために通れないと表示してある。我々は滝へ向かうため、川沿いを直進する。車の通った後の林道はツルツルで、例年のように橋の手前でアイゼンを装着する。

左へはトンネル工事のために通れないと 「トレイル 京北2」の分岐があるが
「トレイル 京北3」轟谷の分岐 橋を渡り右の谷をとる

 すぐに【トレイル 京北3】轟谷の分岐に着き、橋を渡り右の谷をとる。林道は朝から車が通り、この雪での影響を見に行っているようだ。谷沿いの細い道を進んで行くと、雪のために倒れた木が行く手を邪魔をする。身体を上下左右に振りながら、倒木を通過して行くのだが、雪の時はいつも倒木があり、滝まで時間がかかってしまう。

 やっと谷が広がり、古い小屋のある所を通り過ぎると、雑木が整備されたフェンス沿いに歩く。ここは切り開いてあるので明るいが、その分雪は深くなる。小さな谷だが、渡渉を数回繰り返すことになる。前回丸太が並んでいるだけであったが、横木が打たれ、やっと利用できる木橋になったようだ。それでも雪が積もっているので、谷の中を渡ることになる。

雪のために倒れた木が行く手を邪魔をする 明るい谷間

 明るい谷間も終わり、最後の渡渉で右岸へ移り、植林の中を歩いて行くと、滝手前の大きい岩に出合う。今日はたくさんのツララを見るが、落ちてくれば危険なので、慎重に通り抜け滝又ノ滝に着く。残念ながら滝は凍ってはいないので、一見した後、すぐに引き返すことになる。大岩の下に【トレイル 京北4】の標識があり、余野へはここから岩を登って滝上に上がる。ここの登り、雪の時はちょっとしたスリルがあったが、今は目の前に階段とロープと転落防止のネットがあり、誰もスリルを感じないだろう。

残念ながら滝は凍ってはいない 階段とロープと転落防止のネット

 滝上の雑木道にもネットが続き、ちょっとやりすぎのような感じはするが、トレイルの関係者にとっては、仕方がないことかも知れない。橋を渡り【トレイル 京北5】の林道終点に着く。林道を歩き始めると、2台の車に出合い、ここでも雪の影響を調べているようだ。雪のため林道で行き来したのだろう、ツルツルでアイゼンがなければ歩けない。まだまだ寒いのだろう、歩く音がいつものようにザクザクではなく、今日はバリバリと響く。

橋を渡り「トレイル 京北5」の林道終点に 細いスギの木は、集団で曲がっていて

 雪が積もりやすい所の細いスギの木は、集団で曲がっていて「もったいない!」と哲郎。この林道には多くの分岐があるが、そこにはトレイルの標識があり、迷うことはない。【トレイル 京北6】の分岐に出合い右にとり、今日は余野へ下ることにする。林道の雪は少なくなるが、凍っていてその上をアイゼンでバリバリと下って行く。道路脇の斜面にはツララが続き、何故か道子はそれをたたきながら歩く。

「トレイル 京北6」の分岐に出合い右に 目の前には余野の田畑が広がり

 最後は植林地を真っすぐに下り、林道の取付へ出る。目の前には余野の田畑が広がり、その白さが眩しい。ケモノよけゲートを過ぎた所の田んぼの真中で昼食とする。10分の昼食休憩後、東にとり舗装道【トレイル 京北9】に出合う。ここには滝又ノ滝の立派な看板があり、ここで左に折れ、ナカマタへと向かう。除雪されているのでアイゼンを外し、手に持って歩くことになる。

 北へしばらく進むと、【トレイル 京北10】の分岐に出合う。右は伏見坂と書いてあるので、トレイル道のようだ。雪でおおわれている道は、地道か新しい林道か分からないが、「地形図の位置と違うな」と今日はこの伏見坂を登り、西町から茶呑峠へ向かうことにする。

「トレイル 京北10」右の伏見坂へ 伏見坂の峠【トレイル 京北11】に着き

 アイゼンを付け、植林地の中を緩やかに登って行くと、峠【トレイル 京北11】に着き小休止、「今日は、ここから尾根筋を進み、茶呑峠へ行ってみるか!」と又ルートを変更する哲郎。早速、垰から斜面を登り始めると、東側に植林地が続き、稜線にはネットが続くので、そのネットに沿って歩くことにする。雪も深くなく「これだったら問題ないだろう!」と茶呑峠へと歩き始める。P520への登りに差しかかる手前で、「下に林道がある!」と道子。「20〜30mの登りだから」と哲郎はピークを直登することにする。

 広いピークには赤テープがあり、これを過ぎるとネットが目の前から左下へ下がってくる。「何や、これは!」とネットに沿って左下へ下って行くと、林道近くまで来て、最後は林道に降りることになる。「仕方がない」としばらく林道を歩いて行くと林道も終わり、再び斜面を登り尾根を歩くことにする。そこには再びネットが続くが、このネットは西側の植林地のものだろうか?、よく分からないのでネットの東側を歩くことにする。

峠からネット沿いに尾根を進む 雑木の中のP520

 しばらく歩いて行くと、左手にもう一つネットが見えて、ネットとネットの間を歩くことができ、「道があるようだ」と途中でネットとネットの間を歩くことにする。大体ネットは植林を保護するものだが、この雑木の中、2本のネットが平行に続くので、二人とも「???」。そのうち前方に送電線の鉄塔が見えてきて、「この道は巡視路なんだ!」と言うことになる。鉄塔の周囲は伐採されていて、積雪も深くなる。

ネットとネットの間を歩くことができ 鉄塔の周囲は伐採されていて、積雪も深く

 最後の送電線の鉄塔に辿り着くが、もう13時30分、まだ射撃場のナカマタ取付まで進んでいないことになる。「このままだと、茶呑峠は15時を回るやろ」と哲郎、この鉄塔から余野へ下ることにする。休む間もなく鉄塔の回りにあるネット沿いに、南西への尾根を下り始める。伐採地の深い雪、所々凹地にはまる。右下には果樹園がチラチラ見え、「いつものルートからナカマタを登れば、今頃茶呑峠に着いているやろ」と反省する。

最後の送電線の鉄塔に辿り着く 所々凹地にはまりながら下山開始

 二本目の送電線の鉄塔のそばを通り、緩やかな雑木の斜面を下って行く。下りは早いもので、あっと言う間に下り切り、余野への舗装道へ降り立つ。アイゼンを外し、道路沿いの川で洗い、水が切れるまで、しばらく持って歩くことにする。余野の集落に入ると、床柱を作っているオヤジさんに出会い、「大変だったろう!」と声を掛けてくれる。再び歩き始めると、畑から帰ってきたのだろうか、女性の方が、これまた「山は大変やろ!」と声を掛けてくれる。余野の集落の人は開放的なのか、話も弾み心地よい。

下りは早いもので、あっという間に
余野への舗装道へ降り立つ
舗装道を余野へ向かう

 余野からは余野川沿いの道が続き、バスまでは時間があると、のんびりと滝ノ町へ向かう。30分で滝ノ町バス停に着き、バスまでは30分あると、バス停の中でゆっくりと後始末をする。やって来たJR京都駅行のバスに乗ると、すぐに吹雪いてきて、「鉄塔から茶呑峠へ向かっていたら、峠から周山まで吹雪の中を、歩くことになっただろう」と哲郎、なんて言っているうちに横で道子は、もう眠りに入っている。











主は泉を谷に送り、
山々の間を流れさせ、


詩篇 【 104−10 】
滝ノ町バス停(京都方面)
バス停小屋は反対側(周山方面)にある