蛇谷ヶ峰(桑野橋〜滝谷尾根道〜富坂口)//奥比良


 
桑野橋から蛇谷ヶ峰西尾根を登る
雑木が続き心地よい


2013 .07 .20 (土) 晴れ    哲、道

行き:出町柳7:45 − 桑野橋
帰り:富坂口バス停13:59 − JR近江高島14:21 = JR京都
コース:
桑野橋バス停〜きのこ研究所〜西尾根登山口〜猪の馬場〜天狗の森〜西峰反射板〜△蛇谷ヶ峰〜南稜線を下る〜P752〜P702手前(滝谷ノ頭)から滝谷尾根道を下る〜古道消え南の支尾根へ〜堰堤〜林道終点〜富坂口バス停

注意:
◆滝谷尾根道の古道:蛇谷ヶ峰南稜線を下って行くとP702手前のカーブ地点(滝谷ノ頭)で古い標識を見る。ここに東の尾根を下って行く古道がある。溝状のみちはジグザグに下って行くが標高450mを切ると谷に突き当たり消える。消える手前で薄い踏み跡を辿り斜面を巻いて南の支尾根に移り、この尾根を下って行くと堰堤下に降り立つ。目の前に橋が見えるのでこれを渡り林道終点へ出る。途中で古道が消えるので初心者危険コースです。
◆古道のコースタイム:滝谷ノ頭-(25)-古道が消える-(10)-堰堤の林道終点-(30)-富坂口バス停







 京都地方に続いた37℃の猛暑も和らぎ天候不順も治まったようなので蛇谷ヶ峰へ出かけてみる。今日の目的:「蛇谷ヶ峰から南主稜を下りP702手前のカーブ地点(滝谷ノ頭)から滝谷尾根道の古道を下って富坂口バス停へ向かう」である。

 7時30分、出町柳バス停へ向かうと、もう長蛇の列「臨時便に座れるやろか?」と最後尾に並ぶが、列の少し前に「おばさん山歩き隊」のTさんを見つける。彼女たちは夏山登山の訓練として武奈ケ岳へ向かうそうな。

 臨時便に座れて「やれやれ!」と。坊村で前のバスに移動し他の登山客3名と共に桑野橋で降りる。若者2人は準備することもなく登山口へ向かい、単独男性も準備を終えすぐに出発する。道子は南にあるトイレへ行き、我々は10分遅れで出発する。

 「今日も暑い!」と山水でタオルを濡らし首に巻く。突き当たった民家を右にとると林道は送電線に沿い送電線下に群生するワラビを見る。車止めを過ぎると植林地に入って行く。

バス停すぐ北にある登山口 ワラビの群生も終わり車止めを

 この林道はコンクリート舗装してあり、山登りには不向きなのだが夏場はヒルの心配がなくありがたい。大きくジグザグに登って行くとアカマツが目立つようになる。「それにしても暑い!」と何度も止まって飲水休憩とする。

 ジグザグも終わり尾根の南側を歩くようになると望岳所というところに来てシラクラの山並みを望む。「望岳所と書いた標識がない!」と哲郎、「ここにある」と道子、道の反対側に引き抜かれた標識を見る。

アカマツが目立つようになる シラクラの山並みを望む

 望岳所からすぐの所に「きのこ研究所」と書いてある建物があり、案内板を見る。これによるとここは標高460mとある。ここからしばらく南へ巻いていくと林道から尾根へ取りつく登山口に着き、2人は足元に虫よけを噴霧して進入する。

「きのこ研究所」の案内板 林道の登山口から尾根へ進入

 緩やかな雑木の尾根は歩きよく、150mも北へ進むと右に折れ支尾根を登って行く。「猪の馬場」の標識から少し北東へ向き緩やかに登って行く。この付近の支尾根はクネクネしているので登山道は小さな支尾根で何度も乗り換えることになる。

 でも踏み跡がシッカリしているので迷うことはない。ただ下りの場合は注意して歩かないと道を外すことになりそうだ。標高590mで通信施設?の建物の横を通り細い尾根を進むと、少し登り始め別の支尾根に乗る。

「猪の馬場」で北東へ向きをかえる 標高590mで施設の建物の横を通り

 左手に見えていた植林が終わると、ブナやナラの木が続き心地よく登って行くことができる。P791手前で休憩中の単独男性に追いつき先行する。P791を過ぎ天狗の森に着くと、山頂まであともう少しだと一安心する。

雑木が心地よい登山道 天狗の森に着く

 一登りすると反射板のある西峰に着く。南方に釣瓶岳を望む哲郎だが、道子はせっせと先へ進んで行く。ハナヒリノキの中を歩き、前方に山頂を見ながら鞍部へと下って行く。

反射板のある西峰に着く 前方に山頂を見ながらハナヒリの木の中を

 下った鞍部から標高差50mも登ると蛇谷ヶ峰山頂に着く。今日は晴れていて琵琶湖が一望できるがチョット霞んでいる。山頂に人影はなく、二人は山頂の木陰で昼食とする。

下った鞍部から標高差50mも登る 蛇谷ヶ峰山頂に着く

 昼食が終わる頃、朽木方面から家族連れが登ってくる。元気に登ってくる子供たちに疲れは見えない。昼食後、南の稜線をっ下って行く。しばらく雑木の中を穏やかに下って行くので心地よい。300mも下ると左(東)の斜面を下り始める。標高差60〜70m下ると再び南への細い尾根が続く。

 細い尾根の所々で足元にハナヒリノキやイワカガミの群生を見る。P752を過ぎ、しばらく南へ緩やかに下って行くと、P702へ登り始めるカーブ地点で古い標識を見る。

南へ緩やかに下って行く P702手前で古い標識を見る

 ここが今日探索する滝谷へ下る支尾根の下降点で登山地図には「滝谷の頭」とある。ここにはシッカリした古道があり、以前から「この道は何処へ下っているのやろ?」と思っていた哲郎、今日はこの古道を下ってみる。

 でも目標はこの支尾根を南東に下った標高370mにある堰堤なので、古道が支尾根から外れた場合は古道をあきらめこの支尾根を下ることにする。早速下って行くと古道は溝状の道になりジグザグに支尾根を下って行く。

滝谷へ下る支尾根の下降点である 古道は溝状の道になり

 シッカリした道が続き「いい道や!」と哲郎、ジグザグに緩やかに下って行くので「須川峠道より歩きよい!」と道子。古道は予定していた支尾根を下って行くので、このまま古道を下ることにする。周囲は雑木から植林地へと変わる。

 東へ向いていた道が再び南東へ向きを変える頃、尾根の北斜面を下るようになり足元にマツカゼソウやシダの群生を見る。これを見て「道は支尾根から谷道に変わるかも!」と哲郎。

周囲は植林地に変わる マツカゼソウやシダの群生を見る

 標高450mを切ったところで古道は谷に突き当たり道は消える。「え!」と二人は谷間や北斜面に道を探すが見当たらない。道が消える少し手前まで戻って思案する二人、どうやら道は右手の斜面を巻いて行き予定していた支尾根に向かっているようだ。

 2人は薄い踏み跡を辿り斜面を巻いて南の支尾根に乗る。その踏み跡は植林の中を谷を越え畑方面へ向かっているようにも見えるが、今日は予定していた支尾根を下ることにする。支尾根には道はなく疎林の中を下って行く。

谷に突き当たり道は消える 尾根に道はなく疎林の中を下って行く

 少し下ると、左下に堰堤を見るようになりもう谷まで近いことが分かる。支尾根を10分も下ると「滝谷川起点」の柱石を見て堰堤下に降り立つ。対岸の堰堤下に林道終点があるようで、目の前にコンクリートの橋を見て「助かる!」と、これを渡る。。

 林道終点は草ぼうぼうだが、下り始めるとすぐにコンクリート舗装に変わる。13時15分、「富坂口バス停まで2Km、バスが13時59分だから、十分間に合う!」とだらだらと林道を下って行く。

「滝谷川起点」の柱石を見て 堰堤下に降り立つ
目の前にコンクリートの橋を見て だらだらと林道を下って行く

 植林地を下って行き橋を渡ると貯水槽を見る。水施設には電気が来ていて林道に電柱が並ぶ。林道ゲートを通りすぎると橋を渡り富坂の集落に入る。山間に点々と続く民家、予想以上にその数は多い。

 暑い日射しを受けていて顔を洗いたいがそんなところはなく、富坂橋を渡るとバス停が見えてくる。後始末をしていると畑へ向かうバスがやってきて、帰りに客がいると運転手も気付く。

林道ゲートを通り富坂の集落に入る 富坂口バス停に着く

 定刻にやって来たバスに乗ると登山客が2名乗っていて、朝桑野橋から登った青年たちのようだ。田園の中を右に左に迂回して進むコミュニティバス、その窓から雄大に見える蛇谷ヶ峰を見る。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
近江高島駅へ向かうバスから蛇谷ヶ峰