武奈ケ岳 (御殿山〜西南凌〜細川道)//比良
2012.03.10


 
北稜から細川道の細い尾根を下って行く


2012.03.10 (土) 曇り  哲、道

行き:JR京都駅7:58 = JR堅田駅バス停8:45− 坊村
帰り:細川バス停15:37 − JR堅田駅16:38 = JR京都駅


コース:
坊村バス停〜(御殿山コース)〜P846〜冬道で見晴台〜御殿山〜ワサビ峠〜西南凌〜△武奈ケ岳〜北稜細川道下山口〜P706〜お墓〜細川バス停

注意:
◆積雪時、細川道にトレースはありません。標高1070mと1000mでの支尾根の分岐を間違えないよう注意が必要です。・706を過ぎると尾根の右よりを進み植林地へ進入すると作業道に出合います。積雪時はトレース無く初心者危険コースです。
◆冬季京都バスは運休しています。15:37発堅田行き近若バスに乗り遅れた場合は少し北にある朽木方面の細川バス停から16:24、17:30発安曇川行きに乗ってください。






 前回、小てつさん計画の武奈ケ岳登山、道子がインフルエンザにかかりキャンセルすることになる。「遅くなったが雪の武奈ケ岳を楽しもう!」と二人で出かけることになる。JR堅田駅8:45発(3/17より8:50発)細川行きのバスはほぼ満員で出発する。

 坊村でほとんどの乗客が降りトイレ前で準備できたグループから出発していく。三宝橋を渡り登山口に来ると、「お先にどうぞ」と先行していたグループが道を空けてくれる。

坊村で降りトイレ前で準備する 三宝橋を渡り登山口に

 植林地の斜面を登り始めるが、植林地に雪は無く、登山道がぬかるんでいて歩きにくい。「あのグループのピンクの人、以前同行したHさんとちゃう?」と道子、「じゃあ、追い着いてきたら挨拶をしよう!」と言うことになるが、斜面を登って行くにつれグループはどんどん離れて行き、「あの快足のHさんやった?」と哲郎。

 標高500mを過ぎると雑木も現われてきて心も紛れ、雪もチラチラ見えてくる。やっと、この支尾根の標高690mのピークにきて、ここでアイゼンを付けることにする。そのうちHさんのグループもやって来て道子が挨拶に伺う。ここからP846への登りが始まるが、今日は夏道に続くトレースに従い歩き始める。

御殿山コース、植林地に雪は無く 支尾根のピークにきて、アイゼンを付ける

 斜面をジグザグに登って行くが、前を歩く男性が時々滑って危なかしそう。足元を見ると簡易型の軽アイゼンで、歯が短く効かないようだ。近づくと危ないので少し離れて歩くことにする。

 標高差100mの急坂を難なく登り、P846の横を進み夏道分岐に着く。斜面を巻く夏道にトレースは無く、まだまだ積雪深く歩けないようだ。尾根を直進する冬道を登り始めると、雪がだんだん増えてきて、やっと雪山という感じがしてくる。

P846への斜面の登りをジグザグに 夏道分岐を過ぎると雪が増えてきて

 小さなピークを越えると北西の風が当たる尾根を登って行く。ここには毎年のように数mの雪庇が出来ていて、その上を歩くことになる。周囲の木々には樹氷が着いているが、強風で飛んできて顔に当たり痛いし、耳の中にも飛び込んでくるので帽子を深く被って歩くことになる。やっと見晴台に着くが雪深く展望も無いので休むことなく先へと進む。

雪庇が出来ていて、その上を歩くことになる やっと見晴台に着くが雪深く

 見晴台から御殿山へは雑木の中が歩けないので、ここも尾根の北側寄りに歩くことになり冷たい風を受ける。でも樹氷の中を歩いて行くので苦にならない。見晴台から10分で御殿山山頂に立つ。これから登る武奈ケ岳はガスに覆われて見えない。ここも風が強いのですぐにワサビ峠へと下って行く。

でも樹氷の中を歩いて行くので 武奈ケ岳はガスに覆われて見えない

 ワサビ峠の雪庇もまだまだ残っていて、ワサビ峠の標識も埋まっていて、峠はまだまだ雪深い。いつもワサビ峠で昼食とするが風がつよくもう少し先へと進む。西南凌を登って行き、途中風の弱い斜面を見つけ昼食とする。10分の昼食時間だが、手袋を外した二人は手が痛くなり急いで食べ終え早々に西南凌を登って行く。

ワサビ峠の雪庇もまだまだ残っていて ワサビ峠の標識も埋まっていて

 ピークを登りきっても指先の痛みがとれず「しまった!、食べなかったら良かった!」と哲郎。二人は手袋を補充し再び歩き始めると、やっと指先の痛みがとれ「やれやれ!!」と思ったら、今度は強風の中ガスが立ちこめて前が見えなくなる。二人は西南凌の最後のピークを下を向いたまま一歩ずつ登って行く。やっとコヤマノ岳分岐に出合い、「やれやれ」と武奈ケ岳山頂に着く。

強風の西南凌、ガスで前が見えなくなる 「やれやれ」と武奈ケ岳山頂に着く

 山頂は当然のように風が強く、すぐに下山を開始する。予定していた細川道を下る為北稜を下って行き細川道の下山口へ向かう。こんな天候なので武奈ケ岳から北側には踏跡は無く、凍った雪の表面を歩いて行く。細川道は北稜が大きく下って行く手前にある西への支尾根であり、早速支尾根へ進入する。

武奈ケ岳から北側には踏跡は無く 早速細川道の支尾根へ進入する

 最初は細い尾根が続き左右に落ちないように尾根の中央付近を下って行く。でもいつもより木が倒れていて少々歩きにくい。そのうちだんだん尾根が広くなると、歩きやすい所を選んで下りて行くようになる。しかし尾根を外して下って行くと変な支尾根へ迷い込みやすいので注意が必要で、特に標高1070mと1000m付近にある支尾根の分岐は要注意です。尾根が広がってくると雑木も増え、樹氷を楽しみながら下って行く。

最初は細い尾根が続き 樹氷を楽しみながら下って行く

 標高1000m付近の尾根分岐で右へ進み北寄りの尾根を取る。標高1000mを切ると雪が柔らかくなり、そのうち急斜面が続き歩き憎くなる。新雪であればワカンをする所だが、倒木の周りの雪は浮いているので大きくはまり、危険なのでアイゼンだけで我慢して下って行く。風が納まってきたのだろう前方にシラクラの山並みが見えてくる。

 標高900m付近から大きな石が多い急斜面を下ることになるが、この付近は雪が少なくて柔らかいので、とても歩きにくいということになる。二人とも何度も何度も足を取られこけてしまい、いつもより時間がかかってしまう。やっと・706の丘が見えて来て、ここで小休止とする。

前方にシラクラの山並みが見えてくる ・706の丘が見えて来て、ここで小休止

 丁度14時00分、山頂から70分かかり、今日は時間がかかっている様だ。でも15時前には着きそうなので、今日は堅田行きのバスに乗れそうである。・706の雪の状態からしばらく続く緩やかな雑木の斜面は楽に歩けるだろうと思っていたが、結構雪深く何度も足を取られることになる。

 だらだらした尾根をチョット右寄りに下って行くと植林地にであう。植林地に入ると雪がなくなり、ここでアイゼンを外す。ここから作業道に従い下って行く。そのうち左にジグザグに下って行き、谷に突き当たったところから植林地の斜面を巻いて行く。送電線の下を抜けると地道に出合い、ここが細川道の取付である。右に進みお墓からは簡易舗装の道を下り八幡谷横にある細川バス停に着く。

右寄りに下って行くと植林地にであう 送電線の下を抜けると地道に出合い

 14時40分にバス停に到着する。雪の状態が悪く時間がかかってしまったがバスまで約1時間待つことになる。哲郎は八幡谷に降りアイゼンやストックやスパッツを洗う。

 時間に余裕があるのでフキノトウを収穫しながら梅ノ木方面へ歩いても良いが、小雨が降ってきたので、細川でバスを待つことにする。バス停付近には「細川城址」「細川名水」「河童村」といろいろな看板やのぼりが目立ち「チョット賑やかになった」と近所のおばあさんと立ち話する道子。やって来た15時37分発のバスにのりJR堅田駅へと向かう。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
看板やのぼりが目立つ細川バス停