ホッケ谷道(平〜権現山〜JR蓬莱)//比良
2013.01.19


 
目の前にホッケ山を見ながら歩き始める
権現山から比良縦走路


2013.01.19 (土) 曇り  哲郎 単独

行き:JR京都駅7:58 − JR堅田駅 8:50− 平バス停
帰り:JR蓬莱駅15:59 − JR京都駅


コース:
平バス停〜花折峠道入口〜ドン谷権現山登山口〜アラキ峠からの尾根へショートカット〜権現山〜ホッケ谷道の尾根取付き〜P735〜南尾根へ〜標高390林道出合〜林道分岐を右〜標高265林道4辻を左〜天川の橋〜湖西道路〜志賀中〜JR蓬莱駅

注意:
・ホッケ谷道:P735手前の鞍部までは道があるが、それ以降の尾根道に道はありません。その鞍部からの谷へ降りる道も途中で崩れていて谷まで道がありませんので、初心者だけで進入しないようお願いします。
・積雪時は1m程度積もるのでワカンやスノーシュー等装備が必要です。









 「比良に雪が積もった!」と二人はやっとスノーシューを楽しむことができるようだが、ここにきて二人とも体調不良、結局「せっかく積もったので!」と哲郎一人で蓬莱山へ出かけることになる。

 哲郎は、道子が「はいたら!」というタイツと言うものを初めてはき、風邪薬を飲んで出かける。駅の温度計は−2℃を示し、雪遊びには丁度良いのだろうが、「ちょっと寒い!」と哲郎。

 JR堅田駅で細川行きのバス停へ向かうと、先客が一人いて二番目に並ぶが、その先客のグループがドットやってきて「だんご状態」、次の新快速でやってくるたくさんの登山者が困るのだ。理系の哲郎はこうゆうダラダラした状態が我慢できず、いつものように「並んでください!」と言うことになる。

 臨時便が出て出発する。バスから一面銀色の景色を見ながら平へ向かう。花折トンネルを抜けると道路も真っ白い雪景色に変わる。平で20人以上降りたが、先頭の哲郎はひとり、いつものようにバス停小屋で準備する。

バスから雪の田畑越えに比良を見る 積雪40cmの平バス停

 路面が凍っているのでバス停からアイゼンをして権現山登山口の花折峠道入口に向かって歩き始める。峠道入口から進入すると、入口付近は作業車用に除雪してある。除雪が終わると30cmの積雪、ここは植林地なので積雪は多いということになる。

 ドン谷取付きに着くと先行グループがここでワカンやシューを装着しながら休息中、哲郎はアイゼンのまま先にドン谷へ進入する。

花折峠道入口付近は除雪されている ドン谷へと峠道を進む

 ドン谷は積雪40〜50cm、新雪なので深く沈む。でも先行者のトレースがあり、登りなので、そのトレースを利用して登って行く。谷から折り返し支尾根に取りついたところで小休止、「どうしよう!」と迷ったあげく、ここでアイゼンからスノーシューに替えることにする。

 と言っても今年最初のスノーシュー、雪を踏み込んで作業スペースを作りシューを取り出して着けようとするが「足の位置は?」「右は左は?」、最後は「あっ!アイゼンをしている!」と・・・。何だかんだと装着に時間がかかってしまい、後続のグループに追い越されてしまう。

ドン谷へ進入する 後続のグループに追い越されてしまう

 シューを着けた哲郎はグループの後ろを追うように歩き始める。ワカンで固まったトレースは狭くて歩きにくい。でも登りなのでトレースを利用して先行グループの最後尾に付いて行く。この先行グループは歩きなれていて、哲郎のペースとほぼ同じで登って行く。でも休憩が多く、哲郎も後ろで待つことになる。

 ドン谷を詰めて植林地まで来ると、トレースはアラキ峠へ向かわず直接アラキ峠からの尾根へとショートカットしていて、皆さんそのトレースに従って登って行く。急登が続くので哲郎はシャツ1枚になりグループの後についていくが、グループはまたまた小休止、寒い哲郎だが多人数のグループなので最後尾で待つことにする。

ショートカットから支尾根へ 前方が明るくなり登りも後少し

 支尾根を登り切り右手のカラマツ林を抜けると雪原が広がり、権現山の山頂に着く。11:30、権現山でこんなに遅くなったことはなく、京都バスの運休が響く。この先蓬莱山へ向かうかどうか考えてしまう哲郎である。

権現山へと雪原を登る 賑わう権現山の山頂

 積雪は50〜60cm、山頂の標識が半分埋まっている。今日はあいにくの天気、琵琶湖も霞んで見え遠望はできない。「もう少し先へ進んでみよう!」とたくさんの人が休憩している横を通り、哲郎は先へとホッケ山に向かって歩き始めると、後続のグル―プも動き始め、どうやらもう少し進んでみるようだ。

権現山から琵琶湖(堅田)方面 後続のグル―プも動き始め

 もうここから比良縦走路、緩やかな尾根が続きスノーシューを楽しむことができる。もうトレースを歩く必要はなく、なるべく新雪の上を歩くことにする。新雪は湿っていて重いが、スノーシューでも30cm程度沈む。

 雪景色をデジカメに納めるのだが、道子がいないので「殺風景で絵にならない!」と言うことになる。そのうち後続のグループが近づいてきたので、少し待ち道子の代わりになっていただく。

ホッケ山を前方に見ながら
「何やら殺風景や!」
比良縦走路を快適に歩く
「やはりモデルがいなくては!」

 またまた休憩するグループ、きっと雪を楽しんでいるのだろう。「もうモデルはいいだろう」と先に進む。そのうちホッケ谷道の尾根まで来て、「もうトレースを辿るのはやめよう!」と右手の尾根に進入しホッケ谷道の尾根を下ることにする。

 尾根取付きから進入し、丁度12時、風のない少し下り始めるところで昼食とする。雪を踏みしめ休息スペースを作っていると倒れてしまい、なかなか起き上がれない。この尾根は相当雪深いようだ。ザックを外し起き上がり、熱いお茶でオニギリを食べる。ザワザワとあのグループが縦走路を通りすぎていく。

細い尾根の雪庇は注意 ホッケ谷道の尾根へ進入する

 昼食休憩も終わり尾根を下り始める。ここからP735手前の鞍部まで標高差250m急斜面を下ることになる。でも鞍部までは道があるので雪深くても歩きよい。急斜面の雪は1m位吹き溜まっていて、その上をかかとから一歩ずつ進んでいく。今日は雪用のストックを忘れノーマルなので、雪の中に深く沈み下まで届かない。

 細い雑木の尾根の雪景色、ここも道子がいないのでデジカメで写してもどれも絵にならない。そのうち雪で大きく垂れ下がったアセビの葉を見るが、今日初めて緑色の物体を見たような気がする。

雪深い尾根が続き心地よい アセビの花芽を見て一息つく

 そのうち植林が見えてきて、尾根から40分でP735手前の鞍部に着く。ここから道は谷へと下って行くが、積雪時は谷が通れないのでこのまま尾根を辿って下山する。P735へ登りだらだらと植林地を下って行くと、標高700m付近で植林地は終わり目の前に雑木の斜面を見る。

P735手前の鞍部に着く 植林地は終わり目の前に雑木の斜面が

 ここから斜面を真南へ下ると権現谷へ下ってしまうので、斜面を南東へ下る。積雪は40cmはあるのでシューを履いたまま雑木の急斜面を下って行く。急斜面だが積雪があるので難なく下ることができる。しばらく下って標高630m位から現れる作業道を探す。

 雪の雑木の中はどちらを向いても同じように見え、作業道に出合うかどうか不安でであるが、「あった!あった!」と、雪でちょっと分かり難い作業道を見つけ安心する。ここから作業道は南に向く。雑木の中の細い作業道をどんどん下って行くと左手に植林地が見えてきて標高560mで南尾根に乗る。

雪の雑木の中はどこも同じように見え 雪でちょっと分かり難い作業道を見つけ

 「あ〜やれやれ」と、ここまで来ると後は林道までこの細い尾根を南へ下るだけなのだ。細い尾根を進んでいくとすぐに標高540mで尾根分岐に着く。10mも左に下ると右の南尾根へ折り返す道があるので、これをとる。

 折り返しの作業道から左下の斜面にもマークを見る。これはこの斜面を100m下る谷を進んで下の林道に降り立つようだが、哲郎は作業道がある南尾根を下ることにする。

折り返しの作業道から南尾根へ 雑木の細い南尾根を下る

 標高500mまで来て、周囲は植林地に変わり「北浜県営林」の立札を見る。積雪も30cmと減り、ここからは植林地の中の下りが続くのでシューからアイゼンに替えることにする。シューの雪をハケで取り除き収納していると15分も費やしてしまう。

 作業道は植林地の西端を下って行き、再び「北浜県営林」の立札を見て林道に降り立つ(標高390m)。林道左にとるとすぐに左手からくるホッケ谷からの林道に出合うので右にとる。後は植林地の中に続く林道をユックリ下って行く哲郎だが、周囲にケモノもいないようでシ〜ンとしている。

「北浜県営林」の立札を見る 林道に降り立つ

 前方が明るくなり植林地を抜けたところで別の林道が横切る(標高265m)。ここで左にとり植林地を抜け天川の小さな橋を渡ると別荘地へ入る。日の当たるところで着替えを済まし、後は道なりにJR蓬莱駅へ向かう。

 湖西道路を潜る手前で振り返り今日下ってきた山々を眺める。志賀中でまたまた振り返り比良の山々を眺め、前方に琵琶湖を見ながら哲郎は満足げに帰路に着く。

志賀中から振り返り、今日下ってきた山々を眺める







木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
今日一日、雪しか見ていないので
赤いサザンカが綺麗に見える