廃村八丁 (菅原〜刑部滝〜品谷山)//北山
2012.04.28


 
ダンノ峠から八丁へ向う河原の自然林は
哲郎のお気に入り


2012.04.28 (土) 晴れ  哲、道

行き:北大路駅前バス停 8:02− 菅原バス停
帰り:広河原バス停 17:00 − 北大路駅前バス停


コース:
菅原バス停〜尾根コース取付〜ダンノ峠〜同志社自然環境研究室〜刑部滝〜刑部谷〜四郎五郎道出合〜廃村八丁〜スモモ谷〜品谷峠〜P866〜ダンノ分岐〜佐々里峠〜オバナ谷〜広河原バス停








 今日は廃村八丁へイワウチワ観賞に出かける。北大路駅前バス停には20名ほどの学生達がいて「皆バスに乗るのやろか?」と心配していると、広河原行きのバスの後ろに臨時便がやって来て一安心する。バスが花背の集落に入ると沿道の桜が満開で、広河原まで色々の桜を楽しむ事が出来る。

 菅原で降りると、前のバスからもゾロゾロ降りて来て、今日は約20名が廃村八丁へ向かうようだ。橋の上で準備して前のグループと後ろのグループの間に出発する。

 民家の庭には桜が満開だが、日差しもきつく、もう25℃を越えていて予報どおり今日は暑くなりそうだ。分岐を右にとりホトケ谷に沿って歩くが、登山道にはいつまでもミヤマカタバミの白い花が続く。

満開の桜を見ながら出発する ミヤマカタバミの白い花が続く

 道は植林地に入り日が陰り心地よい。すぐに林道分岐にある谷コース尾根コースの分岐に着くが、今日はイワウチワ観賞なので尾根コースをとる。登り始めると日も当たるようになり、すぐに汗をかいてしまう。しんどい所だが、イワウチワの花がたくさん見えて来て、心地よく登ることが出来る。ダンノ峠で先行グループに追い着き、すぐに峠を下って行く。少し下った所でいつも咲いていてくれるキンキマメザクラを見る。

ダンノ峠で先行グループに追い着き キンキマメザクラ

 谷間に細い流れを見るようになると、周囲に自然林が広がり心地よい歩きが続く。でも河原の雑木はまだ芽吹いていないのが残念である。足元に咲くヤマエンゴサクを観察していると先ほどのグループがやって来たので、先に行ってもらいユックリと春を楽しむことにする。

細い流れを見ると、周囲に自然林が広がり ヤマエンゴサク

 河原が広がって来ると前方右手に同志社自然環境研究室の建物が見えてくるが、夏場雑木の葉が茂ってくると分からないが、冬枯れの時期には良く見える。ここで四郎五郎峠コースと刑部滝コースの分岐に出合うので、今日は滝コースを進んでみる。

 斜面の横道を進み、横道が終わると奈良谷への急斜面を下って行く。ここのシャクナゲはまだツボミが固く、この連休中には開かないようだ。崖のような道にはロープが張ってあるが一部崩れていて、ユックリと降りることになる。この付近は初心者危険コースになってきている。

同志社自然環境研究室の建物が見えてくる 奈良谷への急斜面を下って行く

 奈良谷に出合うと倒木を避けながら下って行き、刑部滝に出合い小休止する。ここから刑部谷に出合い谷沿いを下って行くが、今日は水量が少なく難なく歩くことが出来る。すぐに滝横のハシゴ場に出合うが、ハシゴはもう朽ちてきていてユックリ降りることになる。登山コースを塞ぐ植林や雑木の倒木も増えてきているので、滝コースは以前より時間がかかるようだ。

刑部滝 登山コースを塞ぐ雑木の倒木に出合う

 何度も渡渉して流れが広く緩やかになってくると目の前に雑木の芽吹きを見る。水辺にはエンレイソウ、足元にはミヤバカタバミやイワウチワを見ながら進んで行くと四郎五郎峠からの道に出合う。数分進んで谷を渡り返すと前方に廃村八丁が見えてくる。

流れが広く緩やかになってくると 最後の渡渉を終えると廃村八丁が

 廃村八丁に着くと四郎五郎峠コースからやって来たグループは、二人より早く着いたようだ。でも一人だけ残して皆さんザックを置き何処かへ出かけているようだ。「今日は暑い!」と二人は川沿いの木陰で昼食とする。周囲にはミヤマカタバミ、ニリンソウ、ヤマエンゴサクが咲き、少しだけだが野草が残っているのが嬉しい。

廃村八丁に着く ニリンソウ

 昼食後は八丁川を渡りスモモ谷沿いを進み品谷山へ向かう。最初は植林地の中を渡渉を繰り返し進んでいくが、植林地を抜けると狭い谷沿いを歩くことになる。スモモ谷は小さな素朴なな谷だが、その素朴なところが良い。

昼食後は八丁川を渡り スモモ谷は小さな素朴な谷だが

 少し上がって行くと目の前に緑色の群生を見る。毎年咲いているハシリドコロである。哲郎がこの無気味な花を撮っていると、先ほどのグループがやって来たので先行してもらう。谷は少々荒れてくるが難なく歩ける。左手の明るい斜面が見えロープが見えて来ると、この谷間が品谷峠へ道で、スモモ谷を抜け左の急斜面を登って行く。

有毒のハシリドコロ 品谷峠分岐で左の斜面を登る

 急坂が終わると細い雑木に出合い、その間を抜け植林を抜けると明るくなり品谷峠に着く。先行のグループは随分と疲れているのか腰を降ろして休息中、我々は木陰で飲水した後、すぐに右の尾根を登って行き品谷山へ向かう。芽吹きはまだまだだが、心地よい尾根を進んで行き「イワウチワの群生に出合う!」と期待して進んで行くが、イワウチワの数も随分と減り、花はほとんど咲いていない。

急坂が終わると細い雑木に出合い 品谷峠に着く

 最後の一登りで品谷山に着き小休止する。周囲の山々を見ても白いタムシバの花が見えず「早いのやら遅いのやら、咲いていないのやら?」。山頂から尾根を東にとり佐々里峠へ向かう。途中で出合うブナの大木、ここの芽吹きもまだまだである。別に急ぐことも無いが、細い尾根を駆けるように進んで行く。

品谷山から佐里峠へ向かう ブナの芽吹きはまだまだ

 足元のイワウチワを見ながら細い尾根を歩いて行くと、ダンノ分岐のピークに着く。分岐を左にとり佐々里峠へ下って行く。急坂に咲くイワカガミはツボミ固くまだまだのようだ。急坂を下ると道がシッカリしてきて、周囲の山々の新緑を楽しみながら下って行く。

 通信施設を過ぎるとすぐに佐々里峠に降り立つ。「今日はオバナ谷を下ってみよう!」と桜を見ながら、標識のあるオバナ谷取付から斜面を下って行く。途中の崖横の道にあった橋は谷へ落ちていて、「あんな危ない橋はないほうが良かった」と哲郎。谷に出合うと、「今日は暑かった!」と顔を洗う哲郎は以前と変わらない谷に安心する。

佐々里峠からオバナ谷へ オバナ谷を下る

 すぐに林道に出合い、スキー場の手前で谷に降り後始末をする。それでもバスまで90分も待つことになるので、庄兵衛さんに寄り満開の桜を見ながらユックリとビールを飲むことになる。そのうち菅原方面からゾロゾロと登山者がやって来てバスに乗り込んでいく。八丁へ同行したグループで「ユックリやな〜、朝、あんなに速足やったのに!」と哲郎、彼らが庄兵衛さんへやって来たので、二人は席を空けバスへ向かうことにする。








地が芽を出し
園が蒔かれた種を
芽生えさせるように


イザヤ 【 61:11 】
イワウチワ