片波山(倉谷林道〜井ノ口山〜ナベタニ峠)//北山
2012.04.02


 
鍋谷山から片波山への尾根には台杉が見られるが
この木は林道開発で枯れてしまったのだろうか?


2012.04.02 (月) 晴れ  哲 単独

行き:北大路駅前8:02(京都バス)− 下ノ町バス停
帰り:花背農協前バス停14:46 − 北大路駅前バス停


コース:
下ノ町バス停-(5)-倉谷林道入口-(60)-広域林道出合-(1)-支尾根取付-(15)-鍋谷山からの尾根出合-(1)-井ノ口山分岐-(30)-広域林道出合(P693手前鞍部)-(15)-ナベタニ峠-(35)-片波山-(20)-広域林道出合-(35)-R477出合-(5)-花背農協前バス停










 京都バス雲ケ畑線、3月31日で廃線となるので、桟敷ケ岳へでもと考えていたが、降水量5〜6mmと言う予報であきらめることにする。今日は哲郎1人で井ノ口山から片波山へ出かけることになる。

 北大路駅前バス停、4月1日からの「雲ケ畑バスもくもく号」の発車時刻は土日平日共に「8:40」とある。やって来た広河原行きのバスに乗り下ノ町へ向かう。

 下ノ町で降り、バス停で井ノ口山方面の山を見ながら準備するのだが、山ノ上の方は白いものが見え、「林道大丈夫だろうか?」と思ってしまう。

「雲ケ畑バスもくもく号」の発車時刻 バス停で井ノ口山方面の山を見ながら

 バス停から南へ歩き始め、数10m下った所にある橋を渡る。しばらく川沿いに南へ歩くと道は直角に右に折れ山へと登って行く。これが倉谷林道で林道入口に看板がある。最初は急な林道でコンクリートで固めてある。少し登って行くと道に積雪を見るようになり「予定の14時台のバスで帰れるやろか?」と思ってしまう。

数10m下った所にある橋を渡る 道に積雪を見るようになり

 コンクリートが終わると積雪は少なくなり、標高550m付近まで登ると、道は緩やかになり日も当たってきたので、ここで服を調節しながら小休止とする。ここから林道は西に向き、谷の北側に続くので見晴らしも良く暖かい日差しを受ける。北側の斜面には雑木が広がり、秋には紅葉を楽しむ事が出来る。

 左の谷沿いに見る植林は10年前より随分と生育してきたようだ。斜面の崖にはイワナシやイワウチワを見るが開花はまだまだのようだ。林道が谷の源頭に突き当たると南へ向きを変え勾配もきつくなる。崖にはシャクナゲが増えてきてイワナシは消える。

北側の斜面には雑木が広がり イワウチワとシャクナゲに変わる

 上に広域林道が見えて来ると、もうすぐ広域林道だ。東へ下る支尾根を大きく巻いて登って行くと広域林道に出合う。バス停から丁度1時間、予定通り登って来たようだ。

 ここで小休止しながら東に広がる山々を望む。目の前に桑谷山が見え、遠くに比良山系を見ることができる。

広域林道に出合う 林道分岐から東に桑谷山を望む

 井ノ口山への登山口へ向かう。登山口は広域林道に出合って左手に見える階段からではなく、広域林道を右にとり支尾根を巻くように数10m進んだ所にあるコンクリート壁が切れた所である。ここから壁を登って行き、今来た方向に戻って行くと支尾根の先端に踏跡を見る。

 最初は勾配がきついが疎林の中を登って行くと緩やかになり、尾根が広くなると鍋谷山からの尾根にあるピークにつく。広域林道から15分である。

ここから壁を登り支尾根の先端まで戻る 鍋谷山からの尾根にあるピークにつく

 この尾根を南東へ道なりに進んで行くとすぐに井ノ口山三角点への分岐につくのだが、そこには左右の尾根に沿って張り巡らされている柵を見る。以前三角点付近の伏条台杉の周りに柵を見たが、これはなんだろう、京都で有名な○○寺の植林を保護しているのか、伏条台杉群を保護しているのか?何れにせよ井ノ口山へ下る気にはなれず、そのままナベタニ峠へと歩き始める。

 細い尾根に長い柵と数m毎にあるテープが続き、かつての快適な尾根の面影はなくウンザリの哲郎。左手の柵が消えると尾根も緩やかになり、点在する台杉を見ると足をとめて小休止とする。

尾根に沿って柵が続きうんざりの哲郎 台杉を見ると足を止めて小休止する

 下って行くと左手に井ノ口山林道と広域林道が見えて来て、しばらくして大きな枯れた台杉を見て広域林道に降り立つ。この先、尾根道はこの鞍部からP693を越えてナベタニ峠へ下って行くのだが、ここまでウンザリの哲郎は、とてもピークを登る気がしなかったので、自然に林道を歩き始めている。

 山を削って作った広域林道は中途半端な造成なので、所々崩れてきている。維持費がかかり「税金の無駄使いや!」と言っているうちにナベタニ峠に着く。12時15分、暖かい日差しを受け峠で昼食とする。

鞍部で広域林道に降り立つ すっかり様変わりしたナベタニ峠

 昼食後は峠の南から斜面を登って行き片波山を目指す。植林地を登って行くのだが、この尾根にはテープが少なく、やっと山らしくなる。標高670mまで登ると緩やかになり、西方が開け西方の山々や片波川右俣の林道を見ながら小休止する。

 ここからは勾配がきつくなり踏跡を辿って登って行く。標高750mまで登ると、緩やかなピークに乗り、南端にある三角点まで進み、下山ルートを考えながら山頂広場で小休止とする。

やっと山らしくなる 下山ルートを考えながら山頂広場で小休止

 前回来た時は東方にあるP756へ向かい途中で降り立った林道を下って行ったので、今日は「久し振りだ!」と南の尾根を下ってみることにする。南尾根は最初は東寄りに下って行くが、尾根に乗って下ると自然に南尾根に乗って下って行く。

 雑木の中を快適に下って行くと、標高650mで尾根分岐に出合う。この分岐の下(南)に林道が見え、左へとりすぐに林道に降りかけたのだが、時間もあるので「右の尾根から降りられるかな?」と引き返し右の尾根を調べることにする。

雑木の南尾根を快適に下る 尾根分岐で下に林道を見る

 分岐から右の尾根は、標高650mの小ピーク越えて下って行き、右下へ下って行く林道に突き当たる。しかし崖になっていて、降りられそうも無い。「ロープを出すのも面倒だ!」と分岐まで戻ることにする。分岐の手前で林道に降り立ち、目の前にゲートを見て「この林道は広域林道でなく支線なのだ!」と分かる。

 「ロープを使って降りていたら、この支線を下っていたかもしれない!」と林道の怖さを知ることになる。10年前来た時は、大布施からの広域林道はここまでであったので、この支線は無かったのだ。「遅くなった!」とゲートを抜け広域林道を下り始める。

ゲートを抜け広域林道へ 蛇行する林道を下る

 蛇行する林道、予定より遅れてしまった哲郎は途中でショートカットして急ぎ足で大布施へ下って行く。上空に送電線を見て「半分は下った、14時台のバスに間に合うだろう」と言うものの、急ぎ足で下りて行く。谷間は広くなり明るくなり、崖にヤマルリソウが咲き始めているのを見る。

 前方に雲取山がだんだん大きく見えるようになり、ゲートを抜け右手に棚田、左手に学校が見えて来るとR477は近い。しばらく川沿いを歩き民家が見えて来るとR477に出合う、丁度14時である。

右手に棚田、左手に学校が見えて来ると R477に出合う、丁度14時である

 国道から傍の川に降り、着替え、ユックリと用具を洗いながら小休止する。花背農協前バス停へ向かい、今日は開いているJAでビールを買い、のんびりとバスを待つ哲郎、「春だな〜」と。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
大布施が起点の広域林道