皆子山 (平〜東尾根)//北山
2012.02.19


 
雪の皆子山東尾根をシューで楽しむ


2012.02.19 (日) 雪  哲 単独

行き:JR京都駅7:58 = 堅田駅バス停8:45 − 平
帰り:平バス停15:59 − JR堅田駅 = JR京都駅


コース:
平バス停〜お寺〜墓横の作業道を登る〜稜線出合い〜P837〜P941〜△皆子山=平バス停までピストン

注意:
冬季は京都バス朽木線が運休しているためJR堅田発細川行きの江若バスを利用します。積雪時、皆子山東尾根コースは1m前後積もりますので、ワカンやスノーシューの装備が必要です。









 F子さんと言う方から皆子山東尾根の問い合わせがあり、後日「お正月、シュー登山楽しんできました!」とルートタイム付きでレポートを受取りました。「これならバスで行けるやろ!」と思っていたが、今回やっと皆子山へ出かけることにする。でも道子は「体調不良が完全に回復していない」と哲郎1人で出かけることになる。

 ところが週末にドカ雪が降ってしまい、近くの花背で新雪+60cmと言うことで、哲郎ひとりでは「帰りのバスに間に合わないかも?」と哲郎。とりあえず平へ向かい皆子山にするか、権現山から蓬莱山にするか決めることにする。2月の雪山はワカン登山なのだが、新雪が深いので「シューにしよう!」と出かける。

花折トンネル手前では
数台の車が横を向いていた
花折トンネルを過ぎると除雪車が忙しく
駐車スペースは雪で埋もれていた

 JR堅田駅、早く着いた哲郎の後ろには90名近くの登山者が並ぶ。哲郎は臨時便に乗り平で降り、いつものようにバス停の小屋で準備する。皆さん権現山へ向かわれるようで、バス停の前をゾロゾロと通って行く。ユックリの哲郎も権現山登山口へ安曇川沿いを歩き始める。

 ふと右手を見ると民家からお寺へ向かう道にトレースを見る。そこへ次のグループがやって来て民家の前でワカンを着けお寺へと消えて行く。「どうしよう?」と迷っていた哲郎の足は自然に皆子山へ向き、安曇川を渡り民家の前でシューを付け、お寺へとトレースを登って行く。お寺9時50分のスタートである。目標は山頂が13時00分、登山途中で13時30分を過ぎたら引き返すことにする。

バス停から安曇川沿いを歩き始めると シューを付けお寺へとトレースを登って行く

 アイゼンだと深く沈むがシューだと難なく歩くことが出来「これなら帰りのバスに間に合うだろう!」と東尾根へと歩き始める。寺を過ぎるとすぐお墓に突き当たり、お墓の左手に植林地を巻いて行く道があるので、これを進む。

 作業道はすぐに谷に出合い、ここから左手の植林地を登って行くのだが、折り返し地点の木にマークを見る。トレースも作業道に沿っているので、今日最初に踏み入った方は、この東尾根の夏道をよくご存知のようだ。数分で雑木の支尾根に乗り、すぐに右手に植林地を見て歩くようになる。

折り返し地点の木にマークを見る 数分で雑木の支尾根に乗り

 急坂は標高差250m続く。登る目安は標高差50m/15分で、これ以上上回るようだと帰りのバスに間に合わないことになる。でも今日はトレースがあるので登山速度はクリアーできているようだ。

 でも今日は何故か脈が波打ってくる哲郎。どうやら哲郎の体調不良も回復していないのかも知れない。だから今日は標高差50m毎に1分の休憩を入れて登ることになる。最後は急な植林地を登り、標高700mを過ぎると勾配もだんだん緩やかになり、秋には紅葉が綺麗な雑木林に沿うようになる。10時50分、予定より随分と早く登ることが出来、「もうバスは大丈夫のようだ」とユックリ歩くことにする。

植林地に沿った登りが続く 緩やかになり雑木林に沿うようになる

 植林地が無くなり雑木林の中を歩くことになるが、尾根が狭いので迷うことは無い。緩やかな尾根では狭いトレースの上は歩きにくく、登りで散々お世話になったトレースも「邪魔だ」と言うことになる。緩やかな尾根を北寄りに上って行き、左手の植林の中をトレースに沿って進むと「P837」の標識にであう。P837の標識は登山道から数mはなれているので今まで見たことはないが、ここで小休止とする。

雑木林の中を歩くことになる 「P837」の標識にであう

 11時20分、「後1時間ぐらいで山頂に着くだろう!」とP941へ向かって歩き始める。緩やかな下りはトレースを外して新雪の上を歩き、登りに差しかかるとリフターを立てる。

 これを繰り返しながら登って行くとP941手前の広い尾根に差し掛かる。標高900mを過ぎると雪は深くなり、その上を心地よく歩いていき、11時50分にP941に立つ。ここから山頂手前の標高950mのピークを見ながら、新雪の上を駆けるように下って行く。

標高900mを過ぎると雪は深くなり 新雪の上を駆けるようにP941を下って行く

 P941から標高950mのピークまではなだらかな尾根が続き雪を楽しむ事が出来る。左手に雪庇のようなものを見て「皆子山にも雪庇ができるのか」とその上を歩いて行く。細い尾根を抜けると山頂への登りが始まる。

 雪はさらに深くなったのか、トレースは登山道をはずれ植林地の中へと続いている。哲郎もトレースに従い登って行くと寺谷分岐のある雑木林にでる。雑木の中を北へ取るとすぐに目の前に休憩中の先行者が見えて来て、皆子山の山頂に着く。12時25分である。

先行者が見えて来て 皆子山△971.5

 トレースのお蔭で予定より早く着くことが出来た哲郎もここで昼食とする。朝から降り続く雪、哲郎は立っておにぎりを食べる。当然比良方面の展望は無く、目の前の木を見ながら食べることになる。哲郎が食べ終える前に目の前のワカン隊が下山を開始する。15分の昼食休憩も終わった哲郎も下山を開始する。遠くの山が薄っすら見えるようになった寺谷分岐を左にとり、東尾根を下って行く。

立ってオニギリを食べる 東尾根へは寺谷分岐を左にとる

 シューでの下りを心配していた哲郎だが、新雪の上をかかとから跳ねるように細い尾根を下って行く。P941手前の登りではリフターを立てゆっくりと登って行くと先行していたワカン隊に追い着いてしまう。トイレタイムなのかユックリしているので、ここから哲郎が先行することになる。駆けるように下って行くと山頂から40分でP837に着く。

細い尾根を駆けるように下って行く 下りでは植林地も快適

 緩やかな雑木道が終わると植林地の急坂が始まる。心配していた急降下もトレースを外して下って行くと難なく進むことが出来る。細い尾根から最後の植林地をジグザグに下って行くと谷に出合い、右に折れ少し下ると墓の横に降り立つ。お寺から民家に出てシューを外す、山頂から80分である。

緩やかな雑木道が終わると 植林地の急坂が始まる

 民家の前からは除雪してあり、ユックリとバス停へ向かう。いつものように川に降り後始末をしようとするが雪が積もって降りることが出来ない。「仕方ない!」とバス停へ向かい、小屋の中で着替えユックリと後始末をする。バス到着まで1時間以上あるので、杣道へ寄ることにする。

お寺を過ぎると目の前が開ける バス停で着替え後始末する

 熱燗で暖まった後はマスターが新酒ですという「杣道うすにごり」を冷で頂く。昭和風の窓から雪を見ながらのんびりと時を過ごす。道子が「買って帰れ」というハチミツを買った後は8分遅れでやって来たバスに乗り、「いい気分だ」と家路に向かう哲郎。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
杣道の昭和風の窓から雪を見て・・・