堂満岳(奥ノ深谷〜南比良峠〜堂満東稜道)//比良
2012.11.10


 
紅葉の堂満東稜道を下る


2012.11.10 (土) 曇り時々雨のち晴れ  哲、道

行き:JR京都7:58 = JR堅田バス停8:50 − 坊村(江若バス)
帰り:JR比良駅15:53 = JR京都駅(JR湖西線)


コース:
坊村バス停〜明王谷林道〜牛コバ〜奥ノ深谷道〜大橋〜水晶小屋〜南比良峠〜堂満岳〜堂満東稜道〜民家出合〜JR比良駅

注意:
◆南比良峠から堂満岳へ直登する尾根に道はありません。急坂の雑木の藪を登ります(初心者危険)。
◆奥ノ深谷道、渡渉地点の橋は流失しありません、ロープより少し(10mまたは30m)上流に進むと難なく渡渉できます。









 「今日は奥の深谷の紅葉見物だ!」と出かける。先日出町柳からのバスで1時間も立ったので、今日は堅田からのバスでゆっくり出かけることにする。JR堅田駅で降りバス停へ急ぐと、男性が1人いて二人は2番目に並ぶ。新快速がやってくると列は長く伸び80人程度並ぶ。

 臨時便に乗るが平で降りる人の両替に時間がかかり、結局定時便とあまり変わらないことになる。坊村で降り二人は走ってトイレへ向かうが、「落ちました!」と声がかかり、哲郎のデジカメが地面を転がる。傷がついたが機能には影響なかったようで、朝から「やれやれ」の二人。

 準備も終わり歩き始め比良山荘の紅葉を見て、「奥の深谷の紅葉は期待できる」と一安心する。明王橋の手前にパトカーが止まっていて、登山届を提出するように登山者に呼びかけている。どこに行くか決まっていない二人だが道子が対応しておまわりさんへ渡す。

「登山届を提出するように〜!」と 前方の木が紅葉の目安なのだ

 牛コバへ向かって谷沿の林道を歩き始める。少し進んだところにある駐車スペースの先にある木が紅葉しているので、奥の深谷の紅葉をさらに確信する。高度はまだ低い明王谷林道では紅葉はまだまだだが、汗もかかず快適に歩いていき牛コバに着き小休止、これからの登りに備えて上着を脱ぐ。

林道の紅葉はまだまだだが 牛コバから奥の深谷道へ

 少し登ると汗をかいてきて、結局シャツ1枚に調節する。摺鉢山の支尾根のジグザグの登りは標高差250m以上続く。今日は晴れという予報だったが、上空は朝からどんより曇っていて、心配していた雨が小粒ながら降ってくる。慌てて雨具を取り出す二人、何度も服を調節するので時間がかかってしまう。

 やっと摺鉢山の取りつきの横道まで登り切り小休止、「あ〜綺麗だ!」と周囲の紅葉を楽しむ。細い横道を歩き始める。最初は薄い紅葉だが、渡渉地点に近づくにつれ綺麗な紅葉を見るようになる。

細い横道の奥ノ深谷道 「綺麗だ」と奥ノ深谷道の紅葉

 少し下って奥の深谷の渡渉点に着く。今日は水量が少ないのだが岩が雨でぬれているので「上流にしよう!」と30m上流の安全な場所で渡渉する。ここから大橋へ向け歩き始める。なだらかな歩きよい登山道が続き、シロモジの黄葉の下を心地よく進んでいき10分で大橋に着く。

奥の深谷の渡渉地点に着く シロモジの黄葉が続き心地よく大橋へ

 大橋に着きいつものように河原で昼食とする。オニギリを食べながら毎年のように橋横の木を鑑賞するが、今年の紅葉はまずまずのようだ。15分の昼食休憩も終わり南比良峠へ向け谷を渡る。谷分岐から右俣をとり谷を詰めていく。この付近の紅葉も丁度で、心地よくゆっくりと登って行く。

いつものように大橋の河原で昼食 大橋から南比良峠への紅葉

 谷が細くなると前方に水晶小屋が見えて来て、その横を通り右の谷へと進んで行く。小屋から南比良峠までに2度右へ振るところがあるが、そこには大きな赤い矢印があるので迷うことは無い。登山道に草の緑が続くと左右に雑木の林を見るが、もう峠に近いところでは紅葉は終わって葉が散っている。

 「あれ?」と毎年見る青いサワフタギの実が見当たらない「なぜだろう??」の二人。ヤマボウシの実やサワフタギの実が見当たらない今年は、異常気象だったのだろうか?。左手に堂満岳を見ると比良縦走路に出合う。

谷が細くなると前方に水晶小屋が 南比良峠のお地蔵さん

 南比良峠から深谷を下る予定であったが、縦走路付近の紅葉は終わっているようなので、「堂満岳へ行ってみよう!」と言うことになる。金糞峠方面の堂満登山道まで遠回りするのは面白くないということで直接堂満岳へ登ることにする。哲郎は「西側の斜面から」と思っていたが、道子は「ここ登れそう!」と言うことで、南比良峠から堂満岳へ直接真北に登ることにする。

南比良峠から真北へ登り始める 勾配もきつくなり細い雑木が続く

 最初は太い雑木の間を登って行くが、次第に勾配もきつくなり細い雑木の間を縫うように登って行く。雑木を避けながら、木をつかみながら登って行くと、周囲に真っ赤な紅葉を見るが右手は崖のようなので注意しながら鑑賞する。「真っ赤な紅葉は深谷が一番や!」と哲郎。大きな四角い石の横を通るとすぐに金糞峠からの登山道に出合う。

真っ赤な紅葉を見るが 大きな四角い石の横を通ると

 登り切ったところはシャクナゲが生える堂満岳西ピーク、登山道を右にとるとすぐに堂満岳(△1057m)山頂に着く。堂満岳が初めての二人、「わあ〜!」と素晴らしい展望に感動する。

 今日は天候が悪い登山だったがいつの間にか晴れてきて、くっきりと伊吹山から鈴鹿山系まで見渡せる。「正月に毎年のようにここにやってくるJOEさんの気持ちがわかる!」と道子。しばらく展望を楽しんだ後、堂満東稜道へと下山を開始する。

堂満岳西方ピークの登山道に出る 素晴らしい展望に感動する

 標高差100m急斜面を下ると緩やかな尾根に変わり、紅葉を楽しみながら下ることになる。尾根の右側は深谷の急斜面に接しているので、登山道は尾根の中央か尾根の左側についている。紅葉の尾根が続き標高750mに近づいてくると右手に植林を見るようになる。

標高差100m急斜面を下ると 紅葉を楽しみながら下る

 登山地図ではこの付近から右手の谷へと下っているので注意して歩いていると、標高720m付近で右の植林地へ下って行く道を見る。周りは植林地だが登山道の周りには雑木が残っていて心地よく下って行くと、そのうち谷を下るようになる。

 「石が増えてきた!」と道子、しばらく谷横を下って行き、そのうち谷の中を歩くようになる。ゴロゴロ石の谷を下って行くと、谷から右の植林地を巻いていく登山道を見る。

標高720m付近で右の植林地へ下る ゴロゴロ石の谷を下る

 しばらく植林地の緩やかな横道が続くが、もう紅葉見物は終わったようだ。そのうち植林地の作業道は溝状になりだんだん深くなり、「キララ坂のようだ!」と道子。20分も歩くと分岐に出合い標識を見る。右の道は深谷への道のようで、ここは「←ノタノホリ・イン谷口」へとると、すぐにノタノホリの池に出合う。

「キララ坂のようだ!」 ノタノホリ

 道は北東の尾根に変わりイン谷口へと下って行く。道は再び細い溝状となり歩きにくい。右手の谷へ降り下って行くと、道は谷からさらに右手の支尾根を下るようになる。道には石がゴロゴロしていて歩きにくく、周囲は疎林や植林、見るべきものもなく二人は黙々と下って行く。

 「もう、そろそろ」と言う頃、突然目の前に民家が現れてそこから舗装道が続く。この道はイン谷口からの道の西にある道のようで、すぐのところで「イン谷口10分・JR比良駅30分」の標識を見る。

最後の下りはゴロゴロ石道 突然目の前に民家が現れて
集落入口にある標識 広い道を渡ると

 地図で確認すると、JR比良駅から堂満岳へ登るときは、イン谷口への道よりこの舗装道のほうが近いことを知る。15時15分、「16時前には着くやろ!」と歩き始める。広い道を渡るとJR比良駅が見えてきて、広い田んぼの中を歩いていく。15時40分に駅に着いたので、出合った民家から駅まで25分と、やはりこの道は近かったようだ。

 比良の紅葉を満喫した二人は、やって来た電車から満足げに堂満岳を見上げる。








地が芽を出し、
園が蒔かれた種を芽生えさせるように、


【イザヤ 61−11】
サルトリイバラの果実