笹間ヶ岳(富川道〜上関)//湖南アルプス
2012.09.01


 
山頂の八畳岩に登って琵琶湖方面を望むが
怖い道子は座って眺めることになる


2012.09.01 (土) 晴れ  哲、道

行き:JR京都7:32= JR石山7:55 − アルプス登山口
帰り:上関バス停から車で−JR石山13:38 = JR京都


コース:
アルプス登山口バス停〜(東海自然歩道)〜富川道分岐〜(富川道)〜御仏河原〜大谷河原〜△笹間ヶ岳〜(東海自然歩道)〜砂防林道横断〜谷出合〜図越池〜新茂智神社〜上関バス停





 「湖南アルプスの三山巡りに出かけよう!」と言うことになるが、午後から雷と雨で荒れるとの予報、湖南アルプスのスポット天気予報では15時から雨と言うことで笹間ヶ岳の一山だけで帰ることにする。

 7時55分石山駅発アルプス登山口行きのバスは、土曜の早朝なので乗客数人、登山客は我々二人である。バスは瀬田川を南下し支流の天神川沿いを走り始めると田園風景を楽しむことになるが、すぐに住宅地の中へと入って行く。「こんな山間に」と思ってしまうほど大きな住宅地である。そんな住宅地を抜けるとアルプス登山口のバス停に着く。

 バス停前には湖南アルプスの大きな案内板があり、これから歩く天神川沿いの道は東海自然歩道と言うことを知る。早速標識に従い舗装道を歩き始める。

立派な案内板を見る 標識に従い舗装道を歩き始める

 「今日もやはり暑い!」と言うことで、途中で山水をみてタオルを濡らして首に巻く。丁度そこにアキノタムラソウが群生していて、二人は秋を感じながら川沿いを歩いて行く。

 前方に橋が見えて来て左岸へ渡るのだが、この橋、川にくっ付いたような橋で。水量が増えると通れなくなるようだ。

アキノタムラソウが群生していて 天神川を渡る橋が見えてくる

 橋を渡ると川沿いの雑木の下を歩くようになり「さすがに東海自然歩道だ!」と心地よく歩くことが出来る。笹間ヶ岳へは地形図「・163」に分岐があるので、分岐を見落とさないよう右手を注意しながら歩くことになる。先ほどから車が数台通り過ぎて行くが「何処までいくのやら?」と哲郎。

 標高160m付近で目の前にたくさんの看板を見る。「ここが富川道の分岐や!」と派手な分岐を見て、分岐を心配する必要は無かったようだ。

橋を渡ると川沿いの雑木の下を歩く 派手な富川道分岐

 ここでスパッツと虫よけを取り出し準備し、分岐から富川道を歩き始める。木で作った階段状の道が続くが、大雨でえぐられた溝は土砂で修復され歩きよくなっている。「さすがに東海自然歩道や!」と進んで行くと、まだ修復途中なのだろう道が荒れてくる。

 少し進むと谷を渡ることになる。早速手や顔を洗いタオルを冷やし涼をとる。谷を渡ると緩やかな道は終わり少しずつ登って行き道も少々荒れてくる。

木で作った階段状の道が続く 谷に出合い涼をとる

 道端にはシダが続き、これが延々と続く。道に岩肌が見えるようになると大岩を避けながら歩くようになり、京都の東海自然歩道と違って、山道らしくなる。そのうち分岐に出合うが、標識がないのでコース選定の為ここで小休止する。

道端にはシダが続き、これが延々と 大岩を避けながら歩く

 右の支尾根を登って行く取付にはたくさんのテープを見るが、我々は御仏河原というところを目指すので、「標高がまだ低いので、その支尾根は迂回ルートだろう」「このまま谷を進もう!」と哲郎、谷道を取り岩の上を歩くことになる。

 谷側にはテープは無いが、谷を直進すると「道を間違えたかな?」と思うほど滑滝のような大岩が続き、枯れた滑滝の右端を登って行く。

分岐から谷道をとり岩の上を歩く 滑滝のような大岩が続き

 登り切り岩の上を進んで行くと石組みの堰堤に出合う。傍に立つ案内板によると、これは「御仏堰堤」であり明治20年に造られたそうな。堰堤を過ぎると細い谷間に砂の道が続き、「ここが御仏河原か!」と、その上を歩いて行く。

明治20年に造られた「御仏堰堤」 「ここが御仏河原か!」と

 道が細くなるとシダの密集する分岐に出合うが、ここは東海自然歩道の標識に従って進んで行く。2分で次の分岐に付き「←笹間ヶ岳」の標識を見て一安心する。と言うことは御仏河原から笹間ヶ岳への道も東海自然歩道と言うことになる。

2分で次の分岐に付き 「←笹間ヶ岳」の標識を見て一安心

 標識に従って緩やかな道を西へ進んで行くと小さな谷沿いを歩くようになり、山上の湿地帯が続く。標高350mだが大小の池も見られ心地よい道が続く。湿地帯には色々な花が咲いているが小さな花が多く、「一眼レフでないと綺麗に取れない!」と哲郎。「なかなか良いところだ!」と言っているうちに広い河原に出合う。

心地よい道が続く 標高350mだが大小の池も見られ
ヒメオトギリ ホザキノミミカキグサ

 どうやらここが大谷河原というところらしい。標識の傍に道子を残し哲郎は広い河原をユックリと散策し、湿地帯の小さな花を探して歩き回る。「小さな花がたくさんあった!」と哲郎、「呼んでくれればよかった!」と道子、二人は河原を詰めて行き、山頂へ向かう。

ここが大谷河原というところらしい イトイヌノヒゲ

 標識には笹間ヶ岳へは0.3Kmとあるが、間違いとラクガキしてある。また「マツタケ期間中入山禁止」の看板を見るので、この付近は9/21から入山禁止となるらしい。谷沿いの道を詰めて行くと谷から離れ尾根へと登り始める。でもシッカリした道が続き迷うことは無い。尾根道は次第に足元がざらついてきて歩き憎くなる。

谷から離れ尾根へと登り始める 尾根道は次第に足元がざらついてきて

 「山頂はまだ?」という程、何度も小ピークを越えていく。左下に林道が見えて来ると、一旦林道に下りて行きまたすぐ先で尾根に乗るが東海自然歩道の標識があるので迷うことは無い。「笹間ヶ岳0.4Km」とある標識、反対側は「枝町バス停4.3Km」とあるが、このバス停は何処なのか分からない二人は????。「アルプス登山口のことやろか?」。

 林道から尾根道へ進入するとすぐに湖南を一望する所に来て、比叡山から比良山系までを見渡す。尾根道の分岐には標識が続き迷うことは無いが「枝町(バス停)」の表示だけが気になる二人。

一旦林道に下りて行き 見晴台から比叡山や比良山系を

 11時に笹間ヶ岳山頂に着く。山頂には大きな岩がのしかかり、ハシゴが架かっているので登って見る。湖南地方が見渡せるが、怖い道子は座って望むことになる。大岩を降り三角点のある山頂で昼食とする。

山頂の八畳岩とやらに登ってみる 三角点のある山頂で昼食

 昼食も終わり上関バス停へ下る。上空を見上げても、これから雨が降る気配は無いが、連日の異常気象、予報に従って早々に下ることにする。山頂の裏に回ると祠があり、そこから急斜面を西へ下ることになる。ロープ場もある急斜面を標高差100m余り下ると林道に出合う。山頂から15分である。

 砂防工事用の林道なのだろうか、この道は砂防林道と呼ばれていて、この周辺の山々は崩れやすいようだ。近くに下山口があり標識に従って林道を横断すると、やっと緩やかな支尾根を下ることになる。

山頂からは急斜面を西へ下る 山頂から15分で砂防林道に出合う

 支尾根を下って行くと足元は花崗岩でザラザラする。そのうち溝状になり「キララ坂みたいや!」と歩きにくい道を下って行く。前方が開けると「家が大きく見える!」と道子、標高は低くなってきたがまだまだバス停までは遠い。何度も溝状の道を繰り返し下って行くと、やっと谷に出合い小休止する。

溝状の道を繰り返し下って行く 前方が開けると「家が大きく見える!」と

 谷に沿って雑木林を下って行くと谷道に出合いその先で大きな池に出合う。標識に「田上関津図越池」と書いてあるが、地形図にある池だろう。地形図を良く見ると我々が歩いて来た道は地形図の破線とルートが少し違うようだ。池からは広い道がありユックリと歩いていると、足元に一枚岩を削って出来た数体のお地蔵さんを見る。

標識に「田上関津図越池」と 一枚岩を削った数体のお地蔵さん

 次の池まで来ると前方に家が見えてきたので、ここで後始末をし上関バス停に向かうことにする。新茂智神社まで来ると、先ほど出合った散歩中の男性が車で待っていて「石山駅まで送ります!」と。汚れている二人だが「どうぞ、どうぞ」という彼の言葉に感謝しながら石山駅まで送ってもらうことになる。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
サギソウ