岩茸山(桟敷ケ岳登山道横断)//北山
2012.06.13


 
岩茸山へ向かって名も無い谷を詰めることになる


2012.06.13 (水) 曇り  哲、道

行き:北大路駅前バス停8:40 − 岩屋橋(もくもく号)
帰り:小野郷15:58 − JR京都(JRバス)


コース:
岩屋橋バス停〜府道井戸祖父谷線〜足谷分岐〜祖父谷支流分岐〜林道終点から右俣〜(谷遡行)〜標高630m谷分岐で左〜足谷東尾根に乗る〜710mピークから西の鞍部へ〜植林地を登る〜薬師峠からの桟敷ケ岳登山道出合〜登山道から岩茸山への尾根コースへ〜岩茸山〜尾根コース鞍部〜反射板〜林道を下る〜尾根コース鞍部〜長谷林道出合〜長谷林道入口(大谷出合)〜大森キャンプ場〜大森中町〜小野郷バス停









 梅雨の合間、「今日は祖父谷支流の足谷を詰め岩茸山へ向かい、反射板から大森へ下ってみよう!」と桟敷ケ岳登山道の横断を試みることにする。岩屋橋行きの「もくもく号」に乗るため北大路駅前バス停へ向かうと、平日にもかかわらずバス停にたくさんの人を見る。

 結局20数名が岩屋橋へ向かうことになる。バスの隣の席には奈良からやって来たという男性が座り「比良や高島トレイルも皆登ったので、これから北山を登って行きます」と、「桟敷ケ岳から北の領域にはヤマヒルがいるのでスパッツ必携です!」と哲郎。スパッツも虫よけもないというので、哲郎は彼に塩を渡す。

二人は祖父谷の府道を歩き始める コアジサイ

 岩屋橋から皆さん志明院へと歩き始めるが、二人は祖父谷の府道を歩き始める。祖父谷には先週歩いたコウンド谷では咲いていなかったウツギの白い花が続き、右手の斜面にはコアジサイが綺麗に咲いていて、朝から心地よい。

 15分も歩くと足谷分岐に着き小休止、林道入口にある看板を見る。なになに、「この先の林道やハイキング道へは許可が必要」とある。「え〜!」と、岩屋橋まで戻って許可を得るのも面倒なので、今日は足谷林道をあきらめ、「祖父谷を詰めて行き野草観察でもしよう!」と言うことになる。

足谷の警告看板

 ○○を守る会や○○自然の会とか、自然保護を目的としたサークル活動は理解できるものの、入山規制は登山者にとって困ったものである。

 祖父谷を進み橋を渡ると、もうすぐ小梅谷の分岐に出合う所だが、その手前で左手に小さな谷に沿った林道を見る。地形図で確認すると、この谷は西に伸び、上流は足谷のすぐそばと言うことが分かる。「今日はこの谷を詰めて岩茸山へ行こう!」と当初の目的通り「桟敷ケ岳登山道横断」を試みることにする。

警告看板がある足谷取付 小梅谷手前の林道を進むことにする

 林道入口で足元にヒルを見た哲郎、虫よけを吹きかけながら道子に注意するように言う。最初は谷沿いのシッカリした林道だが、明るい伐採地を過ぎると谷も道も細くなり、暗い植林地の中を歩くようになる。

 入口から15分歩いた所で倒木が道を塞いでいるので、林道の奥の方は最近使われていないようだ。そのうち道一杯にクリンソウの株が続き、林道入口から20分で林道終点に着く。

最初は谷沿いのシッカリした林道だが ヤマゴボウを見る
道一杯にクリンソウの株が続く 林道入口から20分で林道終点に着く

 あっ気なく短い林道、標高560m付近で終わっている。林道終点で谷は二分し、南と西へ向いている。南の尾根はすぐに支尾根に突き当たるので西の谷を取る。

 谷はすぐに北に向きを変え標高710mの小ピークに向かっていく。谷は段々細くなり谷沿いや谷の中を難なく歩くことが出来る。途中2度、北と西への谷分岐に出合うが北をとり谷を詰めて行く。

林道終点から西向きの谷を進む 大岩を越えると谷は細くなり

 途中で大岩を越えると、もう岩肌の無い緩やかな谷が続く。標高630m付近、小さな谷の分岐に出合う。もうどちらを進んでも小さな谷で尾根も近い。ここは尾根に近い左の谷間を登り足谷との間にある支尾根に取り付くことにする。最後は急斜面になるが上の方が明るくなり数分で支尾根に出る。

大岩を越えると緩やかな谷が続く 左の谷間を登り足谷との間の支尾根へ

 尾根に出て下に足谷の穏やかな谷が見る、でもここは支尾根を上って行き標高710mの小ピークへ向かう。10分でピークに立つと北側には植林地が続いている。西には鞍部が見え地形図通りなので、安心する哲郎、「この鞍部の上に薬師峠から桟敷ケ岳への登山道がある」と。鞍部に下り植林地の端を30mも登ると登山道に出合う。

西に鞍部を見て地形図通りと安心する哲郎 30mも登ると登山道に出合う

 この道は薬師峠から桟敷ケ岳へ向かう時の尾根コースと、横道コースの分岐を過ぎた横道コースである。岩茸山へは尾根コース上にあるので、ここから尾根へと登って行っても良いが、この先にある樹木の美しい谷間を登ることにする。

 斜面を巻く横道を進んで行くと、登山道が折り返す岩茸山直下の谷間がある。「いつも樹木が綺麗で、一度ここを登ってみたい」と思っていた哲郎、谷間に着くと斜面を登り始める。10分で尾根に出て東へとると、すぐに岩茸山に着く。

樹木が美しい谷間を登る 尾根コースの岩茸山に着く

 いつも下の横道を通るので、ここに来るのは10年ぶりと言うことになる。すぐに北の反射板へと歩き出す。植林地に変わり緩やかに下って行くと、標識のある鞍部に出合う。左手に林道、右手に横道への道があるが、ここは真っすぐに植林地の中を登って行くと目の前に反射板を見る。

岩茸山と反射板の間にある鞍部 目の前に反射板を見る

 丁度12時、「いつもより遅れているので、随分と寄り道をしたようだ」と言いつつ昼食とする。昼食後は横の林道を大森へと下って行く。いつも奥山椒から長谷林道を下る時、途中で出合う林道分岐、その分岐の林道が今から下る林道と予想していたが、今日はそれを確認する。

 下り始めると、すぐに鞍部の横を通る。鞍部を過ぎると急に下って行く。勾配がゆるくなると雑木の間を下って行くが、予想以上に西へ緩やかに下って行く。しばらく少し薄暗いが緑が濃い雑木の中を進んで行く。

反射板から林道を下り始める しばらく少し薄暗いが緑が濃い雑木の中を

 植林地が見えて来るとジグザグに下り始め、たくさんの分岐する林道に出合う。下からだと迷いそうだが、一番ハッキリした道を歩けば良いようだ。植林地に入ると先ほどから虫がうるさくなる。虫よけが聞かないのでアブだろうか、服の上からチクリと刺されたようですぐに薬を塗る。

 標高650mを切ると、やっと東へ折り返すようになり林道分岐に近づいていく。斜面のコアジサイを見るとようやく長谷林道に出合う。反射板からユックリ歩いて40分である。

植林地が見えて来るとジグザグに下り始め 長谷林道に出合う

 「今日は晴れ」と言う予報であったが、西の空はどんよりと雲っていて今にも降りそうである。13時40分長谷林道入口に降りてくる。前回より1時間以上早く降りて来たのだが、岩屋橋14時20分発のバスには間に合いそうもないので、ユックリと小野郷バス停まで歩くことにする。

 大森にはたくさんのお地蔵さんがあり、その横の花を見ていると「この地蔵、私が来る前から首が無かった・・・」と近所のおばさんがやって来て、世間話を始める。

13時40分長谷林道入口に降りてくる その横の花を見ていると

 大森キャンプ場から小野郷バス停まで、前回60分で歩いたが、きょうはユックリと90分で歩く。小野郷の岩戸落葉神社に着き後始末をして、冷たいスポーツドリンクを買ってきて、今日はユックリとバスを待つ。バスの中で「あ!咲いている」と道子、尾根筋で見たササユリはまだツボミだったが、標高が低い所では、もう咲いているようだ・・・。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
少し早かった!ササユリ