岩屋山(縁坂峠〜雲月坂〜滝又ノ滝)//北山


 
薬師峠から縁坂峠への岩屋山の尾根は
積雪30〜40cmで程よい歩きが続く


2012.01.14 (土) 曇り時々雪  哲、道

行き:北大路駅前8:23(京都バス)− 岩屋橋
帰り:細野バス停15:52(JRバス) − JR京都駅


コース:
岩屋橋バス停-(30)-志明院-(35)-薬師峠-(15)-岩屋山-(55)-縁坂峠-(10)-大森への林道出合-(20)-大森中町-(10)-雲月坂取付-(30)-余野公民館【京北トレイル9】-(15)-林道分岐【京北6】-(15)-林道終点【京北5】-(10)-滝又ノ滝-(40)-愛宕道バス停-(5)-細野バス停【京北1】・・・(参考タイム:岩屋山周辺は積雪約30〜40cm)

注意:
雲月坂:大森側から登る場合、古道は植林作業道となっているので分かりにくい。標識のある林道へ進入すると、すぐに左手にある作業道へ入ってください。道はジグザグに登って行き電柱に突き当たると作業道は終わり古道に変わる。







 「今週は雪のない所へ行こう!」と道子。北山に雪のない所は無いが「岩屋橋や周山方面なら積雪も少ないだろう」と、とりあえず岩屋橋へ向かうことにする。北大路駅前バス停8:23発の岩屋橋行きのバスに乗ると数人の登山客だけでヒッソリとしている。

 出合橋バス停に着くころ、前の席に座っていた夫婦が立ち上がり、突然振り返り「哲郎さんですね?」と話しかけてくる。時間がないので挨拶だけに終わるが、リンクでお世話になっているK先生であり、会いたかった御夫婦に出会えて喜ぶ哲郎と道子。

 終点の岩屋橋で一人の登山者と共に降りる。彼の情報によると、パラグライダー基地は膝まで、天童山は股下まで積もっているそうな。彼は祖父谷林道へ我々は志明院へと歩き始める。

今年は雪が少ない岩屋橋バス停 志明院へと歩き始める

 「雪、少ないな〜」と舗装道を歩き始めるが、道端に除雪した雪が溜まっているので、ここ数日雪が余り降っていないようだ。30分で志明院に着き服を調節しながら小休止とする。

 右手の登山口を登り始めても雪は少なく「今日はワカンもいらないだろう」と哲郎。それでも谷分岐から雪も増えてきて雪の雑木道を楽しみながら薬師峠へ向かう。

志明院で服を調節しながら小休止 雪の雑木道を楽しみながら薬師峠へ

 薬師峠で「今日は暖かい!」とさらにシャツを脱ぎながら小休止する。峠から西の植林地を歩き始める。右手が植林地で、いつもは北西の風を受け寒いところなのだが今日は風が無く助かる。ガスが立ち込めてきたが、そのうち雑木の尾根を登り始めすぐに岩屋山三角点に着く。

 積雪も30cmと増えてきて三角点の位置は分からない。この三角点は井ノ口山のようにピークへの途中にあり「なんで、こんなところに」と思ってしまう。

そのうち雑木の尾根を登り始め ピークの途中にある三角点広場

 三角点広場を過ぎると、弁財天という崩れかけて建物の横を通り標高670mのピークに着く。ここから尾根を西にとり縁坂峠を目指す。しばらくアセビの木の間をぬって行きピークを下って再び標高680mのピークへ上り返す。

 といっても小さなピークなので難なく登ることが出来る。この尾根では3つあるピークで進行方向を間違えないことが必要だが、最近マークが増え間違うことは無いだろう。でも地形図があればすぐに確認できるので地形図での読図をお勧めします。最近GPSだけで山を楽しむ初心者を見かけるが、GPSでは地形が読めないので、安全のため地形図の読図をマスターしてGPSを利用してほしいものだ。

弁財天という崩れかけて建物の横を通り アセビの木の間をぬって行き

 680mのピークから北西の雑木の尾根を下って行くと、尾根は細くなり植林地と変わる。小さなピークを過ぎしばらく植林地の中を進む。最後は標高660mのピークに立ち、ここから南へ尾根を下って行く。緩やかな植林地が終わると、疎林の急斜面に変わるが雪がザラザラしていて丁度歩き良い。再び植林地に変わるとジグザグの作業道を下り、縁坂峠の手前(真弓寄り)に降り立つ。峠に登って行き大森へと下って行く。

尾根は細くなり植林地と変わる 縁坂峠から大森へ向かう

 植林地の中暗い峠道をジグザグに下って行くと、崖に突き当たったところで多くの倒木を見る。「手入れできないような崖に植林しなくても」と思ってしまうが、植林する人は猫の額でもと頑張っているのだろう。そこを折り返すと明るくなり林道終点に出合う。ここには縁坂峠への標識があり大森からでも迷うことはなさそうだ。

多くの倒木を見る 林道終点にある縁坂峠への標識

 林道の積雪は少なく、ノラリクラリと下って行くと20分で大森中町の車道に出合う。ここにも縁坂峠への標識がある。車道を南(小野郷方面)へ雲月坂の取付を探しながら歩いて行くと7分で雲月坂への入口に着く。ここには「自然風景保全地区」の標識があり、その上に雲月坂への標識を見る。

大森の車道から縁坂峠への標識 雲月坂への標識を見る

 早速進入するが、10年ぶり、ルートについては全く記憶がない。目の前に広い林道が伸びている。先を行く道子は入口からすぐの左手にある細い作業道へ折れ、この道を登って行く。直進する林道や左手の作業道も林業用であり古道という感じがしない。哲郎は「どっちが古道の痕や?」と思いつつも道子の後を追って作業道を登り始める。

 途中に分岐があるものの、道なりにジグザグに登って行く。途中で何度も「これであってるん?」思ってしまい地形図で確認する哲郎。「林道は北の谷へ向かっていたので、古道はこの作業道のようだ」と哲郎。そのうち目の前に「終わり」と書いてあるコンクリートの電柱が現われ、そこから荒れた古道が続き、やっとこの道が雲月坂だと分かる。

雲月坂の標識から林道へ進入する コンクリートの電柱が現われ

 取付から標高差100m登った所で支尾根に沿って歩くようになり、峠から余野へと下り始める。峠から1分もしないうちに民家が見えて来て、余野は大森より標高差100m高い所にあることが分かる。民家の取付道に出合い、すぐ先の車道に出る。

 あっけない古道探索も終わり「お昼だ!」と車道を右にとり余野公民館へ向かう。5分も歩くと緑のバス停のマークが見えてくる。いつものように公民館の軒を借り昼食とする。公民館には京北トレイル用のトイレがあるが、土足禁止とあるので道子は「面倒だ!」と遠慮することになる。

1分もしないうちに民家が見えて来て いつものように公民館の軒を借り昼食

 オニギリを食べていると食品販売の車が音楽を流しながらやって来て公民館の前で止まる。買い物に来たおばあさんが我々を見つけ、道子に話しかけてくる。彼女の話から雲月坂は「うんげつ」と読むことが分かり、いまでは余野の人も通らないということである。

 愛宕道でのバスの時刻は15時50分頃、ユックリ歩いても15時前には着くだろう。「バス待ちどうしよう!」と言いつつ、二人は歩き始める。公民館のすぐ前にある【京北トレイル9】から山へ向かう道をとる。今日は雪が少なく凍っていないので難なく歩くことが出来、道なりに歩いて行き【トレイル6】の分岐で左にとり林道終点を目指す。

【京北トレイル9】から山へ向かう道を 【トレイル6】の分岐で左にとり

 この林道にはたくさんの林道分岐があり迷ってしまうところだが、トレイル道となってから分岐には標識があり心配は要らない。しばらくして林道終点に着き谷を渡り滝上から崖を下り滝下へ降りて行く。ここも階段やロープにネットと整備されて安全に下ることが出来る。

 時間があるのでユックリと滝を見物し愛宕道バス停へ向かう。トレイル道といえど小さな谷沿いを歩き何度も渡渉するので足元はシッカリしていたほうが良い。今日は積雪も少なく雪による倒木もないのでスイスイと歩け早く着きそうだ。

林道終点に着き谷を渡り【京北5】 何度も渡渉するので足元はシッカリ

 【トレイル3】の橋を渡り林道に出合うと愛宕道バス停はもう近い。右手にバイパスのトンネル工事現場を見るとすぐにR162号に出合う。右にとり愛宕道バス停小屋で着替え後始末をするがバスまで1時間以上待つことになる。「たしか細野のバス停に喫茶店があったはずや!」と哲郎。

細野の喫茶店で二人は暖をとりながら 細野バス停が【京北トレイル1】

 後始末を追える頃、近所のお爺さんがやって来て話しかけてくる。「昔の喫茶店はやっていないが、200m先に喫茶店がある」と教えてくれる。早速喫茶店へ駆け込んで、二人はストーブで暖をとりながらユックリとバスを待つことになる。





 
滝又ノ滝は小さいながらもいつ見ても立派





主は羊毛のように雪を降らせ
灰のように霜をまかれる

詩篇 【147−16】
ノリウツギのドライフラワー