白木谷山〜氷室〜釈迦谷//北山
2013.09.13


 
白木谷山から氷室への尾根に残る
古道を歩く


2013 .09 .13 (金)  晴れ   哲、道

行き:北大路駅前8:40 − 白梅橋 (もくもく号)
帰り:釈迦谷口バス停15:28 − 四条大宮(京都市営バス)


コース:
白梅橋バス停〜持越峠〜林道〜尾根の古道〜△白木谷山〜林道終点から古道を進む〜寺谷分岐(林道出合)〜林道ゲート〜氷室〜城山分岐〜西加茂分岐〜船山/京見峠/釈迦谷分岐〜秋葉神社〜ゴルフ場〜釈迦谷口バス停

注意:
・白梅橋から持越峠への旧道は最後は急な植林地を登ることになります。初心者の方は持越峠への車道を利用してください。









 京都地方、毎週のように週末は天候がすぐれないので、平日に出かけることになる。「秋の比良山系にはチョット早い!」と今週は近郊の山を散策することにする。久しく出かけていない白木谷山へ出かけることにする。

 北大路駅前バス停から岩屋橋行きの「もくもく号」に乗る。乗客は我々+1人の3名で渋滞もなくスイスイ進み、白梅橋で降りる。バス停には折り返し京都へ出かける客が待っていて、高齢者にとって「もくもく号」は必要な交通機関のようだ。

 もう細くなっている賀茂川の橋の上で準備する。橋を渡ったところに数体のお地蔵さんを見て「何度もここを通っているが、いままで気が付かなかった!」と哲郎。昔はこの道が峠道だったのだろうか。「もう秋なんだ!」とマツカゼソウの咲く林道を詰めていく。

橋を渡るとお地蔵さんが 林道に咲くマツカゼソウ

 何時の間に増えたのだろうか、クリンソウが道いっぱいに続き「春は綺麗だろう」と通り過ぎる。橋を渡ると林道は細くなり、すぐにその道も終わり植林地を登って行くことになる。次の堰堤を越したところから毎回適当に登って行くので、以前どこを登ったかは全く覚えていない。

谷沿いの細い林道を進む 橋を渡ると林道は細くなり

 急な植林地をジグザグに登って行くと、上方にガードレールが見えてくる。植林地の先端と車道の間には段差があり登れそうもないので、右に振って植林地がガードレールに接しているところへ登って行く。

 やっと登り切り、ガードレールの切れ目から車道に出る。昔から毎回のように谷の左岸の急斜面をよじ登っているが、もっと楽に登れるところがあるような気がする。左手に持越し峠の林道分岐を見ながら飲水休憩とする。

植林地がガードレールに接しているところへ 左手に持越し峠の林道分岐を見る

 峠に着き左の林道へ進入する。峠からすぐのところで左の植林地を巻いていく道を見る。白木谷山へはこの古道を進み、この林道が上り詰めたところへ出る。「この先にも古道への進入口があった」と記憶する哲郎、林道をそのまま進んで行くが、結局進入口が分からず通り過ぎたようで、今日は古道出合まで林道を登ることにする。

 登り始めると西に半国高山を見る。峠道の道路はもっと見えていたような気がするが、10年もたつと木が成長し風景も大きく様変わりするものだ。

左の植林地を巻いていく道を見る 半国高山を見るが峠道はもう見えない

 林道は大きくピークを巻いて行き、ユックリ登って行くので遠回りとなる。今日は京都地方35℃という猛暑「古道を進めば良かった」と思ってしまう。この林道はまだまだ新しく見るべきものもなく、暑いので二人は黙々と下を向いて登って行く。やっと峠からの古道と合流し、道子の携帯が鳴っているのでここで小休止とする。

暑い林道を黙々と歩く 峠からの古道に出合う

 尾根を斜めに横切るようにして林道を少し下ったところで左手に尾根の先端を見る。古道は尾根に続いているので、ここから尾根に乗り古道を進んで行く。取付きは木々が育って分かり難いが、左手に尾根の先端を見たら進入すればよい。進入すると青いネット沿いに踏み跡がありそれを辿って進んで行く。

左手に尾根の先端を見たら進入 青いネット沿いに踏み跡があり

 尾根の古道は氷室へと続いているのだが、すぐそばに林道ができたので所々削られたところもある。「尾根から10m離れたところに林道を作ってくれれば、快適な古道が残ったのに!」と思うが、そうはいかないのだろう。

 時々右下に林道を見ながら登って行き、尾根取付きから10分もすれば白木谷山に着く。三角点はあるものの周囲の見通しはないので、すぐに出発する。

時々右下に林道を見ながら △白木谷山に着く

 少し下って林道に接するが、引き続き尾根の古道を歩いて行く。古道は林道から離れ、しばらく快適な古道歩きが続く。途中道が切れたとこで一旦林道に降り、すぐ先の林道が右に曲がるところで斜面を登って尾根の古道へ進入するのだが、ここの進入口は分かり難くなっている。

しばらく快適な古道歩きが続く ここの進入口は分かり難くなっている

 古道を十分楽しんだところで古道が寸断しているので林道へ降りると、すぐに林道終点に着く。ここからは古道を歩いて氷室へ向かう。「そろそろお昼にしよう」と暑いので風通しの良い所を探す。右に足ヶ谷へ下る分岐、左に早刈谷へ下る道を見て、風が通る尾根に丸太が転がっているので、ここで昼食とする。

古道から林道へ 林道終点から古道へ

 ユックリの昼食休憩も終わり南へと尾根を歩き始める。右に杉谷へ下る植林地通り過ぎると、尾根道は終わり植林地の中の溝状の道を登って行く。小さなアップダウンを繰り返し、雑木や疎林や植林を通り過ぎる。この付近をダラノ坂と言うらしいのだが、その意味は分からない。少し下った鞍部から右手奥に植林地を見ながら登って行く。

雑木や疎林や植林を通り過ぎる 雨後は滑るので要注意

 最後の坂をネット沿いに登って行く。春はショウジョバカマ、秋はツルリンドウが楽しめたところだが、チョット花は見当たらない。登り切ったところで右手で古道に接する寺山分岐に着く。これから下ろうとする古道には木々で「×」してあるので右の林道から下ることにする。

 林道を下って行くと伐採により目の前が開け下に氷室の集落が見えてくる。植林保護のため林道の両側にネットのフェンスが続き、目の前にネットのゲートを見る。ヒモをほどいてゲートを開き、通り過ぎて再びヒモを結ぶ。

古道は「×」なので右の林道へ ネットのゲートに出合う

 林道をだらだら下って行くと寺山峠分岐からの古道に出合うが、ここにもゲートがあるので古道を下っても通り抜けることができそうだ。車止めがある林道入り口まで下って行くと、ここにもネットのゲートを見て、これを通り抜ける。

 ゲートを過ぎたところで「なっている!」とムカゴを見つけた道子はルンルンと収穫を始める。哲郎は周囲の花を観察、「これほんまにオカトラノオ?今頃咲いているの?」と名残のオカトラノオを見る。

林道入り口のゲートを通る 名残のオカトラノオ

 氷室から釈迦谷口バス停へ歩き始める。フェンス沿いは綺麗に草木が刈り取られ「ムカゴが補充できない!」と道子。哲郎は用水路に咲くアカバナを探す。道端にハギの花が咲き始め土手にアキノタムラソウ、用水路にイモリやアカバナを見て、数年振りだが、あまり変わらない氷室の里に二人はホットしたように歩いて行く。

 城山へ登り始める分岐、トレイル【北山66】で、今日は左の林道を歩いてみよう!」と左にとり船山へ向かう。周囲の休耕田は湿地帯となっているが、そこに「フジバカマや!」と道子、葉が違うようのでサワヒヨドリだろう。

トレイル【北山66】で左の林道へ サワヒヨドリ

 この林道は京見峠へ登らない分、楽に下ることができ船山まで緩やかな道が続く。昔ここでアキチョウジに群がるたくさんのアサギマダラを見たが、今は見るべき花も咲いていない。少し登った峠からゆっくりと下って行く。西賀茂に下る桧谷を左手に見て進んで行くと林道分岐に出合う。

 全く二分した林道どちらをとるか迷ってしまうところだが、ここに古い標識があり右をとる。左へとれば西賀茂へ下って行くようだ。分岐から数分で船山の複雑な分岐に出合う。

二分する林道は標識に従って右へ 二分する分岐の標識
船山の複雑な分岐に出合う 船山分岐の標識

 左の道は船山から西賀茂へ、右の折り返していく道は京見峠や京見茶屋への道、右への道が釈迦谷への道らしいが、目の前の谷へ直接下って行く踏み跡もある。久し振りなので随分と迷ってしまったが、右の道を進んでいく。

 何のことはない、その道はすぐに折り返して谷へ下って行き、先ほどの踏み跡と合流する。道はハッキリしていて植林地の中の谷沿いを下って行く。道が崩れてチョット危なっかしい所もあり注意して歩くが、「何や迂回路があった」と。道が広くなると秋葉神社に着く。10年振りだが何も変わっていないような気がする。

植林地の中の谷沿いを下って行く 秋葉神社に着く

 少し下って河原に出て後始末をする。ここで涼んでいるのだろう二人の初老の男性に出会う。彼らは「昔北山を歩いていた」と、色々と話は続く。涼んでいる彼らでは「話が尽きない」と話を切り上げた二人はゴルフ場の横を通って釈迦谷バス停へ向かう。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
用水路に咲くアカバナ