奥ノ深谷〜南比良峠〜深谷//比良
2013.11.09


 
今日は水量が少ないので浅瀬をジャブジャブと
奥ノ深谷の渡渉


2013.11.09 (土)  曇り   哲、道

行き:JR京都駅7:58 = JR堅田駅8:50 − 坊村バス停
帰り:JR比良駅 16:21= JR京都駅
コース:
坊村バス停〜明王谷林道〜牛コバ〜奥ノ深谷道〜擂鉢山分岐〜奥ノ深谷渡渉〜大橋〜水晶小屋〜南比良峠〜深谷道を下る〜林道出合〜JR比良駅

注意:
◆深谷の古道は途中で標高差150m以上急斜面のロープ場が続きます。体力に自信の無い方は、登りは避け下りに利用してください。深谷の古道はロープ場の上の部分で崩壊しているので迂回することになりますので注意してください。







 今日は紅葉見物を兼ね、台風後の奥ノ深谷道の様子を伺うことにする。このシーズン、出町柳からのバスではなかなか座れないので、JR堅田駅からの江若バスに乗り坊村へ向かう。臨時便に立客がいて満員で出発する。平で半数降り、残りは坊村で降りる。

 ユックリと準備して最後に出発する。9時45分なので出町柳からのバスより1時間遅れの出発である。

 バス客の皆さんは我々以外武奈ケ岳へ向かわれたようで、明王谷の林道に人影は見当たらない。谷沿いのモミジはまだ蒼々している。駐車スペースにある道端の木は昨年ほど紅葉していないので、今年の紅葉は少し遅れていることが分かる。でも奥ノ深谷の紅葉見物にはこれくらいが丁度良いのかもしれない。

トイレ前でユックリと準備する  紅葉は少し遅れていることが分かる

 林道は谷から離れ、大きな蛇行が始まる。周囲の木々が紅葉していないので、二人はスイスイと歩いて行く。「お腹すいた!」と道子、三の滝のベンチまできて何か食べることにする。哲郎の携帯食料に賞味期限が近いクッキーがあるので、二人はベンチに座ってこれを食べる。

 目の前を一人の女性が通り過ぎる。白滝谷へ向かうという彼女の後を追うように我々も歩き始める。林道は所々崖が崩れていて車は通れないようだ。牛コバに着き小休止、この付近の紅葉もまだまだのようだ。

林道は所々崖が崩れていて 牛コバに着き小休止

 牛コバから左の奥ノ深谷道へ入り支尾根を登り始める。ジグザグに登り始めるとすぐに汗をかきシャツ一枚になる。最初は低木の常緑樹が多い斜面だが、標高600mを過ぎるころから黄葉が増えてくる。標高差250m登って摺鉢山分岐に着く。ここにはたくさんのマークがあり、摺鉢山へ登る人も増えてきたようだ。

 ここから水平な横道が続く。黄葉が綺麗な斜面を巻いて心地よい歩きが続くのだが、「台風で急斜面の道が崩れているのでは?」と先を心配しながら歩く道子の足取りは遅い。でもその心配は不要であって、崩れているところもなく昨年と変わらないので一安心する。

斜面は崩れていなくて一安心 奥ノ深谷道の紅葉を楽しむ

 途中の谷筋の岩場で道子がロープを持ち慎重に渡っていると、前方から男性がやってくる。「早い下山や、いつもここで人に出会うな〜!」と道子、その男性はロープを使うこともなくスイスイと渡って行く。ここから道は緩やかに下って行き奥ノ深谷に出合う。

その男性はロープを使うこともなく 奥ノ深谷に出合う

 谷の水量は少なく、どこでも飛び石で渡れそうだが、渡渉地点の20m上流の浅瀬をジャブジャブと右岸へ渡る。渡渉が苦手の道子も、今日は難なく渡れて「やれやれ」と一安心する。

 周囲の紅葉を楽しんだ後、二人は大橋へと歩き始める。谷沿いの道にはシロモジの黄葉が続き、綺麗なシロモジの黄葉を見て「シロモジは上品な黄葉や!」と哲郎。すぐに大橋に着き、いつものように河原に降り昼食とする。

「シロモジは上品な黄葉や!」 大橋の河原に降り昼食とする

 「あれっ!、12時を回っている!」と今日はゆっくりと歩いてきたようだ。大雨で目の前の橋は外れて渡れないようだ。でも今日は水量が少ないので、どこでも渡れそうだ。橋があった上流10mの所にロープが張ってあるので、団体さんでも通ったのだろう。

 昼食も終わりそのロープ場を渡ることにする。ロープを使う程でもなく難なく渡り、さらに右俣も渡って南比良峠へ向かう。谷筋の紅葉を楽しみながら、緩やかな谷を詰めて行く。

大橋の橋があった上流10mを渡る 谷筋の紅葉を楽しみながら南比良峠へ

 途中で降りてくる男性に出会い、「ここで人に出会うとは、珍しいことだ!」と二人。水晶小屋を過ぎるともう一人の男性に出会い、これまた「こんなの初めてや!」と二人。南比良峠が近づいてくると、左右に雑木の森が続く。「折角だから」と二人は登山道を外れ、その雑木の紅葉の中を心地よく登って行く。

水晶小屋を過ぎると その雑木の紅葉の中を心地よく

 足元に緑の下草が見えてくると比良縦走路に出合う。昨年はここから堂満岳へ直登したが、「今年は深谷の紅葉が残っているかも?」と下山ルートは深谷とする。

 お地蔵さんの横を通って南比良峠に着くと、一人の男性が座って休息している。二人はその横を通り深谷道を下り始める。

下草が見えてくると縦走路に出合う お地蔵さんの横を通って南比良峠へ

 残念ながら残っている紅葉が少ない深谷道、それでも古道を下るにつれ紅葉が増えてきて、「久し振りだ」と、深谷の紅葉を楽しむ。古道の崩壊個所から堂満岳を見上げるが、今日は紅色が薄いようだ。

深谷の紅葉を楽しむ 堂満岳東稜を望む

 紅葉見物が終わると、急斜面のロープ場が待っている。標高760m付近からロープ場が始まり、標高720m付近から急斜面のロープ場に変わる。「あ〜だ、こ〜だ」といつものように言い合ってロープ場を下って行くが、哲郎は歩けそうな斜面を選びながらストックで降りて行く。

ロープ場が始まるポイント ロープ場を下る

 急斜面を下ってもロープは続くが、もうロープを持つことはない。ここに来て斜面が少し崩れてはいるが問題なく降りられたようだ。堰堤に出合い谷沿いを下って行くと崩れた小屋を見て深谷に降り立つ。「やれやれ!」と二人はユックリと深谷を下り始める。

堰堤に出合い谷沿いを下って行く 崩れた小屋を見て深谷に降り立つ

 深谷には堰堤がたくさんあり、その建造時の作業道が残っている。最初はハッキリしない道だが、谷沿いに道の跡が残り難なく下って行ける。降り立った小屋から最初は右岸を下って行き、途中で左岸へ渡るとその作業道もハッキリしてくる。

 「保健保安林」の標柱を見ると、その先で谷に寄って行き右岸へ渡る。そこに広い作業道があり堰堤2つ下り左岸へ渡り返す。もう渡渉は終わり作業道を下って行くと堂満小屋跡の林道終点に着く。

「保健保安林」標柱を見て右岸へ 最後は左岸へ渡り返し作業道へ

 15時20分、「今日は随分とユックリやった!」と言いつつ雑木の中の林道を下って行く。「奥ノ深谷道と深谷道、台風の影響もなく一安心!」「紅葉もまずまずやった!」と二人は満足しながらJR比良駅へ向かう。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
クサギの果実が面白い