ポンポン山(不動谷右俣〜出灰道)//西山
2012.10.20


 
10数mの滝を過ぎると小さな滝が続き
楽しい谷遡行が続く不動谷右俣


2012.10.20 (土) 晴れ  哲、道

行き:JR高槻駅北バス停7:51(高槻市営バス)− 出灰
帰り:出灰バス停14:34 − JR高槻駅北バス停


コース:
出灰バス停〜せせらぎの里〜出灰不動尊〜不動谷〜谷分岐から右俣〜(右俣を遡行)〜標高500mの谷分岐で中央の支尾根を登る〜支尾根の作業道出合〜本山寺道(東海自然歩道)出合〜ポンポン山〜出灰道を下る〜出灰登山口〜 出灰バス停

注意:
・不動谷には登山道はなく、谷分岐からの右俣も佐俣も10数mの滝があり滝横を登ることになります。また小さな滝も続き初心者危険コースなので初心者だけで進入しないようお願いします。。









 「センブリでも見に行こか!」と言うことになるが、「確か、ポンポン山にたくさん咲いていた!」と哲郎、折角だからと不動谷の様子も伺うことにする。

 JR高槻駅北バス停から二料行きに乗る。早朝のバスだが登山者がたくさん乗ってきて、みなさんポンポン山のようだ。数名の登山者とともに出灰で降りると、温度計は8℃「どうりで寒いはずや!」。みなさんすぐに登山口へと歩き出すが、我々はバス停でゆっくりと準備する。

 出灰川沿いに歩き始めると、山裾の斜面に2週間前には咲いていなかったイナカギクだろう、白い花をたくさん見る。

看板がに賑やかな出灰バス停前 イナカギク

 今朝冷え込んだのだろう川沿いの日の当たっているところに立ち上がる水蒸気を見る。「ムカゴは?」とムカゴのツルを覗き込むが、もう実は落ちているようで何も残っていない。

 昨年と同じように、民家の前の道路わきにシロヤマブキの実とフジバカマの花を見る。

シロヤマブキの実 フジバカマ

 せせらぎの里に着き、右に下って行き出灰不動尊へ向かう。橋を渡ると、不動谷沿いの細い道を歩いていくのだが、9時前だが、薄暗い道が続きいつものように蛍光灯が点いている。

 不動尊が見えてきて小さな橋を渡ると目の前に鳥居を見る。ここから不動谷の遡行が始まるのだが、この先に滝があるので左右に迂回することになる。前回は鳥居から左へ進入したが、今日は鳥居の右手の斜面を進んでみる。

右に下って行き出灰不動尊へ向かう 鳥居の右手の斜面を進んでみる

 斜面を少し登り、けもの道のようなところを歩くのだが、黒い送水パイプに沿って歩いていく。植林地を下り谷へ降りていき谷沿いを歩くのだが、今日は水が少なくて難なく歩くことができる。岩を越えると数mの滝が見えてきて、その手前で対岸へ渡り滝上へ進むと谷分岐に出合う。

今日は水が少なくて難なく歩ける 数mの滝上へ進むと谷分岐

 右俣へ進み、左岸の歩けそうなところを進んでいくと分岐から数分で大きな滝に出合う。10数mもある滝だが今日は水量が少なくちょっと物足りない。滝下で小休止しながら行き手を確認する。

 滝上へは左岸の急斜面を巻いて登って行くのだが、これまで登っていたルートは集中豪雨で土砂が削られ岩がむき出しになっている。そこにロープが垂れ下がっているので団体さんがやって来たのだろう。ロープは危なっかしいようなので哲郎は右上の斜面を見てルートを探す。「高巻いて行こう!」と斜面の高いところまで登りケモノ道のようなところを進んで滝上に出る。

左岸の歩けそうなところを進んでいく 滝下で小休止しながら行き手を確認

 滝の上まで来ると植林地が広がり、右岸に渡りしばらく谷沿いを歩くことになる。以前は左岸の雑木の中を歩いていたが、右岸の谷沿いのほうが歩きよい。植林地の谷沿いが詰まったところで左岸へ渡る。狭い植林地だが谷沿いを注意しながら歩いていくが、そのうちV字の谷に変わると谷の中を歩くことになる。

右岸に渡りしばらく谷沿いを歩く 狭い植林地だが谷沿いを注意しながら

 谷の中を歩いていると、いくつもの小さな滝やごろごろした岩に出合うが、これをよじ登るのが楽しい。出灰不動尊から40分で炭焼窯跡に出合いV字の谷が続く。

 前方に岩場が見えてきて、この右岸にロープを見るが、我々はいつものように左岸の急斜面を注意しながら歩き小さな滝を超える。その先でまた滝に出合うがこれが最後の滝のようだ。

小さな滝やごろごろした岩に出合うが 炭焼窯跡に出合う
急斜面は注意して これが最後の滝のようだ

 標高500m、小さな谷分岐で小休止する。この先右俣を詰めて行けるのだが、ここから目の前の支尾根を登って行くと楽に進めるので今日も支尾根をとる。細い支尾根を標高差80mも登って行くと作業道に出合、左手からの支尾根に出合うので右にとる。

 なだらかな細い支尾根に乗るが、急坂を登って来たのでここで小休止とする。「後ろにキツツキや!」と道子、コトコトコトと数m先の木の幹をつつきながらキツツキが少しずつ登って行く。

標高500mの谷分岐から支尾根へ キツツキ(コゲラのようだ)を見る

 雑木の細い支尾根には薄い作業道が続き、それを進んでいくと10分で東海自然歩道の標識がある本山寺道に出合う。11時20分、ここで2時間20分の探索は終わる。さすが東海自然歩道、いきなり登山者に出合い目の前を通り過ぎていく。二人は左にとり快適な道を山頂へ向かう。

細い支尾根には薄い作業道が続き 標識がある本山寺道に出合う

 分岐から15分でポンポン山の山頂に着く。山頂広場には約50人の登山者でにぎわっていて、我々も木陰に移動して昼食にするが、いつもながらスパッツをつけているのは我々二人だけのようだ。

 丁度12時、昼食も終わり出灰道で下山することにする。予定のバスは14時34分なので「ユックリ歩こう!」ということになる。久しぶりの出灰道を歩き始める。出灰道は登山地図によると登り50分、下り30分とあり、ポンポン山への最短コースのようだ。

山頂はたくさんの登山者で賑わっている 心地よい楽な道が続く出灰道

 「もう、そろそろや!」とセンブリの群生地に差し掛かるが「無い!ない!」と哲郎。数年前にはたくさん咲いていたセンブリ、影も形もなく「残念だ」と哲郎。

 標高500m付近から植林地に変わると、すぐに登山口に着く。久しぶりだと橋の手前にある一休さんゆかりの「尸陀寺(じだじ)跡」に寄ってみるが、歴史に興味ない二人はすぐに引き返すことになる。橋を渡り左にとり出灰バス停へ向かう。

「尸陀寺(じだじ)跡」に寄ってみるが まだまだ咲いているアキチョウジ

 バス時刻まで2時間近くあるので道端の野草を見ながら二人はゆっくりと歩くことにする。せせらぎの里に差し掛かると「Cafe」の看板を目にしちょっとcoffeeでもと思うが、「ちょっと高いな〜」と二人はそのまま出灰バス停へのんびりと歩いていくことになる。「センブリ残念やったな〜」と哲郎は何度もつぶやきながら・・・。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
スズメウリ